ミケ、「ネコスイ」の洗礼を受ける
「問題はさぁ、あの三毛ちゃんだよねぇ」
……なん、だと!? 我は何もしておらんぞ!!
「うん。写真撮ってアップしたいけどさぁ、見たら絶対厄介なことになるよねぇ」
「去勢してるからって問題じゃないし。三毛の男の子は珍しいからねぇ」
「一応、アノヒト俺らのスポンサーだから『引き取りたい』って言われたら、断りにくいしなぁ」
「うん。しかも三毛ちゃん、純粋和猫じゃん。血統書取れそうな勢いの」
あまりいい話ではないの。我が「珍しい」とはよく言われたが、それだけではないのかの?
わざとらしく音を立てて、人間のそばに行けば、困ったような顔でこちらを見てきおった。
「三毛ちゃんが悪いんじゃないんだよぉぉ。血統書にばっかりこだわるやつらが悪いんだよぉぉ」
お……おぅ。我のせいではないとな。こやつが悪い輩ではないのはわかるのじゃが、この勢い、我は苦手じゃ!
我をグルンと仰向きにさせ顔を腹に押し付けるでない!
その、顔が怖いわ!!
スーハースーハーと我の腹でひとしきり息をしたあと、嬉しそうな顔で離れた。
何だか、大事なものを失った気がするのじゃが、気のせいか?
「怯えてても撫でさせてくれるし、猫吸いも許してくれるし、俺らの言葉分かってる気がするしっ」
……その勢いが、猫たちを怯えさせておると、気づいてほしいところではあるがの。
ネコマタじゃからの。言葉はわかる。悪気はないのもわかる。……「ネコスイ」だけがわからぬ。
不思議な言葉があるものよの。あとで、ここにいる猫たちにきいてみるとするか。
……しばらくこやつの悪気ない、構いに付き合ってやるとするか。
ネコスイは一日一度まで。それ以上のネコスイをあっさりと拒否し続けるミケに、猫たちの羨望が集まるまで時間はかからなかったという。
気持ちいいらしいですが、未体験です




