第160話(AH3-41)
白山アツシ譚 第3部 第41話
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謁見の間で、法王デニタヴィアヌスは、待っていた。
皇帝ヴェデウスが、跪く。
俺も、その後ろで、跪く。
法王デニタヴィアヌス:「ヴェデウスよ。わざわざ、すまぬのぉ」
皇帝ヴェデウス:「いえ、法王様がお呼びとあらば。それは名誉なことであります」
法王デニタヴィアヌス:「うむ、よき心がけじゃ」
法王デニタヴィアヌスの目配せで、枢機卿のひとりが、皇帝ヴェデウスに、紙を手渡す。
法王デニタヴィアヌス:「実は、世界教の宝物が盗まれたのだ。それが、盗まれた宝物のリストじゃ」
皇帝ヴェデウスから、その宝物リストの紙を、俺は受け取った。
アツシ:(・・・!!!)
このイベントは、ゲームでも発生する。
世界教にとって、正当性を示すものであり、祭儀で用いられる重要な13個のアイテムが盗まれるのである。
しかし、このリストには、15個のアイテムが記載されている。
13個が、その世界教にとって最重要なアイテムであり、残りの2個は世界教運営にとっては、不要なものである。
もちろん、とても貴重なアイテムではあるが。
つまり、13個と2個で、盗まれた目的が、異なるということだ。
またしても、ゲームでの知識と異なることが起きている・・・。
ゲームの流れを変えるような事ではないが、この差分は、気になる。
誰かが、何かの意図で、“ゲーム化提案書”の内容を書き換えているのだ。
犯人に遭遇し、負傷した修道士の目撃談から、
組織犯罪集団ブラックドラゴンの仕業であることは、確認できた。
そこは、ゲーム通りである。
皇帝ヴェデウスと俺は、外に出るために、世界教会の大聖堂を通る。
純白の布にグリーンの刺繍が施されたローブ状のワンピースを着た美しい女性が、大聖堂の大きな扉のところでこちらを見ている。
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