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精霊樹を植えよう

「あ〜やっぱりこっちの家の方がいいよな。」


アリスが周辺の調査から帰ってきた次の日、俺はベリルを連れ、初めてこの世界に降り立った拠点に戻ってきていた。



「そう?私は向こうの屋敷の方がいいと思うけど。」


「お前は豪華な方を選んでるだけだろうが。ていうか、そんなこと言ってる暇があるなら魔石とか回収してこいよ…そのためにきたんだろ?」


アリスがここに集まってきていた動物を調査の過程で狩ってくれたので、一応安全になったのだ。


まあ、本人は食料確保の方が主な理由だったみたいだが…。




俺たちがここにきた理由は大きく3つ



1つはベリルがずっと欲しがっていた魔石と魔獣の死骸の回収。



2つ目はこっちに置いてきていた色々なものを持って帰ること。


この中にはゴレさんから頼まれた服も含まれている。



そして、最後の3つ目は『精霊樹の苗』を植えること。


女神様が張ってくれた結界はアリスがトレースしていたため新しく張ることができる。


ただ、そのためにはアリスとほぼ一心同体である世界樹が近くになければならない。


『精霊樹』とは劣化世界樹のようなもので世界に何本か存在している。


今は屋敷に居るが、最終的に俺はこの拠点に戻るつもりだ。


まあ、だいぶ時間はかかるらしいけど…。



俺は拠点の中央に向かう…。


穴を少し掘り、持ってきていた『精霊樹の苗』を植える。


穴に苗を置き、土を被せるとすごい勢いで成長し始めてあっという間に普通の木嫌いの大きさになった。


「あれ?時間…かかるんだよな?」


思った以上に早く成熟しそうなんだが…



みのる、早くこっちに来て…とりあえず魔石と死体は集めたから。」


現在進行形で少しずつ成長している精霊樹を見ていると、拠点の端からベリルの呼ぶ声が聞こえてくる。


「へいへい…今行きますよ〜。」

「早く!」


ベリルのテンションが無駄に高い。


長老のお爺ちゃんから聞いた話だと、魔石は大きさによるが金よりも価値があるらしい。


魔獣の死骸も『武器や防具』にすると最高級の性能になるため、これも高く売れる。


まあ、テンションが上がる理由もわからなくわないか…文字通り宝の山だからな。



ベリルのところまで行った俺は〈アイテムボックス〉に魔石と魔獣の死骸を収納する。


「うお、重た……質量オーバーかよ。めんどくさがらずに〈アイテムボックス〉から抜いてくるんだった。」


俺の体が数kgのおもりがついたみたいに重くなる。


魔石はそこまでだが、魔獣…『ワーウルフ』は大きいのもあって相当重たい。



これは…一回戻った方がいいか?


…いや、戻ったらベリルは絶対に日用品を運ぶのを手伝わない。


…まあ、服くらいならなんとかなるだろ。


「よし、次はゴレさんから頼まれた服だ。ちゃんと手伝えよ?」


「わかってるわよ!持ち逃げされたらたまったもんじゃないしね。」


そもそも、この魔物軍団を倒したにはアリスでこの魔石はお前のじゃないだろ…とツッコミたいが、めんどくさいのでやめた。

作者 宝の地図にあった『金銀財宝を見つけた時』よりも『魔石と魔獣の死骸を手に入れた時』の方がテンションが高くなる女海賊。

女神 まあ、金銀財宝よりも使い道があって需要も多いですからね。

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