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スキルの力、神か悪魔か

更新はできる限り進めていく予定です。

 スライムへ地道に石を投げ続けた結果

何とかスライムを倒す事に成功した翠は突然頭の中に流れたメッセージを再び反芻する。


 『LVが2に上がりスキル【奪う]を覚えたのか』


 未だステータスウインドの開き方も分からないままにどうやら先にLVが上がりスキルを習得したみたいだ。


 この【奪う】という覚えたてのスキルが一体どの様なスキルなのかを確認する為、翠は森を更に奥に進んで行く。


 森を奥に進んで行くと狼の様な魔物の群が視界の先に入った。


 翠は木の陰に隠れ狼の群の様子を伺う。

狼の群との距離は大体10メートル程だろうか。

この位の距離から翠は先程覚えたスキル【奪う】

を発動する。

スキルの使い方は自然と理解出来た。


 【奪う】の対象を取り敢えず狼の群の1番後方に居る物の尻尾をイメージしてスキルを発動するべく手を前に突き出し握るという動作を行う。


 その声に出してスキルを発動した。


         【奪う】


 一瞬手が光り眩い光を放ち目を瞑る。

手の中に感じるモフモフとした感触にスキルの成功を確信し目を開ける。

その手には狼の尻尾らしきものが握られていた。


 スキルの発動には成功したので前方に居る狼の群に目を向ける。


 本来なら尻尾を根本から急に引っこ抜かれようものなら悲鳴の一つは上がってもおかしくはない。

だが、尻尾を引っこ抜かれた狼は全く気付いた素振りも無く、他の狼も特に騒いでいる様子は見当たらない。


 元から尻尾など無かったかの様に全く気にした様子はなく、狼のお尻の部分はただ丸みを帯びているだけで元から尻尾等付いていなかった。そんな感じである。


 「特に痛がってる様子は無いな」


 このスキルで尻尾の様な物質的な物を奪う事が出来るのを理解した翠。

では、物質的な物で無く狼の魔物のスキルの様な物も奪えるのでは無いかと考える。


 「善は急げとも言うし」


 早速試してみる事にする翠。


 尻尾は目に見えて変化が分かる物だから対象に意識を集中する事も難なく出来たわけだが

狼の魔物のスキルとなると異世界からやって来て日も浅い翠にはどの様なスキルを所持しているかは分からない。

取り敢えず狼体内をイメージする様に集中しスキルを発動する。


         【奪う】


 翠はスキルを発動する。


 再び翠の手が眩い光を放つ。

今回は手の中に先程感じた様な感触は無かった。


 光が収まり目を開ける。

前方に居る狼の魔物の1匹は糸が切れた人形の様に動きを止めそのまま地面に倒れたのであった。


 遠くの木陰から見ていた翠にもその狼の様子から

どういう状態になったのかを薄々感じる事は出来た。

命の灯火を奪いさった。その現実が理解できたのである。


 体内にイメージを意識しながら、スキルを発動するとどうやら命(魂)をも奪う事が出来る凶悪なスキルだという事が分かった。無闇やたらに使うのは危険だとも思う。ましてや人にとなると。


 スキルの有効範囲や相手との力の差がスキルにどの様に影響するのか?

これからも検証の必要性があるわけだが、盗賊本来の物を奪うという行為に比べ、魂を奪う事が可能な翠の盗賊スキルはとてつもなく強力なものであると言えるだろう。


 今後はスキルの有効範囲と力量差によるスキルの発動率等、検証が必要だと考えるもそろそろ辺りが暗くなり出した事もあり、この日のスキル検証を終わりにして翠は家路に向けて帰路に着いたのであった。


 現在分かっているのは


 蒼井翠 17歳(精神的には)

見た目は10歳以下であるらしい

取得済スキル 盗賊固有のスキル 【奪う】


誤字、脱字?などがありましたら

ご報告いたいただけると幸いです。



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