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7つの大陸と1つの命  作者: 神月しずく
7つめの世界
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暗黒の地 取引



「おや、このスープは初めて飲みますがとても美味しいですね。 後で館のシェフにレシピを教えて頂きたい。 それに、これもとても美味ですね」



 マコトただ1人上機嫌にご飯を食べて行く。

 目の前にボスがいることから、緊張でレオン以外全員食が進んでいない。



「とても美味しいご馳走をありがとうございます。 では、私の館へご案内します」



 言うのと同時に、僕達は大きな扉の前に立っていた。



「どうぞ。 私の大事なお客様です。 ここへ招くのは本当に久しぶりです」



 館の中は映画やドラマで出てきそうな洋館のような感じで、シンプルに統一されている。

 部屋の中は明かりが点いており、ここでやっとマコトの姿をちゃんと見ることができた。



「美形・・・」



 モモがそう言うのもおかしくない。

 腰辺りまである綺麗な黒い髪、切れ長の紫の目、誰もが見惚れてしまうほどの美貌。

 彼から出る雰囲気は、人当たりのよさそうな感じだが、どこか警戒させるものがある。



「お食事後のティータイムをしながら、まずは緊張をほぐしてください」



 マコトが手を叩くと、次々とこの館の使用人がお茶やそれにあうお菓子を運んでくる。



「さぁさぁ、腰を掛けてください」


 

 おずおずと全員が腰をかければ、にっこりと微笑むマコト。

 何を考えているのか全く読めない。



「あまり警戒せずとも、毒など入っていませんし、私は貴方がたを殺す気もありません」


「その言葉が嘘ってこともあるでしょう?」


「お嬢さんは警戒心が凄いのですね。 しかし、私の目的はただ1つ。 知りたいのです」



 その言葉は本気のようで、ずっと口角が上がっていた唇は真っ直ぐ線を引いていた。

 ミッションは願いを叶えること。

 そして、彼の目的はただ1つと言った。



「私が知りたいと言っていることに関して、かなりの時間が必要かもしれません。 私のその目的に協力して頂けるなら、ここでの滞在を許し、お客様とし丁重にもてなしをさせて頂きます」


「知りたい事って何ですか?」


「貴方方のことを知りたいのです。 これまでどう生きて来たか、何を思ったか、そして、この世界でどうして来たのか、どうするつもりなのか、その全てを私の知識として、知りたいのです。 万が一、断る・・・などと言う場合には今ここで死んで頂きます」



 最後の発言の時、口元は笑っていたが目は全く笑っていなかった。



「どうしますか? 悪くない取引だと思いますが」


「ユウマ・・・ここの判断はお前に任せる。 でも、こいつが言ってることは嘘じゃねぇと思うぜ」


「俺もそう思う」


「ユウマ、あたしはこの取引、良いと思うよ」


「ユウマがリーダーだからね」


「皆、ユウマの言うことに従うわ」


「僕は・・・」



 マコトが言っていることは嘘じゃない。

 知りたいって言っていることも、それが本当の目的だって言うことも嘘じゃないのは分かる。

 ただ、皆の現実で生きてきたことに話したくないことがあれば、それは隠してもバレないのか。



「もう1つ、貴方方が話すときは私と2人きりで、そこで聞いた話は他言無用と致します」


「分かりました。 でも、話すのは今日ではなく明日から」


「ええ、もちろん。 今日はお疲れでしょうから。 お風呂は大浴場がありますが、1つしかありませんので、皆さんで入る順番は決めてください。 そして・・・」



 マコトはまた手を叩くと今度はメイドが3人、執事が3人現れた。



「彼らはここでの滞在中は貴方方に仕えさせます。 何かあれば彼らにお伝えください。 では、有意義な時間をありがとう。 私はこれで失礼するね」



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