12 ダマリンの義眼 初リバースクロッカーの力
愚かな・・・。
二つの光が目のようにカマキリ怪物を見ていた。
皇帝陛下!いまいちどわたくしにチャンスを!
4幹部がたった一人に敗れ去る。この事実は過大なものではない。
面目・・・ありません・・・。
その者は彼のキングを討ち取りしつわもの。
なんと!しかしそれならばあれほどの力も得心がいく・・・
これをくれてやる・・・
コロコロコロコロ。
どこからともなく二つのビリヤードの玉のように球体が転がってくる
カマキリ怪物は目の前に転がってきたその宝石でできた二つをつかんだ。
義眼だった。
我らインヴェガの亜種族ダマリン怪物、失われしテクノロジー、ダマリンの秘宝だ。
これを使い強力な戦士を作り出すがいい。
それとやつらを使わせよう・・・。
暗がりから姿を現したのは
知能に優れた軍服を着たガマガエル怪物
おまかせください!カマキリ様、必ずやこのガマガエルが!
肉弾戦に優れたヘビ怪物だ。
いえいえ、私こそが最高の矛、どのような敵も退けて見せましょう
カマキリ様、こちらを
これは?
ヘビ怪物から渡されたのは金属だった
皇帝は言った
それを持つ者が戦いを制する
では!これがやつらとの戦いに向け世界各地にばら巻かれた我がインヴェガのテクノロジー!
そうだそれこそ我がインヴェガの最終兵器のひとつビームソード!
ブォン!
光輝く剣が姿を現す。
カマキリ怪物は片ひざを付くと深々と礼を尽くし頭を下げた
すべては・・・皇帝陛下のみこころのままに!
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道を歩いていたらその人を見つけた。
茶色の皮ジャンパーを着た男だ。
大慌てで追いかける
あなたは!
え?
そう言って振り返った男の人はカブターに変身した人だった。
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それで、俺に何を聞きたいの?
喫茶店でその人がコーヒーを僕はミルクを飲む
あなたは何なんですか?
唐突だな・・・いいだろう。
俺は志道修二、古代の力を得たインセクターの戦士カブターだ。
ではあなたがあの伝説の英雄!かつての都市伝説を目にできるだなんて!感動です!
伝説か・・・。まあいい。君は?
し、失礼しました。つい興奮してしまって、公田です。
公田くんか、君は・・・メカカブターと言ったかな?警察のニュースは見たよ。あのときあの場にいた子だね?
は・・・はい。
やっぱりそうか、それなら教えておこう。ほんのわずかに君から力を感じる。
力・・・ですか?
確証はないがね。なんとなく俺と同じ、カブターに近い力だ。覚醒にはまだまだと言ったところだが。
僕に・・・そんな力が・・・。
志道さん!お願いです!警察に協力してください!
志道は両手をポケットに手を入れてゆっくりと立ち上がると言った。
悪いことは言わない。どれだけ見た目を似せようとインセクターとあれは別次元の存在だ。
死にたくなければ戦うのをやめることだな。
そんな!
バン!
グシャグシャに丸めたお札を机に叩きつけると志道は背中越しに言った。
それと、悪いが・・・俺は警察と馴れ合う気はない。
そう言い残して行ってしまう。
カランカラン。
出て行ってしまう。
ま、待って!待ってください!
慌てて追いかけるとバイクを走らせようと志道さんがバイクにまたがっていた。
公田くん、君は平穏な生活を送るんだ。
俺のようになってはならない。
それが学生の、学生らしい幸せさ。
ブオオオオオオオオオオオオオオオオン!
エンジン音を立てて、ヘルメットのフェイスシールドを下げると
ブオオオオオオオオオオオオオオオオン!
志道さん!
そのまま走りさってしまった。
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夜中の電柱の前を通り過ぎようとした学生が悲鳴をあげる
きゃあああああああああああああああああああああああああああああ!
人よりも大きな毛虫がモゾモゾと電柱をはっていた。
ぐにょりと下を見下ろす毛虫の顔だけ人の顔をしている怪物だ
シャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
警視庁から入電!警視庁から入電!
出動!
出動の掛け声を受け公田はメカカブターの手足、胴体、頭と装着して発進する。
ファアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
サイレンを鳴らし
ブルルルルルルー!キキー!
バイクに乗って発進する。
一般車両を次々と追い抜き、現場に到着した
警察だ!
メカカブター2
新調したメカカブター、性能は各種1.1倍だ!
メカカブター2
パワー6.1t
100m12.9秒
重量610㎏の装甲
メカカブター2の目が赤く光り肩のチェーンがキュルキュル動く
逃げてください!
銃を構えながら前進していく。
学生たちが慌てて逃げ出していった。
毛虫怪物目がけて銃を構える。
くらえ!
マカロニガンだ。
筒をいくつも組み合わせた24の多砲身の銃が対怪生物用特殊弾丸24号弾が火を噴いた。
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダン!
24発がすべて毛虫怪物の肉体に弾き飛ばされる。
ば、馬鹿な!効いてないだと!
シャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
2体の毛虫怪物がボタリと電柱から落ちてくる
交差するように飛びかかりタックルしてくる
ぐあ!
ギャイン!ギャイン!
火花が散り一方的な攻撃にさらされた
シャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
ボロボロにされながらなんとか銃口を向けようとするが敵が素早い
よ、弱すぎる。
ボコボコにされていくメカカブター2
なんとか立ち向かおうとするも足が言うことを効かなかった。
膝がガクンと崩れ落ちる
シャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
強すぎる・・・想定以上だ・・・。
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首尾は順調のようだな。
これはこれはカマキリ様
深々と礼を尽くすガマガエル怪物
メカカブター2、あの程度の雑兵、俺にとってどうということはない。
暴れていれば時期やつが姿を現すはずだ。カブター・・・この前の借りは返すぞ!
おまかせください。この知将ガマガエルの手腕ご覧にいれましょう。
期待している。と言いたいが俺も試し斬りさせてもらおうか。
でしたらこちらをどうぞ。
特殊なバイクが用意されていた
カマキリ怪物はバイクにまたがる
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ブウウウウウウウウウウウウウウン!キキー!
バイクを降り戦場に飛び込んだ俺は
ブォン!
ビームソードを起動させる
ちゃらぁ!
そうして不意を突きメカカブター2に襲い掛かった
ぐぁ!
火花を散らしてメカカブター2が吹き飛ばされる
カマキリ怪物!
皇帝陛下からたまわった新型兵器、すさまじい威力だ。試させてもらうぞ!
ちゃらぁ!
渾身の一撃が人間どもが作ったブランド店のロゴマークを両断する
トテトテと後ろに下がるとメカカブター2
たたみかけてやる!
俺は全速力で駆けるとビームソードを振り回す
バイクで追いかけまわしながら
ちゃらぁ!
ビームソードを振り回す
ちゃらぁ!
ビームソードの先端で右の地面が弾け
ちゃらぁ!
ビームソードの先端で左の地面が弾け
ちゃらぁ!
ビームソードの先端で右の地面が弾けた。
逃げるだけの偽物が!カブターを名乗るなどおこがましい!
メカカブター2が叫ぶ
いまだ!
ダダダダダダダダダダダダン!
無数の銃弾がむなしく俺の右ひざを撃ち付けた
ははは!効かんな!
ダダダダダダダダダダダダン!
目の前に迫る弾丸を
ちゃらぁ!
メカカブター2共々切り裂く。
がああああああああ!
火花を散らしてメカカブター2が吹き飛んでいく
いい加減うるさくなってきたぞ!
目の前の電柱目掛け
ちゃらぁ!
ビームソードを振るい両断する
ズシーン!バチバチバチ!
太い電柱が倒れ、電線がショートの青い稲妻をあげる
ダダダダダダダダダダダダン!
再び銃弾が飛んできた。
ぬお!
ギルルルルルルルルル!ドカーン!
走行中の勢いのままバイクがすべって行ってしまった。
右ひざに痛みを感じひざを折って座った。
俺の目の前で銃を構えたままメカカブター2は言った
右ひざだけを撃ち抜いた。同じ場所ならダメージは蓄積するはずだ!
この俺にひざをつかせただと!このおおおおおおおおおおおおおおお!カブターのまがいものがぁぁぁ!
さらなる加速をかけ高速で移動
ちゃらぁ!
右にビームソードを振るい
ちゃらぁ!
左にビームソードを振るい
ちゃらぁ!
右にビームソードを振るい
ちゃらぁ!
左にビームソードを振るい
うああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
大量の火花を散らしぶざまにメカカブターが吹き飛んでいく。
これで終わりだああああああああああああああああああああああああああ!
目の前のメカカブター2目掛けてビームソードを振りかぶった
ガシッ!
いつの間にか目の前にカブターが現れ、俺の手首を手の甲で受け止めていた。
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公田くん、大丈夫か!
志道さん!
一緒に戦うんだろ!
はい!
対峙するカマキリ怪物
敵は強い。でもこっちには志道さんがいる!
カブターとメカカブター2のコンビが成立する。
はあ!
カブターが右拳を振るい
僕も銃をマカロニガンを撃つ
ダダダダダダダダダダダダ!
カマキリ怪物の胸部で火花が散った
ちゃらぁ!
カマキリ怪物がビームソードを振るうも
はあ!
それをカブターがパンチで叩き落とす
そこだ!
再びマカロニガンを発砲
ダダダダダダダダダダダダ!
カマキリ怪物の胸部に火花が散る
銃撃が二人の隙間をぬうように体にぶつかって行った。
はあああああああああああああああああああああ!
緑の閃光がカブターの拳に宿る。
いくぞ!公田くん!
はい!
僕はマカロニガンをありったけ発砲した。
ダダダダダダダダダダダダ!ダダダダダダダダダダダダ!
弾丸が火花を散らし体を削ぎ落とす。
ちゃらああああああああああああああああああああ!
それをもろともせず襲い掛かって来るカマキリ怪物
カブターがそれを迎え撃った。
はああああああああああああああああああああああああ!
緑の閃光が拳となってカマキリ怪物の胸部目掛けて、さく裂。カブタースラッシュが直撃した。
ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
体から火花を散らして逃げ延びていくカマキリ怪物、勝利したのだ。
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2体の毛虫怪物が志道たちに向けてジャンプして殴りかかろうとしていたが飛び上がる前に2体の拳を生身で受け止める存在がいた。
俺である。
全身の力を感じ取り精神を集中させる。
ぬん!
大気が震えた。
足の周りが砕け散り、周囲の建物の窓ガラスが吹き飛び。地面のかけらが浮遊すると腹に赤、青、緑、黄、そして中央にひときわ大きなカムイの大自然の緑の光が灯る、
手の中に六角形の謎の固形物が現れ、それを目の前に構えた。
首に1000のドッグタグを下げる
腰から下げた4つのキーホルダーが体に4重に装着され
首に5つのスルピリドマフラーを巻く
腰のベルトにカードを刺す
変・身!
体から出た34つの光がすべてを吹き飛ばすと光に包まれ中からが姿を現す
頭部が縦横縦横無尽な角のある体が赤、青、緑、黄の四色の宝石の輝くと首のドッグタグが胸から両腕にかけて広がり鎖のように巻き付いていき両腕両足のXリングが赤、青、緑、黄
から4つ光る首に赤、青、緑、紫、黄5色のマフラーが輝き二重装甲のリバーシブルな鎧へとチェンジする。
ルビーサファイアエメラルドイエローダイヤジェノサイドヘラクレスコーカサスアトラスギラファノコギリアルキメデスヒラタパラワンオオククワガタカブトイン
セクター1000ドッグタグゼロワンツースリー・XXXXXリングカムイファイブスルピリドマフラーリバースクロッカーベルクロスフォーム
カブターの34まわりほど大きくなる
「「ぐあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」」
2人の毛虫怪物、毛虫姉妹が吹き飛ばされた勢いで廃墟に放り込まれる。
シャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
奇声をあげる毛虫怪物たち
新たな力を試してやろう。
リバースクロッカーの力によって最大強化されたスルピルドマフラーのビームはすでに以前とは別物のサイズまで巨大化していた。
ぬん!
スルピリドマフラーで一気に滅多刺しにしてみせた。
シャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
大爆発を引き起こした。
怪物たちが持っていた謎の物体を手に取ると瞬時に名称と効果がわかった。
ダマリンの義眼か。