5 病院戦
肝試しが好きな若者たちは夜の廃病院たびたび探検に来ていた
それが誰かの安息の地を脅かす行為だとも知らずに。
お調子者の若者たちはついに本物の病院で肝試しをしに来る
お、ここか~!いこーぜ!
人間が変死する肺病院の噂を聞き、今日も酔った若者たちが不法侵入を繰り返す。
霊安室はこの先だ
ガチャ、
扉を開くと
なぜかロウソクが燃えており、真っ白い棺桶が置かれていた。
え?なんで?ここ廃病院だろ?
そのときだった!
パン!
棺桶が吹き飛びゾンビが起き上がる
ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
しかしそれは死体が起き上がるわけではない。
死体と添い寝していたとしか思えないような姿勢で棺桶の中からアンコウの怪物が姿を現すと襲い掛かってきた。
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きゃあああああああああああああああああああ!
はあ!
怪物を殴り飛ばしたのは志道だった。
超感覚によって怪物の存在を察知し駆けつけたのだ
大丈夫ですか!
あ、ああ!
早く逃げてください!
そう言い若者たちを避難させると
アンコウ怪物の能力か院内が大洪水に見舞われる。
隙間という隙間から水が浸水してくる怪現象だ。
お前の好きにはさせない!
棒の固形物を取り出すとそれを構えて叫んだ
変身!
聖なる光が俺を包むとカブターへと変身する
はあああああああああああああああああああああああああああああああああ!
アンコウ怪物へとタックルしてエレベーターへと突撃する。
鉄扉をぶちやぶり、中へと押し込んだ。
うおおおおおおおおおおおおお!
エレベーターのスイッチを押すと火花を散らしながら上へと上がって行く。
左拳を左わき腹に叩き込み
はあ!
右腕をあご下に押し込み首を固定しさらに左拳を振るう
はあ!はあ!はあ!
アンコウ怪物は俺の攻撃など気にもとめず、異能の力で足下から濁流を生み出す
扉が開いたと同時にエレベーター満杯まで満たされた水に流されるように3F廊下に飛び出す。
うあ!
ゴロリと転がりアンコウ怪物を見る。
はああ!
濁流が体を打ち、壁まで吹っ飛ばされる。
ぐああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
壁に叩きつけられ、自らの肩を押さえて痛みに耐えた。
く・・・強い・・・。
あざ笑うようにアンコウ怪物が言った。
俺はゾニエル怪物幹部アンコウ怪物
古代より貴様たちインセクターの上位戦士ジェノサイドが我らゾニエルと戦っていた。
それがいまはどうだ?人は弱くなり、古代戦士は歴史の中で風化し弱いインセクターだけが残った
インセクター以外にゾニエル怪物と戦うための戦士がいたのか?
やつらの代用品だったお前に勝ち目はないんだよ!
アンコウ怪物が頭上のライトを顔に当てて、じりじりとにじり寄って来る。
両腕を左右にちっちゃく突き出して、高笑いしながら、足をくねくねまっすぐ歩み、
まぶしいかい!まぶしいか~い!
ぐあ!やめろ!まぶしい!焼ける!やめろおおおおおおおおおおおおおおおお!
両腕で顔を隠して防ごうとするが体が燃える痛みが走った。
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超感覚で怪物を感じ取り
バイクで駆けつける。
カブターが戦闘していた。
志道!待ってろ!
ぬん!
大気が震えた。
足の周りが砕け散り、周囲の窓ガラスが吹き飛び。床のかけらが浮遊する。
腹に4つの光が灯る。ルビーサファイアエメラルドイエローダイヤジェノサイドの光だ
そして現れる六角形の固形物、インセクターを右手で握り目の前に構える
変・身!
体から出た18つの光がすべてを吹き飛ばすと光に包まれ中からが姿を現す
頭部が縦横縦横無尽な角のある体が赤、青、緑、黄の四色の宝石の輝く体に鎧へとチェンジする
体格がカブターの18まわりほど大きくなる
ジェノサイダーへと変身する。
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ぬん!
突然、地面を突き破って両手が出て来るとアンコウ怪物の両足をつかみ引きずり込んだ。
地面が砕け散り、下の階が見えるようになると
ジェノサイダーが戦っていた。
ぬん!
ジェノサイダーがアンコウ怪物にひざげりを食らわせると部屋の壁を4枚突き破る。
両手にベッドを持ち、穴をくぐってアンコウ怪物の目の前に立つと
ぬん!
ベッドを左右に振りかぶり、アンコウ怪物に叩きつける。
ベッドが粉々に砕け散った。
アンコウ怪物がボロボロになりながら言った
ジェノ・・・サイド・・・。
ぬん!
アッパーをくらわせるとアンコウ怪物は天上を何枚も突き破っていった。
ジェノサイダーがふわりと俺の前に立つと
立て!それで人を守る戦士か!
なぜか怒られた。
く、言われ・・・なくても・・・
ぐ・・・。
痛みに耐えなんとか立ち上がろうとするがやはり腰から崩れ落ちた。体がボロボロだ。だがそれでも立ち上がり、上の階へと移動していく。
階段を5階分登った廊下にアンコウ怪物がいにも死にそうになりながら歩いていた。
はああああああああ!
緑の閃光が拳に宿る。
いくぞお!
一気に殴りかかった。
カブタースラッシュがさく裂した。
ぐはああああああああああ!
悲鳴をあげ
緑の閃光がひらめくと大爆発を巻き起こした。