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蚊に光線

作者: 恋住花乃

「先生!今日も有り難う御座いました。」活発な女子生徒が言う。「おう!今日の授業は楽しかったかな?」

私はもう既に分かっていると思うが、学校の先生である。教師と言うものは公務員だが、人に嫌われる仕事であろう。市役所の職員などは、市民に少なからず、尊敬されているだろう。尊敬まではいかずとも、悪くは思われていないだろう。

其なのに、賃金が低すぎる。メンタルが傷付く仕事な故、もう少し増やしても良いと思うがな。

そんなことを言うと、プロレタリアートに変な目で見られてしまうであろうな。

だが、その時は共に手を取り合って革命を起こすのがよい。

何しろ、一京ともなる借金がある都市国家に我々は住んでいるのだ。よく都市国家と名乗れるなと私は思っている。財政破綻しているのではないかと疑っているが、政治は問題なく円滑に行われている。きっと献金している奴が居るのだろう。

「先生どうかしました?」

「ん?あぁ。考え事してたわ。気にしなくてええよ。単純なことだからな。」

「そうですか。先生じゃあまた明日ね。」

相変わらずだな。あの子は馴れ馴れしく話し掛けてくるからな。

少しは先生だと思ってほしいものだ。だけど、彼女はクラスのムードメイカーだからな。そこは否定できない。

さて、地獄の残業の開始といこうか。

『鎌倉時代に連署という制度ができたが、どのような制度か。簡潔に説明せよ。但し、誰によって設立されたかを明記すること。』

私は社会科の先生である。特に日本史を担当している。

日本史は暗記物だろうと思っているが、暗記するより、体に染み付ける事が大切だと思うのだ。

最近よく思うが、いつか政府という蚊に吸いとられる税金を減らすために光線で反撃をしてやろうかと考えている。だが、私には力がないのである。



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