第6話 効率厨
え、なんでかって?
簡単だよワトソン君、それが一番効率いいからさ。
母さんだってやってんだし、効率いいに決まってる。
――でもなぁ。なんか卵がだいぶ減った気がする。3分の2くらい?
あ、母さんが食ってたからか。
『はい。簡単な洗脳が頭に施されているので、フィナーリザンドがこの周囲から出ることは基本ありません。今は【解析】の力である程度弱め、行動範囲を二倍ほどに伸ばしておいてあります』
え……なにとんでもないこと言ってんすか……。やっぱ、母さんもあんたもバケモンだよ。
ま、まあいい。というわけで、そこの君、死んでくれ。
フィナーリザンドが噛みついてくるけど、【強殻】を持ってるからか傷もつかない。そして、俺は【微弱毒作成】を発動させる。
ビクッ!ビクビクッ!―――。
よし、あとはコイツを家に持って帰ろう!
再び2日。食って寝るを繰り返した。俺、異世界で何やってんだ。
モゾッ。
朝が来た、朝が来た〜。
解析!
『わかりました。
個体名・??【Lv3】【種族名・フィナーリザンド】
戦闘体力【13/13】
魔力【9/13】
生存体力【13/13】
物理攻撃力【13】
物理防御力【13】
魔法攻撃力【12】
魔法防御力【12】
素早さ【13】
【スキル】
【解析】【吸着Lv2】【顎力Lv8】【思考Lv7】【斬撃耐性Lv1】【微弱再生Lv1】【土操作Lv3】【電気魔法Lv1】【電気魔法耐性Lv1】【微弱毒作成Lv1】【微弱毒耐性Lv1】【掘削Lv2】【退避Lv1】【隠密Lv2】【睡眠Lv5】【遠視Lv4】【強力Lv4】【消化Lv4】【強殻Lv3】【強骨格Lv2】【疾走Lv2】【警戒Lv1】
≪称号≫
≪セカイへの挑戦者≫≪魔物討伐≫≪同族喰い≫』
上がり幅がだいぶ減ったなぁ……。これ反復で経験値少なくなるとかあるのか?
『ありません。単純に主が強くなったためと思われます』
そっ、そうかぁ。また何匹か食うか。
『卵の殻を食べた方が効率が良いと思われます』
その心は?
『単純に得られる栄養分が異なります』
うん。それはそうだ。てか、何で卵そのままはダメなの?
『【遠視】で見たらわかる通り、卵は一定のペースでサークルのように中心から割れています』
うん。
『下手に食べると、成体に気付かれる恐れがあります。そして、もともと栄養分自体は周りにあるのにわざわざ食べるのに楽な卵を食べる意味はないと思われます』
それってなに?卵が食べやすいからスキルが得にくいってこと?
『その通りです』
確かに、解析さんの言う通りだ。
俺は、この世界に来て少し経って、あることに気付いていた。周りの物みんなが大きかったのではなく、「俺が小さかった」のだ。花とかアリの大きさを見るにおそらく俺は産まれた時、――体長10cm?を切っていた。
なら単純に。生き残るためには、この大きさに見あわないほどの強さを手に入れなければならない。生き残るには。
あ――。卵の殻ねぇ……。多分また味しないんだろうなぁ……。
個体名・??【Lv3】【種族名・フィナーリザンド】
戦闘体力【13/13】
魔力【13/13】
生存体力【13/13】
物理攻撃力【13】
物理防御力【13】
魔法攻撃力【12】
魔法防御力【12】
素早さ【13】
【スキル】
【解析】【吸着Lv2】【顎力Lv8】【思考Lv7】【斬撃耐性Lv1】【微弱再生Lv1】【土操作Lv3】【電気魔法Lv1】【電気魔法耐性Lv1】【微弱毒作成Lv1】【微弱毒耐性Lv1】【掘削Lv2】【退避Lv1】【隠密Lv2】【睡眠Lv5】【遠視Lv4】【強力Lv4】【消化Lv4】【強殻Lv3】【強骨格Lv2】【疾走Lv2】【警戒Lv1】
≪称号≫
≪セカイへの挑戦者≫≪魔物討伐≫≪同族喰い≫