異世界はオープンワールドじゃなかった?
とりあえず俺たちはルナの話を聞いた。
どうやら休憩の時間にゴレさんと外で動物を狩りに行こうとしたらしい。
ただ、女神様が張ってくれた結界を出ても動物が全く居なくて、遠くに行こうとすると見えない壁に当たって、外には出れなかったとのことだ。
ちなみにルナが俺たちを連れずに外に出たことに関しては特に何も言わない。
理由は俺よりもルナの方が強いからだ。
ベリル曰く、『この辺りの動物はルナより弱い』とのことなのであまり心配してない。
…まあ、できれば複数人で行動してほしいって言ってるけどね。
話を戻して、コレにめっちゃ焦ったのがベリルである。
そりゃ朝に帰るって言ったら閉じ込められたとかなんも笑えないからな。
というわけでとりあえず、俺たちも見に行って見ようってことになった。
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「これは…なんだ?」
俺が手を伸ばすと確かにそこに見えない壁がある。
…いや、壁って言うか…これ結界じゃね?
「エンチャント・ノバァ!」
俺がパントマイムみたいに結界を触っていると、隣でベリルが結界に向かって魔法を付与した短剣を斬りつけた。
ただ、何も起こらない。
結界が壊れた気配も無ければ、色がついたりもしない。
「こんなに硬い結界…一体誰が造ったのよ。」
「これ…やっぱり誰かが張った結界なんだな。」
「そう…だね。ちなみに何か心当たりはある?」
「逆に聞くけどあると思う?」「…………」
「…ちょっと周りを回ってみよう。
もしかしたら穴があるかもしれないし。」
「まあ、それしかないか。」
「私は左に行くから、ルナちゃんは右をお願い。
でも、穴があったらそこには入らないでね。」
「わかった!」
「ん?俺は?」
「あんたは足遅いから待ってて。」
そう言うと、ルナとベリルはそれぞれ結界に何かを結界に当てながら走って行った。
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料理を作りながら2時間くらい待っているとベリルとルナの二人が帰ってきた。
「おかえり…で、どうだった?」
俺は適当に作ったスープを渡しながら聞く。
「……結論から言えば、穴は多分ない。
でもへんなへこみがあった。」
「へこみ?」
「この森の中心に向かう道みたいに結界が伸びてた。
多分そこにこの結界を造った魔法使いがいる。」
ベリルが南東の方を指差す。
「?あっちに何かあるのか?」
「……世界一大きい木…世界樹。」
作者 やっと出てきました世界樹!
女神 タイトルにもなってるやつね。
作者 さて、どのくらいのデカさにしようかな。
女神 まだ決めてないんだ…。




