暗黒の地 ユウマ3
「僕は初めて守りたいと、そう感じたんです」
「ミカさん以外にそう思えた女性はいなかったのですか?」
「いませんでした。 ずっとゲームばかりしていたので」
「そうですか。 では、その女、マリンは一体どうなりましたか?」
「どうして名前を・・・」
「あなた方がこの世界に来てからの出来事は本当は全て知っているのです。 ですが、私が本当に知りたいのはその時感じた貴方の奥底に眠る本当の感情です」
「そう、ですか」
確かにここでの出来事を知らないって事もないのだろう。
知っていても、知っていなくても不思議ではない。
「それで、マリンはどうなりました?」
薄っすら笑みを浮かべ、まるで僕自身のむき出しの感情を出させようと煽っているかのように問いかけてくる。」
「殺されたよ。 ゲームマスターに」
「本当にゲームマスターでしたか?」
「どういうこと?」
「いえ、貴方がそう言うならきっとゲームマスターが殺したのでしょう。 さぁ、貴方の本質を見せてください」
マコトはそう言うと、僕の周りにミカが殺されたその瞬間、そしてあの女が笑っている映像が現れた。
「さぁ、ここには誰もいません。 私に教えて下さい。 知りたい。 あなたの奥に眠った感情を」
「僕は・・・許せない、殺したいと思った。 それだけです」
「本当に?」
「いや・・・」
「全てを教えて下さい」
「あんな死に方じゃ僕は納得できない。 本当は、もっと苦しんでほしいと、もっと恐怖を味わってほしいと、本当はそう思った」
「やはりあなたは特別ですね。 ありがとうございます。 これにて終わりです。 次はハヅキさんでしたね。 それは明日にしましょう。 もう夕方です」
最後の話を楽しそうに聞いていたマコトは満足したらしく、これで僕の経験してきたことを話すのは終わった。
「この世界での出来事は全て知っているってことは、モモやハヅキとアサヒの事も知っているんですか?」
「私が興味を抱いた人物はあなたです。 あなたと一緒に行動する前の出来事は知りません。 あなたはずっと私が目を付けていたのですから」
「そうですか。 それなら、この世界での出来事は僕と行動していない場所だけ他の皆は話せば良いってことですよね?」
「ええ。 そうなりますね」
「分かりました。 では、僕は失礼します」
ここの世界のミッションは少しだけ楽かもしれないって思っていたけど、メンタルはかなり削られるな。
このことを皆に話さなきゃ。
得にレンはアイさんのことがある。
モモやハヅキ、アサヒは話していないだけで何かあるかもしれない。
その為にも皆に報告しなきゃ。




