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結果発表と今後の課題

出来るだけ間を空ける事なく続きを書いていければと思います。

 「結果発表〜!」パチパチパチ


 森の中で流れる幼い声


 翠は今日も早起きをして洞窟を抜け森の中に居た。

ここ数日行っていたライフワークの発表の場である。


 若干開けた場所で翠はここ数日スキルの検証を行なった結果を確認する。


 発表の場といっても翠以外誰も居るわけではない。

聴衆がいるわけでも無くあくまでも自己満足によるものだった。


 決して元居た世界で友達が居なかったわけでは無い事をここに念押しする。


 頭を切り替えてスキルの検証結果を確認する。


 翠の持つスキル【奪う】の有効範囲は

最初に試した10メートル程度であり、そこから距離が離れる毎にスキルの成功率は下がっていく事が分かった。

 約20メートル程の距離からスキルを発動させると成功率は0%それより放たれた場合は発動する様子すら無かった。

15メールで50%

10メートルで90%

5メートルだと100%

スキルが失敗する様な事は無かった。


 比較的安全圏内である10メートルでの90%の成功率というのが、翠がこのスキルを使用するのには最適だと感じる事が出来た。


 次にスキルによって奪える物について。


 目に見えている物なら生物、無生物共にスキルの発動は有効であると分かった。

ただし、余りに大きな対象物

例えば山、池、川、等にはスキルが発動する事は無かった。


 この辺りもスキルによって奪う事が出来たならそれはもう一個人として世界を創り変える事も容易かったのでは無かっただろうか。

勿論そんな事は無かったわけではあるが。


 次の検証結果に移る。

生物から身体の一部を奪い取った場合について。


 現状複数の魔物にしか試していないのだが

身体の一部を奪い取ったのに魔物が悲鳴を上げたり激昂して襲い掛かって来るような一切無かった。


 この森の魔物が痛覚が無いだけなのかとも思い試しに石を遠方から投げ付けてみたら蟻の様な姿をした魔物は鳴き声を上げ慌てた様子で巣の中に潜っていった事から、魔物に痛覚が無いのでは無くこのスキルによって奪われた身体の一部に関しては痛みを受ける事がないと検証された。


 痛みを受けないならまだしも、奪い取られた事にすら気付いていないのは今回の検証では判明せず今後の課題として残ったのである。


 このスキルにはまだ何らかしらの秘密が隠されており不思議な効果がある事は明白だが

スキル説明等無く未だステータスウインドすら開けない今の翠にはこれ以上自身のスキルについて検証する事が不可能であった。


 あとは魔物を倒すとやはり経験値の様な物が入るらしいということ。

ただし、スキルのみで直接命を刈り取った場合には脳内アナウンスが流れる事は無かった。


 何匹かの魔物で試した結果流れなかったので多分この推測は間違ってないだろうと思う。


 一度でも石を投げたり木の棒で叩いたりした後にスキルを発動し命を刈り取るを複数回試した結果

脳内アナウンスが流れた事から物理的なダメージを与える事が経験値を貰う上では必須の条件なのだろう。


 森に居る魔物はそこまで手強いわけでは無い為

一体どの程度ダメージを与えれば経験値を貰えるのか今の所分からない以上今後ステータスウインドの様な物は必ず必要であると思う翠であった。


 「ステータスウインドの入手手段は以前不明のままだけど今度お父様にでも聞いてみる事にしよう。お父様は私には甘いから」


 この世界に来て学習した摂理である。


 盗賊の首領だからこその知っているなら簡単に聞き出す事も出来るだろうという打算的な事を考える翠であった。


 魔物から奪い取った身体の一部は何らかの素材になったり売る事も出来るだろうと本から得た知識から考える翠ではあったが

以前の高校生の時の身体ならまだしもこの幼児ともいえる身体ではそこまで大きな物を持複数持って帰る事は出来ない。

この辺りの問題も今後解決していかないといけないのだった。


 狼の魔物から奪った尻尾と鳥の魔物から奪った羽の一部を手に抱え残りの収穫物は勿体ないが仕方なく森の中に捨てていく事にする。


 「色々と奪った物を持ち帰る事が出来ないのは不便だな」


 翠はそう思うも本の知識の中では魔法のアイテムや無限収納道具などがこの世界にはあるのではないか?

その辺りも父親に聞いてみよう。


 そう思うのであった。







次回は父親(ガラハド)視点から書く予定です。

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