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ショタ好き変態女との出会い1


「・・・・ん・・・・?ここ・・・は?」

目が覚めるて一番最初に目に入ったのは見知らぬ天井だった。

「・・・イテッ・・・」

頭がズキズキする。

頭痛というよりも、おもいっきりどこかにぶつけたような痛みだ。

「僕は・・・なんでここに?」

ベッドで寝ていた体を起こし、こうなった経緯を思い出そうとすると、

「・・・ッ!」

全身に鳥肌が立った。

何か思い出していけない、いや思い出すのもおぞましいそんな感覚。

だが思い出さなければいけない。

自分の背負っている使命を果たすために。

「えっと・・・確か・・・そう・・・この辺りに伝説の最強剣士がいるって噂を聞いて探しに来て・・・で住んでいる家が分かって訪ねたら・・・」

もう少しで今寝込んでいる原因を思い出せそうになったその時、


「おっ、やっと起きた~?」

聞き覚えのある女性の声が聞こえた。


そして声の聞こえた方向を向くと一人の女性がいた。

肌は白く、体は少し不健康に見えてしまうほど細くなで肩で猫背、長くあまり手入れのされていない黒髪。

目は少しつり上がっており、パッと見凛々しい印象の顔立ちに思えるが、よく見ると目の下のクマがすごく濃い。

そのせいかとても気だるそうに見える。

そして一番の特徴は、


驚くほど胸が無い


声を聞かなければ女性と分からなかったかもしれない。

それほど胸がないのだ。

人生でこれほど胸の無い女性は見たことが無い、そう思うほど胸が無い。

そんな失礼なことを考えていると、女性のほうが話しかけてきた。

「いや~大丈夫?さっきは突然壁に頭ぶつけて気絶したからびっくりしたよ~」

「えっ?僕が・・・ですか?」

「うん~そうだよ~」

全く覚えがない。

なぜ自分は突然そんなことをしたのだろうか、自分の行動の不可解さに頭を悩ませていると女性は何か思い出したようにこう言った。

「あ~もしかして私の挨拶にちょっとびっくりしちゃったからかな?」

「え?挨拶に・・・ですか?」

驚いて気絶するほどの挨拶とは一体何なのかショタはさらに頭を悩ませる。

(考えても仕方ない・・・聞いてみるか)

そう考えたショタは女性に向かって問いかける。

「どんな挨拶をしたんですか?」

そう聞いた瞬間、さっきまでベッドから離れた位置にいた女性が突然目の前に現れた。

「えっ?」

ショタは状況が理解できず、口をあけたままぽかんとしている。

そして目の前にいる女性は艶かしい声で、

「こういうあ・い・さ・つ」

そう言い放つと、自身の顔をショタに近づけ


舌でショタの頬を舐めた。


そしてその瞬間、ショタは全てを思い出した。

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

記憶が戻った瞬間、ショタは叫び声を上げていた。

化物や幽霊よりも何倍も怖い、恐怖の記憶。

そしてその元凶が目の前にいるのだ、叫んでも仕方が無い。

「ちょ、ちょっと、そんなに怖がらなくても・・・」

「い、いやだ・・・ぺ、ペロペロ怖い・・・・」

ショタは布団に包まり、ガタガタと震えている。

女はあまりの怖がりっぷりにあたふたとしている。

「も、もう大丈夫!もうペロペロしないから!ね?」

女の声を聞いてショタは布団の隙間から覗き込み、

「ほ・・・ほんと?」

と瞳をウルウルとさせながら、泣きそうになるのを精一杯耐えながら言った。

この瞬間女は


(やっべええええええええええええええええええええ!!かわいいいいいいいいいいいいいいいいい!!超キュート!なんなのこの子!天使?いや妖精?やばいやばいペロペロしたくなっちゃった!でも・・・だめだ!耐えろ!いや・・・でも・・・この怯えた顔見ちゃったら興奮が・・・・ああああああああああああああああああああああああああ!)


やばいことを考えていた。

欲望と自制の狭間、天使と悪魔が頭の中で争い続ける。

だが、このままでは少年の心に消えない傷を付けてはいけないと判断したためか女は苦悶の表情で

「だい・・・じょうぶ・・・よ」

なんとか言葉を発した。

「う・・・わかりました・・・」

そう言ってショタは布団の中から出てきた。

「な・・・なんであんなことしたんですか?」

恐怖で声が震えている。

しかし、聞かずにはいられないのだろう。

「ああ~私かわいい男の子が大好きで、見かけたらつい舐めちゃいたくなるんだよね~」

「そ・・・そうですか・・・」

ゾッとする話だった。

この人を決して少年に会わせてはいけないとショタは思った。


ショタは改めて周りを見回す。

そこはあまり大きくはない木組みの家であった。

玄関と居間が直接つながっており、家の中の家具もベッドやテーブル食器棚など基本的なものばかりで特に変わった様子はない。

家の中もきれいに掃除されており、大人の女性一人が暮らしていても何も違和感はない家だ。


「あ~自己紹介がまだだったね私はドク・ポイズリー、ドク姉さんもしくはドクお姉ちゃんって呼んでね!」

ショタが落ち着いた頃を見計らい、近くの椅子に座りつつ女は自己紹介をした。

ショタもおずおずと返す。

「僕は・・・ショタ・・・と言います」

(はぁぁぁ・・・いいわぁ・・・綺麗な金髪に、サファイアのように青く透き通った目・・・年齢は・・・13歳くらいかしら、思春期入りたての初々しさがたまりませんなぁ!

結構高そうな服を着てるみたいだし、立ち振る舞いも割と上品・・・いいとこのお坊ちゃんって感じかしら。はぁ・・・尊い・・・)

ショタを嘗め回すように見ながらドクはそんなことを考えていた。

「ショタ君か~ぴったりの名前ね!!かわいい!」

ドクはにんまりと笑いながら言う。

「ヒィッ!」

「いや、笑っただけでそんなに怯えなくても・・・」

どうやら少年にとってドクという女は恐怖の対象と認定されてしまったようだ。


「で?そんなショタ君はお姉さんに何の用なの?」

「ひぃっ!・・・あ・・・はい、えっと・・・お、お聞きしたいことがありまして・・・その・・・この近くに住んでいると噂の女性剣士を知りませんか?」

ショタは怯えながら恐る恐る聞く。

「あー・・・剣士ね・・・」

「え?知っているんですか!?」

ショタの顔がパッと輝き、ベッドから体を乗り出して聞いてきた。

そのかわいさにドクは一瞬「ペロペロしたい」という欲求が沸いてきたが、話が進まないのでぐっとこらえることにした。

「ま、まぁ噂で聞いた程度だけどね・・・」

「そ、そうですか・・・」

先ほどとはうって変わって顔がどんよりしてしまうショタ。

(あれま・・・落ち込んじゃった、うーんシュンとした顔もかわいいけどやっぱ笑顔のほうがいいなぁ・・・)

そう思ったドクは空気を変えるために質問をすることにした。

「でもなんでまたそんな剣士を探しているの?」

「そ、それは・・・その・・・」

ドクからの質問にショタは急に黙り込んでしまった。

(ありゃ・・・なにやら事情があるみたいね・・・)

「あー、答えにくいことなら答えなくてもいいわよ」

「すいません・・・でも・・・僕は必ずその剣士を見つけなきゃいけないんです!」

そう言い放った少年の目には決意の火が灯っていた。

このような少年がそんな決意をするには早すぎるような気もするが・・・

「そう・・・じゃあ私も探すの手伝うわ!あんまり役に立たないかもしれないけどね」

「本当ですか!?ありがとうございます!実は一緒に来ていた連れとはぐれてしまって・・・心細かったので助かります!」

ショタからニコッ、という効果音がいかにも合いそうな気持ちのいい笑顔がドクへと向けられる。

「あぁぁぁ・・・かわいい・・・」

その純真無垢な笑顔に対し、自分がとんでもなく気持ちの悪いにやけ顔になっていることにドクはまだ気づいていない。


「さて・・・じゃあその剣士の特徴とかわかる?身長とか顔立ちとか」

「そうですね・・・聞いた話では背は高く、体がスラっとしていて、顔立ちも美しい、剣士であるにも関わらず傷のついていない美しい肌をしていると聞きました。」

「ほうほう、なるほど・・・ほかには?」

「他には・・・えっと・・・その・・・」

「ん?どうしたの?」

ショタがいきなり恥ずかしそうにモジモジし始めた。

なにか言いづらいことでもあるのだろうか。

「これはその剣士について一番に噂で聞くことなのですが・・・その・・・とてつもない


『美乳』・・・だったと・・・・聞いています・・・」



そういった瞬間ショタの顔は真っ赤になってしまった。

(はああああああああああああああああああああああああああああああ!照れる顔も超絶かわいいよおおおおおおおおおおおお!)

ショタの少年らしいかわいらしい一面に、ドクは身もだえ口の端からよだれを垂らしてしまった。

ショタは顔を両手で覆いながら話を続ける。

「巷の噂ではその剣士の・・・その・・・む、胸はこの世のものとは思えない、えっと・・・至高のバストだと言われているみたいです」

「ぐへへへ・・・じゅる・・・おっと、『美乳』な剣士ね・・・ごめんなさい、ちょっと心当たりないわ」

「そうですか・・・」

再びしゅんとするショタ、ドクの方はこめかみに手を当て何やら考えている様子であった。

「うーん、一応心当たりはあるんだけど・・・なんというか・・・君のいう特徴と一致しないというか・・・」

「えっ?・・・それはどういう」

ショタが言葉の真意を問いただそうとしたその時


コンコン


玄関の扉からノックの音が不意に聞こえてきた。

「ん?今日はお客さんが多いわね・・・はーい!今行きますー」

「え、あっ、い、今ドアを開けるのはっ!」

ドクがドアへと駆け寄ったその時、ショタが何か言おうとしていたが一歩遅かった。

ドアを開けたその先には


「やあどうもお嬢さん。突然申し訳ないのですが、ここに12歳くらいの少年が来ませんでしたか?」

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