休息の地 買い物
「ユウマー」
「まだ寝てるんじゃねーか?」
「確かに昨日は色々あったからね・・・。」
「でも寝すぎじゃねーか? もう11時だぜ?」
「レンって悪ぶってるわりには早起きだよね」
人の話し声がする・・・。
「ユウマー起きてー」
ミカの声だ。
「おいユウマ起きろ」
レンも一緒にいるらしい・・・。
「・・・え? 今何時!?」
慌てて僕は布団から飛び起き、顔を洗ってドアを開ける。
そこにはもう既に着替えたレンとミカが立っていた。
「ごめん・・・」
「いいよいいよ~! その代わり後で何か奢ってね?」
「うん」
「俺の分も奢れよ」
「う・・・はい」
先に下で待っててもらい、準備をしてから2人の元へと向かう。
昨日はミカと話した後、バタバタしていて見れなかった双剣を確認していた。
片手剣よりもどこか握っていてしっくりくるその剣に僕はミアに感謝した。
そして、これからどうなるのか、真実ってなんなのか、街にいた人はNPCじゃなかったのか、そんなことを考えているうちに眠れなくなり、気が付けば2時を回っていた。
疲労していた身体で早起きなどできるはずもなく、見事に寝坊してしまったということだ。
「待たせてごめん」
「疲れてたんだろうから気にすんな。ユウマにとっては朝飯だけど食いに行こうぜ」
「食べに行く?」
「あ、そうそう。ここに宿泊した人は昨日のレストランでご飯だけ無料で食べれるんだって。飲み物は無料じゃなかったけど」
「そうなんだ。それじゃあ飲み物は奢るよ」
「あたしオレンジジュース!」
「ミカはそれしか飲まねぇな」
「そういうレンだって大人ぶってコーヒー飲みたいけど、苦いのダメでいつもカフェラテ飲むじゃん」
「ちげーよ! カフェラテがまずかったらコーヒーも不味いだろ! だからその味見だ!」
「じゃあ今日はコーヒーだね」
「昨日はあんま良く分かんなかったから今日もカフェラテだ!」
レンは最初に出会った頃と比べ意外と面白い人だということが行動していて分かった。
そんなレンをからかうのが好きらしく、いつもミカはからかっている。
確かに反応はからかいがいある反応をしている。
「ユウマはコーヒー?」
「うん。大体いつもコーヒーかな」
「ユウマの方が大人だよ? レン」
「うるせぇよ。そう言えば、今日ミカから聞いたぜ。アイのこと」
「あ・・・うん。すぐに伝えなくてごめん」
「俺達を助けるためにしてくれたんだろ? ありがとな」
きっと出会った頃だったら間違いなく殴られていただろう。
でも、それが今ないのはお互いに信頼関係が築けたのかもしれない。
「さて、ご飯ご飯。皆は何食べる?」
「僕は軽いものがいいかな」
「ユウマは寝起きだからな。俺は久しぶりにオムライスにするわ。デミグラスで」
「美味しかったよ~。あたしはミートスパゲッティーにしよ。ユウマはサンドイッチとかいいんじゃない?後でお腹減ったら買い物しながら何か食べようよ」
「そうしようかな」
「じゃ、決まったね! すみませーん!」
ミカが昨日と同じように全て注文し、こそっとデザートを頼んでいた。
ご飯を食べ、またミカと少し交換しレンが無言になる。
昨日と同じようなやり取りに呆れた顔をしながらも、笑っていた。
ミカがデザートを食べ終わって、お金を払う。
「めっちゃ食べてしまった・・・」
「大丈夫だろ。ゲームだし」
「そうだよね! 空腹度120%になってるけど大丈夫だよね!」
どうやらこのゲームの空腹度は100%がMaxじゃないらしい。
「さて、とりあえず回復系のアイテム買いに行こう!」
3人で外に出て市場をうろつく。
市場は始まりの地とは少しだけ似ていて、道は白のタイルが貼ってある。
お店とお店の間には花が咲いていて、春を漂わせるそんな雰囲気のある町だ。
屋台はお店によって風船が飾ってあったりなど、それぞれ個性があるものが並んでいる。
どこか洋風な感じがある市場を回っていれば・・・。
「あのお店、瓶がたくさん置いてある」
「ほんとだー。売ってるかな」
「見てみよーぜ」
「凄いね。これは毒直し、こっちは火傷直し・・・」
「ユウマ楽しそう」
「初めの良く分からないミッションの時に、木の実を潰して獣にかけたんだ。その潰したときの色が青で、ここにあるものと同じだって分かったらつい・・・」
「答え合わせみたいな感覚か」
「多分そんな感じ」
それからHP回復用の治癒薬とMP回復の薬を所持数Maxまで購入する。
「この辺って1人5個までしか持てないんだね」
「最悪ミカのヒールに任せるよ。MP無くなったらその時は僕たちの渡すから」
「ちゃんと管理して魔法使います」
「ははっ。ミカは大体考えなしで動くこと多いからな」
「ここに来てからは考えてるよ!」
「はいはい。そうだなー」
「2人は本当に仲が良いよね」
「まぁ、一応アイの親友だしな」
「そうだね。一応、アイの彼氏だし」
「はぁ? 一応じゃなくて彼氏だよ! ふざけんな!」
「はいはい。そうだねー」
「おまっ・・・」
馬鹿にしながらもお互い笑っているところをみると、本当に仲がいいのだろう。
仲が悪ければ一緒にキャンプに行ったりゲームをしたりしないと思うし。
「そういえばユウマの双剣どんな感じだ?」
「昨日寝る前に抜いてみたんだけど、凄く使いやすそうだったよ。剣が僕の腕と繋がってるような、違和感なく使えそう」
「それなら良かったな。後は食糧だけ買っておくか」
「賛成~!」
「明日には次の世界行こうと思ってるんだけど・・・2人はどうかな?」
「いいんじゃねーか?」
「あたしも明日出発で良いと思うよ!」
「良かった」
「それに、俺は少しでも早くゲームマスターの顔面ぶっ飛ばしてぇからな」
「レンらしいね」
「ほんとだよ~」
それからは食糧を買いに行ったり、食べ歩きをしたりと1日をゆっくり満喫した。
ホテルに戻り、せっかくならと温泉を楽しむことにした僕たちだけど・・・。




