第2話 おい待てそこのスキルども
主人公の特徴。
弱いけど野望はある。
あ、そういえば解析。
『なんですか?』
自分のこと解析出来たんだし、持ってるスキルのこともわかるだろ?表示してもらってもいいか?
『わかりました。
【解析】
手に入れたサンプルから情報を得ることが可能であり、それを利用し身体や能力に変化をもたらすことが出来る。簡単な会話や魔法なら可能。
【吸着】
吸着しやすくなる。
【遠視】
遠くを見やすくなる。
【思考】
考えやすくなる。
【隠密】
隠れやすくなる。
【退避】
退避しやすくなる。』
なんだしやすいって……。
いや、Lv1だからかもしれないし、はじめから得られる初期スキルだからこんなもんか……。
それに比べて解析さんは非常に素晴らしい。最初からLvが存在しない感じだし、なにより自分の今の状況がちゃんとわかる。
よし、【解析】発動。
現在開示できる情報は?
『フィナーリザンドのサンプル1個体のステータス、及びに能力詳細を開示可能です』
お、喋った!さっきよりは機械的だけど。
それ以外は?
『ありません。補食により情報を得ることが可能です』
なるほど、わかった。
――ちょっと待て。敵がいたときその情報は何もわからないってこと?
『わかりません。補食することによって初めて情報は追加されます』
あぁ……。このスキルもなんかポンコツだぁ!つまり、情報量0で戦えと?
――ま、まあその他のスキルに比べたらよっぽどマシか。取り敢えず自分の管理が出来るし……。
てか解析さんは会話できるんだな。こっちの言語とかわからないの?
『不明です』
あ、うん。わ、わかってたし。なんとなく。
俺の体長は?
『不明です』
俺がわからないことは?
『不明です』
――俺は俺で、解析さんは俺のスキルだもん。わからないのも無理ないね。
よし、解析さん、行くぞ!冒険開始だ!!
『わかりました』
ま、さっき登ってきた岩は降りよう。目立つし。
よいしょ。
岩影でため息をつくと、解析が状況を伝えてくれた。
『――生存体力が残り2/5となりました。』
え?
今の主人公
個体名・??【Lv1】【フィナーリザンド】
○○の未受精卵から発生する、最弱クラスの魔物。基本は○○に補食されるため、詳しい生態は不明。身体は殻に覆われているが、強度はほぼない。
戦闘体力【5/5】
魔力【5/5】
生存体力【5/5】
物理攻撃力【5】
物理耐久力【5】
魔法攻撃力【3】
魔法耐久力【6】
素早さ【4】
【スキル】
【解析】【吸着Lv2】【遠視Lv1】【思考Lv2】【隠密Lv1】【退避Lv1】
≪称号≫
≪セカイへの挑戦者≫