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二人暮らし  作者: フィロ
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第一話「地下室にて」

俺には親も兄弟もいないが、親戚というのがいる。なんでも父方の家系は親族会議というのをやるのがあたり前ならしく、親が死んじまった俺も年に一度あるこの面倒くさい行事に参加しなければならない。

今年も例年通りにそれが執り行われた為、俺は馬鹿みたいに長い道のりを列車に揺られながらやって来なくちゃならなかった。

本家に着くと外にいた使用人が「どちら様でしょうか?」と訊ねてきたので名前を名乗り、やっと目的の場所にたどり着いた。

「失礼します」

俺が広間に入ると結構な人数が集まっていいて俺が遅れたような気になった。だが、開始までは後十分はあったので大丈夫だろう。

「遅い」

「あ、スイマセン。でも予定の時間には十分ぐらいありますよ」

「遅い」

何を言っても無駄っぽかったので、おれは謝ったあと一つだけ空いていた座布団に座った。

「では、はじめようか」

大広間の一番奥に座ってる男が言った。

彼は俺の親父の兄である。兄弟としては次男にあたり長兄が俺の一族の現当主であるはずだが、今日は姿が見えない。

だが今の俺にはそんな事はどうでもよく、これから始まるダラダラしたおしゃべりをどう抜け出すかを考えていた。

「すいません、お手洗いを貸してもらってもいいですか?」

話が始まって二十分ぐらいたってからこう声をかけた。

「かまわん」

そう言ったあとさっきの使用人を呼び、俺をトイレまで案内するようにと命令した。

「こちらです」

そう言われて俺は部屋の外に出た。

「疲れた〜」

あれから二十分しか経ってないがだいぶ疲れた。椅子かなんかがあれば少しは楽なのだろうが、あいにくここにはそんな気の利いた物など無く座布団の上で正座をするしかなかった。

「でも、まだまだ続きますよね?」

独り言のつもりが聞こえてしまったらしく返答されてしまった。

「ですねぇ、前回はかれこれ二時間ぐらいかかりましたからね」

無視するわけにもいかず話すことにする。

「へぇ、そうなんですかぁ。私は今年からここで働かせてもらっているので前回のことは知らないんですよ」

そう言えばそうだ。前回俺がここに来たときはもっとシワクチャな人が働いていたはずだ。

「あれ、そう言えばそうですよね。前ここで働いてた人はやめたんですか?」

別にシワクチャが恋しいわけでもないがとりあえず聞いてみた。

「いえ、やめたわけじゃないらしいんですが、私も一度しか会ったことがありませんね」

まぁ、別にどうでもいいことだがそんな話でもしてないと会話が持たない。

「あ、そこがお手洗いになっています」

なんとか変な間も無くトイレに着くことができた。

「ありがとうございました」

とりあえずここまで案内してくれた事の礼を述べてトイレに入ろうとしたとき何かが聞こえた。

「あれ、今の何の音ですか?」

気になったので尋ねてみたが、聞こえなかったようで「何が?」と言う顔をしている。

「いや、なんか今なんか叩いたみたいな音が聞こえたんで・・・」

そう言った時もう一度音が聞こえた。パン!と何かを叩くような音だ。

「あ・・・」

今度は使用人さんにも聞こえたらしい。

「何の音かわかりますか?」

そう聞いた後また音が響いた。

「わかりませんがたぶん地下室の方だと思います」

使用人さんによるとさっき話していたシワクチャがたまに地下室に行くらしく今日もたぶんそこにいるらしい。

「もしよかったら、ちょっと見に行かせてもらえませんか?」

音が止まないのが気になったのと、さっきからいやな予感がするので聞いてみた。

「ええ、かまいませんよ。多分鍵はあいてるはずです」

そう言うと使用人さんは「こっちです」と俺を地下に案内してくれた。



地下は思ったより広く何部屋もあったが、音がしているのは一番奥の部屋だ。

「大沢さん、井上ですけど」

使用人さん(井上さんと言うらしい)がドアをノックしたあと中に呼びかけた。

「オイ、井上!お客様ほったらかしてなにやっとんじゃい!さっさと向こうへ行ってお客様をもてなさんかい!」

するといきなりものすごい勢いで起こられた。

「スイマセン。ですが先程からこちらで変な音が聞こえたので気になって様子を見に・・・・・」

「ええから早よお客様のところに帰らんかい!」

井上さんが理由を言ったが一蹴された。仕方ないので俺も井上さんの味方に出る。

「あの、今日ここに呼ばれてきた者なんですが、さっきから変な音がしてて気になってしまって・・・。よければ何の音か教えてもらえませんか?」

するとシワクチャはさっきよりは声を静めていった。

「部外者には関係の無いことです。それよりも早く親族会議に戻ってください・・・」

やっぱり駄目かと思ったその時女の子の声が響いた。

「助けて!」

その声は俺のものでもなく、井上さんのものでもなかった。ましてやシワクチャのものであるはずもなく、それは紛れも無くこの部屋の中にに誰かがいることを物語っていた。

「オイ!今の声は誰のだ!」

ましてやその声は助けを望んでいた。さすがに俺も怒鳴って聞いた。

「あなたには関係の無いことです!お引取りください!!」

「ちょっと大沢さん!いったいどういうことです!」

井上さんもさっきまでとは違い声を張り上げている。

「いいから帰ってください!」

さすがに悠長なことが言ってられる状況じゃなくなったので俺はドアを蹴破ることにした。

「このドアを蹴破る!怪我したくなかったらどいてろ!!」

井上さんを下がらせた後俺はドアを蹴破った!

更新遅れて申し訳ありません^^;

文末に「〜た。」が多いのが気になりますが、作者の能力不足ですのでお許しください。(ある程度文章能力がちゃんとしてから修正したいと思います)

次は二〜三日のうちに更新できると思うので応援よろしくですw

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