ファシストはいらんと追放されたがファシストの俺たちは最強です⁉︎今更謝ってももう遅い。資本主義の豚どもめ!
正直、何が書きたかったのか全くわからん
読んでて何も面白くないからそのうち消すなり改稿するなりするかも
「貴様には暇を与えようと思う。」
執務室に訪れた私に、上官殿が告げた第一声がそれだった。私は、いかにも資本主義思想に侵された畜生らしい遠回しな物言いだと思いながら、それでもできるだけ神妙に答えた。
「それは、小官に総統閣下の最後の特務命令に従事する機会をお与えいただけたと解釈してもよろしいので?」
「違う!!!!!」
上官殿は叫んだ。まるで屠殺場の無骨な刃物にそっ首を刈り取られた豚のような叫び声だな、と私は思った。
「なぜ、貴様らはそうなんだ!誰も彼も二言目には『総統』だの『特務命令』だのと!!!」
「そう、と申されましたも私たちは偉大なる総統閣下に仕える一兵士でありますので。」
「貴様らの所属はこのプロシア共和国陸軍だろう!この国には総統も特務命令も存在しない!!!」
・・・?????何を言ってるんだこの豚は?資本主義思想に浸かるとこうもおかしくなってしまうのか?
「いえ、この国の指導者は総統閣下でありましょう。特務命令も、総統閣下から全ての将兵に対して『資本主義の豚ども及び憎きコミュニストをこの星から駆逐せよ』と発令されていますでしょうに。それも最後のと銘打ってまで。・・・失礼ですが上官殿には妄想癖がおありで?」
「妄想癖があるのは貴様らだ!いいか、耳をかっぽじってよく聞け!総統という役職は500年前の第二次ヨーロッパ大戦の敗戦を機に廃止された!我が国はそれ以来ずっと資本主義国家だ!ファシズムの残滓などかけらも国内に残ってはいない!」
・・・またか。この上官殿にも困ったものだ。我らがライヒはこの500年間ずっと最強のファシスト国家であるというのに。いつもこうしてありもしない国家の現状をさも当然といった風情で語る。上官でなければティーガーの主砲で執務室ごと砲撃しているところだ。
「上官殿の言い分は全くもって理解できませんが、まぁ今はいいでしょう。それで、暇を与えるというのはどういった次第で?」
「貴様はクビということだ。いや、それどころか貴様には永久的な国外追放処分が下された。即刻、荷物をまとめてこの国から出ていきたまえ。」
はい????????????
「えっと・・・聞き間違えでしょうか?なにやら国外追放と聞こえたのですが・・・。」
「聞き間違えではない。もうこの国に貴様らの居場所はない。後ほど、他の妄想癖のファシストどもにも同様の通告を行なう。まったく、なんで今更になって500年前の亡霊どもがこうも軍に集ったのか・・・」
・・・ふざけるなよ。ふざけるなよ、この豚が!俺が、俺たちが、いったい何をしたっていうんだ!
「冗談も大概にしろよ、豚!俺たちを追放するということがどういうことか分かっているんだろうな!」
「少なくとも貴様よりは理解している。国内から不穏分子を追い出せるということだ。何も問題はない。」
・・・こいつはダメだ。分かりきっていたことではあるが資本主義思想に脳髄を食い尽くされてやがる。こんなことを言い出したのも資本主義が悪いんだ。最近、総統閣下に敬意を払わない奴らがライヒを蝕んでいると聞いてはいたがここまで酷いとは・・・。
―――処分せねば。
「⁉︎貴様、何をしている⁉︎」
「浄化するんだよぉ!汚物をなぁぁぁぁぁあ!!」
バン!!!!!!!!
「ぐ・・・貴様、よくも・・・」
「フハハハハ!!!思い知ったか資本主義の豚め!!見ててくださいましたか、総統閣下!!閣下の最後の特務命令は忠実に遂行されていますよ!!!」
あぁ、気分がいい。最初からこうすればよかったのだ。奴の血の味がまるで熟成したワインのように甘美に感じられる。
・・・銃声を聞きつけてゴミどもが集まってきたようだな。丁度いい、手始めにこの基地を制圧することにしよう。なに、俺の仲間たちもすぐに事態を把握して周囲の塵芥どもを掃除してくれるだろう。
「思い知るがいい!我々のプロシア第三帝国はここから始まるのだ!」
今更謝っても遅いぞ、資本主義の豚どもめ!この国は今も昔も相当閣下の物なのだからな!
ヒヒヒヒヒヒイッーヒッヒッヒッヒヒヒヒヒヒヒ!