第80話(SH2-9)
八王寺シュウ譚 第2部 第9話
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雲ひとつない、半月の夜。
俺は、刺客と向き合っていた。
俺が探りをいれているいずれかの組織が送り込んできた刺客であろうと思う。
無表情なのっぺりとした仮面をつけている。
それがまた恐怖を与えてくる。
俺たちを木の上から眺めている隻眼の梟が鳴く。
まるで、急かすかのように。
それをきっかけに、俺たちは動いた。
俺の短剣と刺客のダガーが何度も何度も火花を散らす。
俺も速いが、刺客も速い。
しかし、俺の速さはこんなもんじゃない。
俺は縮地4を使った。
刺客は俺を見失う。
その次の瞬間、俺は刺客の頸動脈に短剣を滑らせた。
手ごたえはあったが・・・頸動脈はきれていない。
鎖製の帷子を着込んでいるようだ。
刺客はダガーを鞘にしまい、こちらを見ている・・・
俺はまだ臨戦態勢を解除はしていない。
刺客は仮面を外した。
スッと通ったまっすぐな鼻筋からは、洗練された美しさを。
凛とした姿勢からは、品位を。
力強い目の輝きからは、自信を。
俺は短剣を鞘にしまった。
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