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1口目「ただのハンバーグ屋ですよ。」

ハンバーグ屋が送る王道コネコネストーリー開幕…。


「ハンバーグ定食お待ち!」


街から少し離れた場所

小さなハンバーグ屋が一軒

彼はその店の店主である。


客「ここのハンバーグはうまいね!」

店主「ありがとうございます!」

客「でもこんな田舎じゃ人なんて来ないんじゃない?」

店主「いやほんとおっしゃる通りでして…」

客「うまいのにもったいないねぇ…」

店主「いやあ…まぁ…ねぇ…」


どれだけ美味しい物を作ったとしても、客が来ないんじゃどうにもならない。


客「ごちそうさん!」

店主「ありがとうございました。」


今日の営業時間が終了し、家に帰る。


そして店主は考える。

「移転しようかなぁ。」


…毎晩。考える。



翌朝

彼はいつものように店に向かう。

下ごしらえをし、準備をする。

店主「今日はお客さんいっぱい来たらいいな。」


ドアが開く。

力強く。


店主「いらっしゃいませ!」

「2人だけど空いてるかい?」

店主「どうぞどうぞ!良ければこの窓際の見晴らしのいい席で…あれ?」


窓を見渡すと、

辺り一面が大きな山や川に囲まれた、西洋風の街に変わっていた。


店主「あれ!?なんだこれ!?」

客A「どうしました?」

店主「あ、いや…前からこんな景色でしたっけ?」

客A「何を言っているんだ?」

客B「それより注文いいかい?」

店主「あ、失礼しました。ご注文ですね。」

客B「じゃあとりあえずポーションで。」

客A「あ!俺も」

店主「ポ、ポーション?」

客A「ポーション無いの?売り切れだった?」

店主「い、いやポーションって…?」

客B「え!?もしかしてポーション知らないの?」

店主「すみません。ちょっと分からないです…。」

客A「ちょっと勘弁してよ〜俺らダンジョン帰りでクタクタなんだよなぁ!」


店主「ダンジョン?」

客B「この人何も知らないじゃん!何も知らないのに何で俺らのギルドの近くに店構えんだよ。」

店主「長いこと、ここでやってますけど…」

客A「てかポーションも無いならここって何屋なの?ご飯屋さんには違いないだろうけど。」


店主「うちはハンバーグ屋になりますね。」

客A,B「ハンバーグ?」

客B「変な名前だなぁ。絶対まずいでしょ笑」


店主「良かったら食べていきませんか?」

店主の目つきが変わった。

客A「自信があるみたいだなぁ。そこまで言うならひとつ貰おうかな。」

客B「じゃあ俺も!」

店主「かしこまりました。ハンバーグがお二つですね。」


…店主はコンロとプライドに火をつけた。

そしていつものようにハンバーグを作る。


店主「お待たせしました。」

客A「へぇ、これがハンバーグか…」

客B「なんか茶色くてよくわかんねぇな。」

店主「ソースをかけてお召し上がりください。」


2人は恐る恐る口に運んだ。

その瞬間だった。


客A,B「美味い!」

客A「何だこの味は!今までこんなもの食べたことない!」

客B「肉の旨みが口いっぱいに広がる!こんな物を作れるなんて、お前一体何者なんだ!?」


店主「ただのハンバーグ屋ですよ。」


続く。


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