表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

人生ってつまらない

 「人生って、つまんないな」

 3年前、15歳の俺はこの町を一望できる高台からそう言った・・・


 そして、今俺様はこの世界で最もバズっているSNS「フリーダム」に出会ったのだ!


 説明しよう!「フリーダム」とは生配信をおこなう事で登録者を増やし、1万人に到着するとお金も稼ぐ事ができる夢の様なSNSである!

 ちっちっちっ、ここまではそこら辺のSNSとは変わらない・・・

 「フリーダム」の本当の面白さは、登録者の数がHPになっていて、誹謗中傷コメントなどではHPが減り、

応援コメントはHPが回復するんだなー!ちなみに、HPは手首につけるバンドに表示される。

 ええ?HPが0になったらどうなるかって?それは、「フリーダム」から追放されてつまんねー人生をこの先永遠と送らなければいけなくなるんだよ!


 俺様は生配信をやっているが、今の登録者は666人・・・

 言われなくても分かってるよ、俗に言う底辺ストリーマーだよ・・・

 それでも、俺様は生配信で飯を食っていけるように、今日もいつも通り生配信をつけた。


 「やー!信者のみんな、俺様が近い未来世界を救うであろう、最高で最強のエンターテイナー!葛葉ラタ様だ!以後お見知りおきを。」


 その後、俺様は一時間近く生配信をした後、バイトに行く準備をしていた。

 俺様だって、登録者№1の女性ストリーマー「壱原アケビ」や、アイドル的存在の男性ストリーマー「黒猫ユリ」のような大人気配信者になれたらなーって何千回思ったことか・・・


 ちなみに、俺様が一番面白いと思っている配信者は、登録者が80万人もいる「湊アイビ」だ!

 世界一面白い男だと俺様は思う!


 そんなこんなでバイト先に着いたのはいいものの、ハンバーガーを売るだけの単純な仕事。 うちの店は、個人商店なもんでメニュー数も少ない。

 来る客もそこまで多くはないが、店長はうざいくらいに熱い男だ。

 いや、逆に厨二病の俺とは相性が合うのかもしれない・・・


 「夢は大きく!今日の目標は100個だー!死ぬ気ではたらけよー!いや、死んでもらったら困るか・・・どひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃー!」


 な?今の言葉で大体店長がどんな人か分かっただろ?


 「すみませーん」


 おーと、お客さんか?今の時間は3時か。こんな時間に珍しいな・・・


 「いらっしゃいませ。ご注文をお伺いします。」

 

 「満月バーガーのセットを一つ、サイドメニューは三種のチーズサラダで、ドリンクはバナナジュースで。単品でチキンナゲット、フライドポテト、ハニートーストもお願いします。」


 「以上4点で4000ポイントになります。ちょうどお預かりします。少々お待ちください。」

 

 セットで2000ポイントとかどんな値段設定してるんだよ、あの店長は。

 てか、この声どこかで聞いた事があるような・・・


 「お待たせしました。こちら商品に・・・うわぁぁぁぁぁぁぁ!やっぱりそうだ!湊アイビさんですよね?!てかそうですよね!!!」


 「えっ、えぇそうですけど・・・」


 何でこんなところにいるんだよ!これって奇跡か?いや、運命か?いや、違うな、俺様が有名になるための軌跡だよな!?なぁー神様よ、こういう時に味方してくれてありがとうな。興奮が抑えれねえや・・・


 「やっぱりそうだ!俺大好きなんですよ!もしよろしかったら俺とコラボしてくれませんか!?」


 おい、俺よ。こんなチャンスは二度と来ねーかもしれねーぞ!


 「そんな急に言われても・・・」

 「何でもします!何でもしますからそこをなんとか・・・!」

 「そこまで言うならいいですけど、ただ夜に用事があるから今すぐ家に来れるなら・・・バイトは何時までですか?」


 「5時までっすけど・・・早上がりさせていただきます・・・店長!夢掴んできます・・・」

 「おっ、おう!了解した!夢を掴み取れ、若き少年よ・・・」



 おいおい、まじかよ!今から本当に湊アイビの家に行くんだよな・・・いつも配信で見ているあの紫の部屋を生で見れるのか?てか、その前に横に並んで歩いてる時点でやばいだろ!


 「聞くの忘れてたけど、今登録者何人なんですか?」

 「そんな事聞かないでくださいよー。まぁ、671人ですけど・・・」

 「ブゥーーーーーーー!はっはっはっはーーー!面白れぇー!飲んでた水全部でたじゃねーか。よくそんな人数でコラボお願いしてきたな!もっと多いかと思って敬語使ってた俺が馬鹿みたいじゃねーか!」

 「多かったらコラボなんてお願いしてませーん。てか、アイビさんって何歳なんですか?」

 「こう見えて、俺って18歳なんだよね大人に見えるって?」

 「ブゥーーーーーーー!ひっひっひっひーーー!なんだよ、俺とタメかよ。俺も水吐いちゃったじゃねーかよ!馬鹿みたいじゃねーかはこっちのセリフだよ!」 

 「はー!俺の方が登録者多いからこれからも敬語つかえよな!」

 「黙れ!俺様とお前は同い年だからこれからはタメ語で行かせてもらう!」

 「なんだよ、俺様って。ダッセー。」

 「うるさい!」


 そんなこんな話しているうちにアイビの家に着いた。そこには、今まで画面の前で見ていた世界が広がっていた。最高じゃねーか!でも意外と白が多い家なんだな。

 

 


 「よし、ちゃちゃっと配信はじめるぞー」 

 「あぁ、わかった!」

 「コラボ相手の欄に・・・名前は?」

 「やっと俺様の名前が気になったのかねアイビ君!俺様の名前は最高で最強のエンターテイナー葛葉ラタ様だ!以後お見知りおきを。」

 「わーかっこいいー」

 「棒読みだよね!?」 

 「葛葉ラタっと。配信タイトルは・・・[ハンバーガー屋でコラボお願いされたんだがwww]これでいいか。それじゃ配信スタート!」


 きたきたきたぁー!これで俺様の登録者も急増!今日で、一万人も夢じゃない!と思っていたんだが・・・なんかコメント欄荒れてないか?


 (アイビ君の横の奴いらなくね?)

 (湊の面白さが半減するから一人にして)

 (葛葉ラタって誰だよ。早く帰れ。) 

 

 なんか、まずくないかこれ?


 《HP減少中・・・HP減少中・・・間もなくフリーダムからログアウトされ永久通報されます・・・》


 「ちょっと待ったーーーーーー!!!!!!!!!!!!」

面白ければ、ブックマーク、評価をお願いします。

初めての小説なのでアドバイスなどをくれると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ