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合格と受験
大和目線──
みんなが合格した。
奇跡だ。
ケンカして進学すら見えない中でみんな合格だ。
あねごはお小遣いの中からお菓子とジュースを買ってくれてお祝いをした。
「次は大学だねー!!」
「大学まで行かないといけねーのかよ」
「さくた、何その不満気な顔は…さくたは勉強しなくてもちゃんと公立受かる頭あるんだし、高校でちゃんと勉強したら国公立も夢じゃないよ。」
「別にそこまで興味ないな」
「あねごは大学どうするの?」
「東京にいくよ。」
「東京!?!?」
哲二の手からポテチが落ちる
「そう、行きたい大学があるの」
東京にいく、あねごの夢応援したい
でも、東京は遠いな…さすがに。
この時あねごは高校二年。
四月からは三年生。
あと一年しかいない。
「みんなも大学までは行きなよー!世界絶対変わるから!っていううちも大学まだ行ってないけどね(笑)」
四月、僕らは高校生になった。
あねごは受験生になり、僕らはなかなか会えなくなった。