表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

大和と哲二

大和目線──

さっきまであねごと話していたが、高校を勧められた。

「高校で学んで損はないよ。」

とのこと。

なんだか、その言葉を信じたくなった。

俺たち養護施設では基本的に義務教育後は就職。

高校進学したとしても学費は出してもらえないからだ。

確かに憧れてはいた。

でも現実は甘くなく、それを僕らは受け入れるしかなかった。

もし高校に行くなら今のままじゃだめだ。

「なぁ、大和。」

「ん?」

「俺さ、高校行きてぇかも」

「哲二っ!」

「お、俺さ…バカだし、高校入れるかわかんねぇーけど…」

「僕も同じ事考えてた…高校行きたい!」

「大和っ!」

「なら僕らはもう辞めなきゃいけないよね。あんなことも。そして、朔と柚木に言わなきゃ。」


そしてこの晩、僕たちは決めた。

「僕と哲二はもう四天王として力で君臨すること辞めようと思う」

「なんでだよ、大和」

柚木もにらんできている

「なんかバカらしくなったんだ。力で勝ったって残らないんだよ、なんにも。」

「俺ら、高校行きたいし。」

「は?大和ならまだしもお前が行けるわけないだろ?」

「行くよ。決めたんだ!」

「勝手にしろよ。」

「二人とも、おかしいよ。」

しばらく朔と柚木は話すらしてくれなくなった。

まるで今まで築いてきたものが崩れ去った気がして辛かった。

四天王解散の話は友愛園にとどまらず中学、そして支配地域に広まった。

朔は反抗して一人でもケンカしてたが一人で出来ることは限られ勢力範囲は狭まった。

四天王伝説と呼ばれたものはたった1ヶ月で急激に聞かなくなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ