氷の地 守りたい
あれから更に時間と日が経ち目の前にはボスがいるであろう青い城。
お城の前にいた中ボスのようなモンスターを倒して、各自アイテムを確認する。
「俺回復残り1個しかねーな。MP回復の薬はミカに全部渡してるしな」
「あたしは回復2個のMPの方が3個だね」
「2人とも弱いからそんなに回復薬ないんだよ~。あたしとユウマは合わせて普通の回復が5個で、MPが6個残ってるもん」
「あんたがユウマの事だけしか回復しないからでしょ? 最初に話してたじゃない。あんたは基本回復してくれればいいって」
確かに、僕が攻撃を受けたときはすぐマリンが回復してくれたが、ミカやレンが攻撃を受けたりしたらミカが攻撃をしながら回復も一緒にしてくれていた。
そうしないと、2人は死んでしまうからだ。
マリンは僕の事だけを回復して、ミカとレンの回復は一切しなかった。
「だってミカちゃんも回復使えるでしょー? だったら私なんて必要ないじゃない? それに、回復もまだ残っているんだし~」
「そういう問題じゃないって言ってるの」
「実際誰も死んでないんだしいいじゃん? ミカちゃん細かすぎー」
「お前いい加減にしろよ。お前のそういう行動が死に近づいてんだよ。お前が回復担当するって話だったから、ユウマはお前を入れたんだろ」
「そうなの? でも今は私の事が好きだからユウマはミカちゃんとも話さないし、目も合わせないんだよ~。今のユウマは私が好きだから、レン君にもミカちゃんにも私のこと何も言わないんだよ~」
「お前話のキャッチボールってできるか?」
「そんなのどうでもいいじゃん? 早くボス倒さないの? 私達と行動したくないんでしょ? それなら早くボス倒して別行動しようよ~」
「レン、もういいよ。さっさとボス倒してこの2人と別れよう」
「でもお前の気持ち踏みにじられてばっかりじゃねーか。俺そういうのは許せない性格なの知ってるだろ」
「でもユウマに何を聞いても無視されるだけだからもういいの」
「まだ分かんねーだろ。 あの女が何か弱みを握ってユウマをどうにかしてんのか」
「レン君それは流石にないよ? だって私誰かに強制するのとか好きじゃないし」
「どうだか・・・」
何を話しても無駄だと思ったのかレンはすぐ会話を切った。
ミカはもう諦めたような顔で僕を見ていて、彼女の中ではきっと僕との関係は終わっているのかと思わせるような顔をしていた。
「ボス行こっか」
「あぁ。おいお前足だけは引っ張るなよ」
「誰に命令してるのよ。ユウマ以外の話は私聞かないって決めてるからごめんね~」
「ちっ」
何かを発せばそのままの勢いで僕はマリンとの約束を破ってしまいそうになる。
それなら僕は何も発さない。
ミカとレンを先頭に城の中へと入る。
部屋全体は綺麗な水色と濃い青で整えられていた。
天井からぶら下がっているシャンデリアも綺麗な水色で高級感がある。
近くの装飾品を触ってみると冷たく、触った部分が少し溶けていた。
「全て氷でできてんな・・・」
「氷なら、あたしは相性いいかもしれない」
「そうだな。ミカ、頼んだぞ」
「任せて」
「ミカちゃんって本当に女の子っぽくないよね。がさつだし、料理できないし、男っぽいし、可愛いところないよね~」
「マリン、やめろ」
「え~。でも、本当のことじゃん~。ユウマは間に入ってこないでよね~」
なんで僕は好きな子が傷ついているのに守ることができないんだ。
なんで、言いなりになってるんだ。
どうして、好きな子を自分で傷つけてるんだ。
どうして・・・。
なんで・・・。
僕は・・・。




