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温泉

〈転移門〉を造り終わった俺は適当に屋敷をフラフラし始める。


ゴレさんはルナのところに行ってしまったので、一人やることがなくなってしまったのだ。



2階以上の話はルナが楽しそうに話していたので、俺は何の情報もない1階を探索することにした。


リビングに台所、あとは〈転移門〉を置いた屋敷の偉い人がいそうな部屋と屋敷のメインディッシュは終わった感じがあるが気にしないことにする。



「ん?」


そんなことを考えて歩いていると、【男】、【女】と書かれてるなんか見たことのある暖簾のれんを見つけた。


「…………」


まさかな…と思いつつ、俺は希望を持ちながら暖簾のれんの下にある扉を開ける。


そこには【高級旅館】さながらの広い脱衣所があった。


まあそんな金がかかるところ前世でも言ったことないけど…



脱衣所の入り口と逆にあるちょっと重たそうな扉…その先には。


「……ひっっっっっっっろ。」


世界樹が真ん前に見える大きな露天風呂に繋がっていた。


どこから持ってきたのか石で囲まれた一番大きな基本的な温泉に桶風呂、滝風呂、泥風呂に硫黄みたいなにおいがする風呂、挙句、水の色が変わってる奇抜な温泉まである。



「やっべ~、興奮してきた。」


生粋の日本人である俺はこの世界にやってきてほぼ毎日、簡易的な風呂を作って入っていたが、ここまで本格的な温泉があるなんて。


…ていうかどんだけ種類あるんだよ、湯気で奥のほう見えないけどめっちゃ数あるよな。


下手したら100…いや200種類くらいあるんじゃね?


きっとこれを造った世界樹さんは大変な温泉好きだったのだろう。



「…いや、そんなことはどうでもいい!早く風呂に入ろう!」


俺は脱衣所に戻って服を脱ぎ、なぜか置かれてあるタオルを取って石で囲まれている巨大温泉のところに歩く。


タオルはお湯につけないようにして俺は湯につかる。



「…フハァ~……気持ち良すぎだろ。」


我ながらめっちゃおっさんみたいな声が出たな。


ていうか、今更だけどあいつらにもここのこと教えたほうがよかったか?



…いや、後で教えればいいか。


俺は一旦考えることを放棄して温泉を堪能し始める。



「……あーーー…この温泉ってなんか効能とかあるのかな…こころなしか魔力がみなぎってる感じがあるけど」

「お~、ベリルちゃんが魔法の才能ないって言ってたのにそういうのわかるんだ。」


ん?なんか今、だれかの声が聞こえた気がするんだが…気のせいか?


「やっほ~、楽しんでる?

屋敷だけじゃなくてこんなものまでくれるなんてホント太っ腹だよ…ワタシの時は特に何もなかったのに。」


湯けむりでよく見えてなかったし、周りを気にもしてなかったせいで今まで気づかなかったが、アリスも温泉に入ってたらしい。


ちゃんと全裸で…。


「………え?」


「まあ、気に入ったから別にどうでもいいけど。」


「ぇ…え?」


「でもあそこにある蒸し暑い部屋は何がいいのかよくわからなかったな~。」


説明ぶりからここにサウナがあることは分かったが、いかんせん俺の頭は回らない。

「……は?」


「それじゃあ、ワタシはもう上がるから、あとは一人のんびりしていいよ。」


アリスはそういうと、俺が入ってきた脱衣所のすぐ隣にある扉に入っていった。



…………………



俺はしばらく放心すると、とりあえず腹の下あたりを押さえながら立ち上がり、脱衣所に戻り服を着る。



いや、はじめはこんなに広い施設が男女二つあるのか~とか思ってたけど…


「ここ混浴なのかよ!」

勇者 羞恥心は置いてきた。

作者 置いてくんな。

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