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「すみません、似顔絵描いてほしいんですけど、いくらですか…?」

「2000円です!」

「よかったぁ…」

「よかった…?」

「あ、いえ。描いてくれますか?」

「あ、はい!もちろん!」


 あの変わった依頼以降、もっと絵師としての自覚が湧いて仕事に精を出している。縁があって、とあるショッピングモールで絵を描かせてもらえるようになった。いわゆる『薄利多売』の類なもんで、厳しいと感じる時もあるが、やっぱりお客さんが笑って帰ってくれると「これに代わるものはないな」と感じる。今日も僕は、目の前のお客さんと向き合って筆を踊らせる。


「え、知りません?この近くの公園なんですけど」

「似顔絵師さんですか…?知らないなぁ…」

「最近見かけるようになって、『好きなタッチの絵だなぁ〜』と思ってお願いしたら全然違うの描かれちゃって!似てるようで似てないみたいなのが、余計に腹立ちましたよ!」

「それは災難でしたね…」

「5000円取られたんですから!」


 5000円!?うち半額以下なんだけど…?


「え、本当に知りません?」

「知らないですねぇ…。僕もあの公園にはよく行くので、そんな人見かけたら覚えてると思うけどなぁ」

「あの〜、変わった形の帽子、なんて言うんでしたっけ?バケハ…?」

「バケットハット…?」

「あー!それだ!」

「えっ…?」






 終

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