第二章 壊
言語が通じない…。
色々な人種のいる異世界の中で一人だけ取り残された気がした。
だが、せっかく期待して来た世界だ、諦めるには早すぎる。
この時思いついたのは二つ
ジェスチャーでどうにかする。
同じ言語を喋れる人を捜す。
というものだ。
とりあえず日本語で話してみることにした。
「おーい!」
「こんにちはー!」
…。
視線が痛い…。
どうやら通じていないようだ。
このままだと…。
不安からか頭を抱え膝を着いた。
言葉が通じないことがこんなに、こんなにも、苦しいことなんて…。
その時、後ろから白い手がすぅーっと私の前に出てきた。頭を上げると前には、綺麗な青い目をした女の子がいた。困っている私を見て助けようとしている。
そう思っただけで涙が止まらなかった。
彼女は困った顔をして、私に子供をあやすように笑顔や変顔、身体をさすったりしてくれた。
私は申し訳ないと思い。涙をぐっとこらえ笑顔を彼女に見せた。彼女も笑顔で返してくれた。
「天使だ…。」思わず声に出てしまうほどだった。
彼女は手をつなぐようにと左手を前に出してきた。
私は、その白く美しい手をぐっと握りついて行くことにした。
市街地の細い路地を通り。暗い雰囲気の店の前で止まった。
彼女は、私の顔見て、笑顔を向けるとドアを開け、私の手をグイッと掴み中に投げた。
「バタンっ!」ドアが閉められた。
何かあったのだろうか。
ドアは、押しても引いても開かない。
「ドッ!」
後ろから重いもので殴られたのか、私は意識を失ってしまった。
目が覚めた。
「うっ…」
殴られた所が痛む。
腕が重い
気を失っている間に首輪と足かせが付けられていたようだ。
床の冷たさが伝わってくるどうやら鉄のようだ
格子もある
「バっ!」
かかって布がはがされ、光が私の顔を照らす。
大きな会場だ…。
「私は売られるのか。」
そう思うと何故か安心した。
人の世話になれるかも知れないと思うと…。




