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第十一話:違いの分かる女

 気分で書いているので話を読み返すとその時々に何にハマっていたのかがよく分かる私の小説。


小も大を兼ねる的なお話♪

 ニーティとの生活にも慣れてくると、ふと不安に想うことがある。


 これまであたしは、目の前のたった一人を心から愛おしく思ったことは無かった。


 だが隣で寝ているこの少女に惚れてからは、この子と共にどれだけの時間を過ごせるのか悩んでしまう。


 あたしの祖母ちゃんは百合愛に生きて、そうして自由奔放な性の果てに死んで、周囲からは神様のように信仰されている。


 そんな生き方もありだろう。人間だからな。


 母ちゃんも特定の誰かとそういう関係にまではなっていないらしい。あくまで全員と本気で遊んでいるだけだそうだ。


 ならば、あたしはどうだ?


 考えても答えは出ない。


 別に神様になりたいとか大げさなことは言わないが、それでも少しでも長くニーティと共に生きたい。


 そのために、人間のあたしが出来ることは何があるだろうか?



 ◆ ◆ ◆



 サバナの街での生活も、ニーティが来てからは随分と変わった気がする。


 彼女が側にいるだけで笑顔は絶えず、鍛冶屋のヒゲモジャに頼んでいた最高の素材と腕で作られたコスプレ衣装(と、防具)もよほど頑張ったのかすぐに完成して届けられている。


 で、毎夜毎晩、違ったシチュエーションで楽しんでいた。



「インフィさん。この鎧は何でこんなに露出が多いんですか?」


「そりゃニーティ。“ビキニアーマー”ってのは元々そういうもんだからさ♪」


 今回の衣装(鎧)は女冒険者の定番装備“ビキニアーマー”!

 勿論、あたしも大好きだ♪


「でもこの鎧って金属素材が使われていないんですけど?

 ほら、胸当ての部分も何かの皮素材でしょうが、ぷにぷに柔らかいですし、本当に防具なんですか?」


「そりゃだって、おっぱいは柔らかいもんだろ?

 柔らかいおっぱいを包む素材は柔らかくなくちゃ感触が楽しめないじゃないか。

 “ビキニ(アーマー)”はその柔らかさも人気の秘密なんだぜ♪」


「幼児体型の私がですか?」


「おっぱいは大きさに関わりなく素晴らしいものだ!

 それを証明してやろうじゃないか♪」


 言うが早いか、あたしの手は口から言葉が出るよりも先にニーティの身体をまさぐっていた。


 むにむに、ふにふに、と。首筋に舌を這わせて唾液を塗りたくるように揉み揉みと。


 指先は別の生き物のように奇怪な動きを見せているが、勿論あたしの意思でまさぐっている。ニーティは柔らかくて可愛い♪



「ぐぅ……はっ、はぁっ……」


「ほらほら、この鎧はヒゲモジャにえっちの時にも使えるように特注したもんだぜ?

 もっと素直に快楽に身を任せちまいな♪」


 ピンと張った胸当ての先端は小ぶりながらもしっかりと自己主張をしている。


 とろとろに緩んだニーティの顔は、あたしへの信頼に溢れている。


 こうなってしまえば、もう期待に応えるしかないだろう♪



「さぁ、宴はここからだぜ♪」


 自分の服を瞬間脱衣によって脱ぎ散らかし、ニーティと昼間っから淫らな宴をしようと思ったその時ッ!

 我が家の玄関より呼び鈴が鳴り響いたのだった。



「たのもーッ! ここはインフィ殿の家で間違いないであろうかーッ!?」


 呼び鈴が意味をなさない程の大音響。だが女性の声だな。歳は22ってとこか? バストサイズはレベルF。ツリ目でポニーテールの美女と予想。


 しかし……、



「あたし、ニーティと暮らすようになってからは遊びの女性関係は全部絶ったけど、その関係か?

 正直、こんな昼間っから家に押しかけてくるような女性と遊んだっけかな?」


「……無粋な邪魔ですが、来客を拒むのもS級冒険者としてはどうかと思いますし出てはどうですか?」


 少し不機嫌そうなニーティが普通の服に着替えながら言ってくる。


 おおぅ、ニーティったら、すっかり元の落ち着きを取り戻して発情の気配を消しているじゃないか。


 これはこれでツンとしていて可愛らしいのだが、一瞬前までとろっとろに甘えていた彼女とのえっちな時間を邪魔されたのは不快だな。


 早々に対応して追い出すとしようか。


 不機嫌を隠すことなく玄関へとGO!



「うーっす、ここはあたしインフィの家で間違いねーよ。

 新聞の勧誘ならお断りだぜ」


 百合力をオーラとして纏いながら玄関を開けると、そこには予想した通りのツリ目ポニテでおっぱいの大きな美女がいた。あ、そういやあたし、全裸のままだったな。


 ふむん、服装は純白のローブ。それに手には錫杖。察するに聖職者か?



「流石は伝説の百合の遺志を受け継ぐインフィ殿! 立派な乳をお持ちのようだな。

 私は隣街、ジャグルの街からやってきた百合教の超修道女スムと申します!

 何でも百合の伝道師とも言われるムツ様のお孫さん――すなわち貴女が嫁を娶ったとの話を聞いてきたのですが、真でしょうか!?」


「なんだ、祖母ちゃん関連か。

 あたしに伴侶が出来たってのなら事実だ。

 ほら、奥にいるのがあたしの嫁のニーティだ。

 可愛いだろう♪」


 たぶん嫁自慢を聞きに来たわけではないのだろうが、それでもニーティ自慢をしてやる♪


 ふふふ、ここぞとばかりに相手をからかうのがあたしの流儀だぜ♪


 スムちゃんは直情型のようだし遊んでみようじゃないか。


 あたしと違って普通の服にすでに着替えたニーティがぴょこっと顔を出して覗いているのが可愛い♪



「……な、まさか本当にそのような幼くちっぱい女の子を嫁にするだなんて!

 あなたは本当に百合なのですか!?」


「あん? 百合も百合。心の底から百合だよ。見りゃ分かんだろ?

 ほら、オーラが見て分かる位に後光になっているしさ」


 後光をぺかーと光らせるとたじろぐスムちゃん。


 彼女の百合力は2億超えでなかなかのものだが、百合の聖地とまで言われるサバナの街ではちょっと高い程度だな。


 それでも、圧倒的なまでの百合力の差を感じ取ることは出来ている。流石は超修道女を名乗るだけはある。



「私の所属するジャグルの街の百合教では女性の胸は大きければ大きいほど神聖であり、神の御業だと言われています。

 実際、ムツ空賊団の初代、二代目、そして三代目のインフィ殿も、皆揃って美しく大きな胸をお持ちではないか!

 何故、そのような小さき胸の少女を嫁になど……」



 ニーティは黙って聞いているが、色々と思う所はあるのだろう。


 あたしが愛しているというのは毎晩の営みで理解できていても、それで自分の身体の幼さへのコンプレックスは消えないに違いない。


 幾ら愛されても過去は過去として付いて回るからな。時間を掛けなきゃ自信も湧かないってもんだ。


 だからこそ、あたしが言えるのはこの言葉だ!



「あたしがニーティを嫁にしたのは、彼女を愛しているからだ。それ以外に理由などない!」


「ッ!?」


 いい機会だ。ニーティにも聞かせてやろう。



「いいか? 確かに大きなおっぱいは素晴らしい!

 揉んで吸って、愛撫して。それだけで楽しめる、まるで丼飯のように満足感がある。

 だがな、小さなおっぱいは平皿に盛られた高級料理のような高貴な雰囲気を感じやしないか?

 あたしは、その小さくも美しいニーティのようなちっぱいを腹いっぱいに喰いたいんだッ!」


 論より証拠。廊下の奥からこちらを見ていたニーティを引っ張ってきて服をまくると、その胸にキスをする。


 まろび出た肉付きの薄い胸板。本当に薄く小さいが、きちんと脂肪と筋肉が乗って肌艶も張りがある。

 ピンと立った頂きもピンク色で可愛らしい。



「わひゃぁ!? イ、インフィさんいきなり何を!?」


「黙ってなニーティ。

 ほら、見ろよスムちゃんよ。このニーティの敏感かつ可愛らしい反応を!」


 ちっぱいの何が良いって、何よりも反応だ!

 ニーティだからってのもあるが、この子は感じやすい!!


 頬を朱に染め抵抗する素振りを見せつつも本気では拒むことなく身を任せてくる。


 こちらが望むままに彼女自身も望む。


 この辺は愛し合う二人だからってことなんだが、それでもニーティの胸が小さいからこそみられる反応と言えるだろう。



「な、なんという……エロい表情。

 そんなに幼くて、胸だってちっぱいのに……私では到底できない蕩け切った顔だ……」


「ふふふ、おっぱいを大きさで語る内はまだまだ未熟。

 大が小を兼ねるという考えを否定する訳じゃないが、押し付けられても困る。

 小ささにもまた魅力があることを知れば君も成長出来るんじゃないか?」


「確かに……、私は自分の百合力の成長に限界を感じていました。

 ですが、今日この街に来て、あなたたちに出会えて良かったです!

 私はまだ、成長出来るッ!!」



 お互いに固い握手を交わし、認め合い、晴れ晴れしい笑顔で帰っていった超修道女スムちゃん。


 彼女もまた百合であるのだ。考え方に違いはあれど、百合同士が敵対するなどあってはならないのだ。


 きっと、今日の出来事を糧として成長してくれるに違いない。



「で、二人っきりになった訳だが、もう一度ベッドでするか?」


 一応、聞いておく。これもマナーというものだな。


「……もう、分かっているくせに聞いてくるだなんて。

 私だって、インフィさんとえっち……したいですよ」


 お互いに笑い合い、お姫様抱っこでベッドまで運ぶとそのまま愛し合った。


 今日はもう来客がないことを願う。



 ~キャラ紹介:超修道女スム~


 百合を愛で、百合を信仰する百合教は土地ごとに違いは多いが、彼女の暮らすジャグルの街では胸の大きさで位階が決まっている。


 しかし宗教というよりは、例えるなら武術の街道場に近い。スムちゃんも武人系になっちゃっていますし。


 宗派というか流派というか、それぞれの教えは各宗派の開祖がムツ団長の残した言葉を参考に独自解釈をして生まれていったとか。


 幼い子は功徳を積んで食事、運動、睡眠をきちんと摂ることで(中には薬物投与をするところもある)胸を成長させる。


 たぶん、『聖マルガレタ学園』の影響が入っていそうです。あと今回は『椿ナイトクラブ』もですね。


 でもスムちゃんの名前って「ゴース、あるいはゴスム」から取ったはずなんですよね。キャラ設定には関係ないような……。

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