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朔の進路

朔目線──

最初はあねごのことが嫌いだった。

哲二は主君を見つけた犬みたいに野良犬から室内犬に変わるし。

大和はただの真面目なつまんないやつに変わるし。

柚木はこっちかと思いきや女の子ぽくなって面白くない。

でも…嫌いになりきれなかった。

学校に行こうと言われてすこし両親を思い出した。

小学生の時に両親は事故でいなくなった。

その両親は週5で俺を塾にいかしてくれていた。

勉強出来たら苦労しないと言っていた。

施設入ってからはもう高校なんて行かないものだと諦めてた。

憧れとかないし。いいや。

と…

だが、あの三人のキラキラとした目を見たら俺も高校に行きたくなった。


あねごはたまに勉強を見にきてくれた。

「さくたはここの高校どう?」

「公立?」

「うん。さくた優秀だから、ここ行けると思うよ。」

模試の結果を見て言ってきたのは市内六校と呼ばれる進学校の公立高校。

「無理だよ。俺もあいつらと同じ私立でいいよ。」

「でも、いいと思うけどなぁ…」

「なら、定時なら受けるだけ…」

なんであねごがここがいいと言ったか分からない。

でもその高校のパンフレットを見たときになんとなく分かった。

大学の進学率が定時科もいいんだ。

大学…か。

"朔はお父さんより頭のいい大学へ行くんだ"

行けるかよ…。

施設に入った俺には無理だよ。


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