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大学

朔目線────


大和と柚木が見つけてきてくれた家は俺らにしたら上等すぎる家だった。

大和が周囲の地理は覚えたらしく、車の通りに出たら道なりに行って、女子大の前の信号を左で次の信号を右!左側は正門でまっすぐ行ったら他の門だって。

と説明しながらこいでいく。

登下校は自転車。俺と大和は既に地元の事務所(支部)から東京の事務所(本部)に移動して仕事がたまにあるからその時に車で行くことになる。

事務所には車で行っても大丈夫と言われてるしな。

と思っていたら15分くらいでついた。

早いな。


「広い…」

柚木と大和だけはオープンキャンパスに一度来ているから知ってるけど流石に広い。

私立大学で学部は八個。学科になるともう少しある。キャンパス内には同じ系列の女子短大や大学院、託児所、研究所、寮まであるらしい。

俺らは地方出身だし、寮には入れると思ったし、その方が安く済むが友愛園卒から入寮までの間の家はないし、柚木だけ規則の厳しい女子寮に入れるのは不安だった。

原則一年目しかいられない寮だと引っ越しすることになるし、それなら四人で住もうという話になった。

正門の駐輪場に自転車を停めて歩いてみる。

でっけぇ…

「でっけぇ…」

哲二と同じ事考えてた。

「これ図書館なんだ!!」

後から知ったが五階建てらしい。

一階の玄関が二階だから六階建てみたいなものだけどな。

とりあえず道なりに歩く。

すると購買や学部棟がたち並んでいて、高校なんかとは比べ物にならないぐらいの大きさだった。

「おいおい…これかよ」

「そう、これが僕らの学部が使う教室棟。全体の共通科目とかガイダンスとかもここでやるんだって。」

嘘だろ…

「12階建てなんだって富士山見えるかもよ。」

「柚木まじ!?行こうぜ!!」

「ばか、そんなの入学してからでも大丈夫だろ」

他にも校舎があり、グラウンドとかは別の橋を渡った先らしい。

「うわぁ…すげぇな」

学内の地図を見てそれしか言えない哲二。

俺も同じだ。

すげぇよ、これが大学か。

池や講堂の噴水を見てるとなんだかどっか観光してきた気分だ。


「春休みだから人いないのかな?」

と周りを見渡す柚木

「そうだろ?俺らの入学式ぐらいまでは休みだろ?」

じゃあ会えないのかな…

「見たところだし、帰ろっか。」

「えー!もう帰るのかよ!!!」

「だって哲二は引っ越しの荷ほどき終わってないでしょ?」

「ってことはみんな終わったの!?」

「当たり前だろ。荷物なんて元から全然ないんだから。」

「服と文房具と雑貨ぐらいだよね、荷物って」

「僕も昨日のうちに終わってるし」

「俺と大和は明日新しい事務所に挨拶してこないといけないしお前みたいに暇じゃねぇーんだよ!」

とワイワイしながら正門に向かってると…

懐かしく見覚えのある人が見えた気がした

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