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第1話

『どうしてこんな事になるのだろう?』


アメリカ・ミシガン州の北部、カナダのオンタリオ州に面した国境の町である Sault(スー) Sainte(セント) Marie(マリー) に住む高校生、ウィリアム・アシュレーは(ひど)く心を痛めていた。


砲火で破壊された建物。


地面を揺るがす爆発音。


国境を越えて避難する難民たち。


メディアは東ヨーロッパからのショッキングな映像を連日伝え続けている。


『自分に何か出来る事は無いのだろうか?』


彼の若者らしい正義感は、自らが傍観者である事を許さなかった。


とは言え()()17歳のウィリアムにとって、問題はあまりにも巨大であり、彼がいくら真剣に考えても良いアイデアが思い浮かぶ事は無かった。


考えた末にウィリアムが出した結論は、誰かに相談するという極めてオーソドックスなものだった。


だが問題は相談相手である。


恋愛相談ならともかく、同級生や先輩では()()問題の相談相手として、(はなは)心許(こころもと)なかった。


ウィリアムにとって理想的な相談相手とは、世界情勢に通じており、歴史や政治にも詳しい教養人で、出来れば分かりやすい言葉で話してくれる人が望ましい。


ウィリアムの知己(ちき)で、この条件を満たす人物を、彼は一人しか知らなかった。


『決めた・・・あの人に話を聞いて(もら)おう。』

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