第19話(AH1-19)
大都市ビーナスでの1つ目の目的である装備の刷新をまず行うことにする。
大都市ビーナスには有名な防具工房“イージス”がある。世界の名工と言われるドワーフのモニルがそこにはいる。
口髭の立派な不愛想なドワーフがでてきた。
彼がモニルだ。
俺がシードラゴンの鱗を出したとたんに、モニルは満面の笑みに変わった。
モニルよ、顔から気持ちがあふれ出ているぞ。
俺はモニルに俺、メアリ、エリザベスの鎧を依頼した。
モニルは俺たちを採寸しながら、ぶつぶつとどんな鎧がいいのか妄想の世界に入ってしまっている。
モニル:「あんちゃんたち、あとは俺にどーんと任せてくれや」
1か月後に完成ということで、俺たちはそれまでは大都市ビーナス観光でも楽しみながら待つことにした。
大都市ビーナスは湧き水が多く、いたるところに湧き水を利用した噴水がある。
恋人とこの噴水をすべてまわると幸せになれるという言い伝えがあり、ビーナスは恋人たちの聖地ともいわれている。
メアリとエリザベスも当然この言い伝えは知っており、ウキウキしているのが伝わってくる。1か月あるのだから3人でゆっくり噴水巡りをしようと思う。
翌日、まずは情報集めのため、冒険者ギルドへ向かう。
ギルド内は荒れくれどもが多くて、視線がきつい。
美女2人は目立ちすぎるかぁと思いはするが、この優越感もなんとも言えない。
男B:「おい、兄ちゃん」
やっぱり、声かけられた~、負けることはないと思うけど、ちょっと絡まれるの怖いなぁと思いながら
俺:「なにか用か?」
男B:「かわいい子つれているじゃないか。ここから先は俺が面倒みてやるよ」
うわー、困った。表で勝負すればいいのかなとか考えていると、メアリとエリザベスが俺がどうするのかと可愛い顔でワクワクしながら見てくる。モブキャラ男Bにちょっと感謝である。
女頭領:「やめときな、実力差がわからないのかい、お前は」
男B:「お頭!?いらしたんですかい」
そういうと、男Bはすごすごと去っていった。
女頭領:「美人さんを引き連れて楽しそうだね。ビーナスに観光で来ているならギルドからさっさとでていくことをお勧めするよ」
彼女はミシェル・イローストン。
大都市ビーナスを治めるイローストン公爵の妹であり、地下組織ビーナス自衛団のリーダーでもある。
この都市の荒くれどもを束ねる裏の実力者である。
ただ、ミシェルのこの裏の顔を知るのは兄であるイローストン公爵と騎士団長の二人
のみであるが。
イローストン公爵家によって表も裏もうまく治められている大都市がビーナスなのであるが、ファイヤードラゴンの出現によって、混乱し、存続の危機をむかえているのである。




