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なんか掌で転がされてる感じだ

別館から出た俺たちは長老の後を追っていく。


やってきたのは俺がジェット達に言われて作った『訓練場』。


屋敷から少し離れた場所に位置しており、武器をしまっているちょっと大き目な小屋が目印だ。


小屋の傍には攻撃の的である木の像があり、形は人間だけでなくウサギのような小さいものから最近見た『ワーウルフ』を模したものまである。



そこでは今まで自警団みたいな感じで集落を守っていたジェットのような戦えるタイプの人間が30人ほど訓練している。



訓練の内容は…俺が作った人間の像…マネキンに攻撃をして壊そうとしているのか。


ただ、この森の木で作ったマネキンだからな…壊せたものはまだいないみたいだ。



「なんじゃ?まだ誰もがこの像を壊せんのか?」


「げ……おじ…じゃなくて長老、何しに来たんだよ。」


「見学じゃよ。子供たちにちょっと見せてあげたくてな。」


「?どういうことだ?」


ジェットは俺たち…と言うより長老の爺さんが近づいてくるのを見ていやな顔をする。



まあ、この爺さんは俺が作ったマネキンを壊してるからな…そんでジェットたち自警団を煽ってたし、どんだけ元気なんだよ。



「おぬし、模擬戦をしたがってたじゃろ?対戦相手を連れてきてやったぞ。」


「???…いや、模擬戦用の魔法を使ってくれるだけでいいけど……ていうか、対戦相手って誰だ?」

「ほれ…この嬢ちゃんじゃよ。」


長老はベリルのほうを見ながらそんなことを言う。


自分に視線が向けられているベリルは驚き…というよりめんどくさそうな顔をしている。



『え?ベリルがジェットと戦うのか?なんで?』

「……いや、なんでオレがベリルさんと戦わなきゃいけないんだよ。」


ジェットも俺と同じことを思ったらしく、不思議そうな顔をしている。


「…なんじゃ?怖いのか?おぬしは同年代の人間に負けたことないかの…。」

「は?どういう意味だ…それ。」


長老が言った言葉にジェットが普通にキレた。


まあ聞いた…ていうか、本人の話だとジェットはいわゆる天才みたいで、先の『スタンピード』ではアリスが来る前に魔獣を何体か倒しているらしい。


ていうか、数百匹の魔物相手にたった30人くらいでアリスが来るまでに死人を出さなかっただけで自警団は結構実力者ぞろいなわけだ。


「さあ?どういう意味じゃろうな?」


「……いいぜ…やってやるよ。」



あーあ、挑発に乗っちゃったよ。


にしても模擬専用の魔法ってなんだろ…。


「あれ?これって私はジェットと戦わなきゃいけない感じ?」


「……まあ、頑張れ。」


「あのお爺さん絶対このために私を連れてきたでしょ。」


「…それはどうだろう。」


俺たちを授業に呼んだのはルナなわけだし、流れに身を任せてここに来た説のほうがありそうな気がする…と俺は勝手に妄想した。

作者 早く田んぼを作りたい。

女神 作ればいいじゃない。

作者 まだその時じゃないんだよ。

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