第113話(RKゼロ-6)
子飼リョウ譚 ゼロのはじまり 第6話
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私は、人族最強の二刀流の剣豪と対峙している。
剣豪は、私の有力な部下たちを、何人か倒している。
力だけなら、・・・冷静に対応できたなら、・・・倒されることもない。
それだけの力をもった部下もいた。
その剣豪は、剣が優れているだけではない、戦術にも優れている。
そういう意味で、最強なのだ。
人族最強の二刀流の剣豪の黒光りする重量の刀の連撃を、私はいつしか必死に受け止めるだけになっていた。
一撃一撃が、なんとも重い・・・
それが息する間もなく、連続で襲い掛かってくる・・・
どれだけ鍛えれば、人族にこれほどの攻撃ができるというのか・・・
私は、冷静のはずだった。
しかし、どこか冷静ではない、平常心ではない部分が、あったのかもしれない。
いや、・・・この剣豪の連撃によって、
私の人族に対する認識が、変わっていくにつれて、
私の平常心が崩れていったのである。
そして、それを立て直す余裕がない・・・
そして、一歩下がった。
その刹那、私の剣が折れ、
次の瞬間、私の左腕が、私から離れ、遠くへ飛んでいくのが見えた。
私は、部下たちに守られ、魔界レジオ81まで、なんとか生きて戻ることができた。
しかし、・・・このとき、ゲートの在り処を、人族に発見された。
・・・・・・・・・・
その後、魔界レジオ81に乗り込んできた人族の強者や天神はことごとく倒した。
しかし、なぜか、人族最強の二刀流のあの剣豪は、魔界レジオ81には乗り込んでこなかった。
そして、いつからか、人界からの侵入者は来なくなった。
・・・・・・・・・・
私は、部下を人界に送り込むことを継続している。
そして、いつからか、部下が戻ってこなくなった。
人界の情報が途切れた。
・・・・・・・・・・
私は自らゲートをくぐった。
そこには、年老いたあの二刀流の剣豪がいた。
右腕が動かないらしく、左手に黒光りする重量の刀を握りしめていた。
私の変わらない若々しい姿と左腕の存在をみて、剣豪は死を覚悟したようだ。
私は剣豪と、にらみ合った。
一瞬の、長い時間が流れた。
そして、私は、魔界レジオ81へと戻った。
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