砂漠の地 困ってる女
「あらあら、こんにちは」
ゲートを潜ったその先で待っていたのは、黒と紫の綺麗なドレスを身に纏った美人な女の人だった。
体のラインが分かるドレスを着ているが、スタイルがいいからか服に着られている感じがない。
「誰だお前」
「私はベル。3人と同じプレイヤーよ。1人で進めていたのだけれど、やっぱり厳しいかなぁと思ってプレイヤーが来るのを待っていたのよ」
「プレイヤーの人なんだ!」
「ええ、そうよ。良ければ一緒に連れていってはくれないかしら? この世界のボスの前までは行けたんだけど、やっぱり1人で倒すには回復が足りないのよね」
「レン、ユウマ、ダメかな?」
ボスの前までは行けているということは、その道が分かるということだ。
「良いと思うよ。ボスまでの道のりの案内だけお願いしたいかな」
「ユウマがそう言うならいいんじゃねーか?」
「ありがとう!」
「では、よろしくお願いしますね」
早速ミカがベルに話しかけ始める。
女の子同士ということもあり、会話が弾むのだろう。
「レン、僕は彼女の事全て信じていいとは思ってないんだ」
「なるほどな」
「うん。ボスまでの道を知っているからとりあえずって感じだけど、何かあったら・・・」
「あぁ」
「そういえばあたし達自己紹介まだだったね! あたしはミカ!」
「レン」
「僕はユウマ。よろしくお願いします」
「あら、敬語なんて使わなくていいのよ。私のことも気軽にベルって呼んでちょうだい」
「そう言えば、ベルはどんな戦い方するの?」
「私は剣士よ。敵を毒状態にするのが私の得意な戦い方ね」
武器の特性に毒が付いているのだろう。
「女の人で剣士ってかっこいい!」
「ありがとう。あなた達は?」
「あたしは魔法で、レンは格闘、ユウマが双剣だよ~」
「あら、双剣って随分珍しいものを使っているのね」
「武器も全然見つからなくて大変だったんだ~」
男2人そっちのけで話し始めるミカとベルを後ろから眺めつつ、周りの状況を把握する。
砂漠の地というだけあって、この世界はとてつもなく暑い。
食糧と一緒に飲み物もかなり購入していた。
太陽の日差しと、地面からの熱で大して歩いていなくても汗が止まらない。
「3人は簡易テント持っているの?」
「持ってねぇな・・・」
「あらあら、それなら余分に買ってしまったものがあるのよ。良ければ使ってちょうだい」
「ありがとうございます」
「夜は凄く冷えるけど、星が奇麗なのよ」
「天体観測にはもってこいって感じだね」
「ええ。ここに出てくる敵のこと先に伝えておくわ」
そう言ってベルはここに出る敵の特徴を教えてくれた。
人のサイズのサソリや、全身が棘に包まれている4足歩行の動物など、砂漠に住む動物をモンスター化したって感じのものだった。
「あら、話した途端にこれね」
「暴風」
ベルの言葉でモンスターの周りに竜巻が現れる。
「火花!」
そこにミカが炎を追加し、モンスターが消えていく。
「シュピンネ・・・。蜘蛛もいるのか」
「ミカが燃やしてくれて助かったわ。基本的に炎はこの世界だと強いから良かったわ」
「ベルが竜巻で動き制限してくれたおかげだよ~!」
連携ができたようで、嬉しそうに話す。
基本的にミカは後ろからサポートといった形だったから嬉しかったのだろう。
「息も合ってたし、良かったなミカ」
「うん!」




