第三話 他の作品の名前を出す魔王は嫌いですか?
前回のあらすじ
魔王の道を辿るため、まず人里に潜入して情報収集しに行く!と決めたとこ
まずは実家から持ってきた地図を頼りに気合で歩き続けました。いくら魔族とはいえ家内から金を盗みその金で馬車に乗るのはなかなかに後味が悪い。
やはりアルバイトでもするべきだっただろうか、、
いよいよ地元の敷地を出た。こんなに遠くまで歩いたのは初めてだ。なかなかに足が疲れてきた。今日はこの辺りで野宿にしよう。とはいえここは森でないし川でもない。ただただすごくすごい大きさの大草原だ。うん。自分で言ってて頭痛が痛いよ。まぁ何年もこの世界で生きてれば異世界転生の緊張感も何もかも無くなってくるね。きっと口調とかも40代くらいのおばちゃんの口調になるんだろうか。
とりあえず虫が来ると嫌なので火を起こそう。
「ふぁいや...」
小さい声でそう呟くと指の先からマッチの火くらいの小さい炎が出てきた。指のすぐ先で火が出るので地味に熱い、5秒ほど火を出すとしっかり火傷するから気をつけなければならない。
そして周りから集めてきた、松ぼっくりみたいな植物に火をつけた。やはり松ぼっくり(仮)はなかなかに便利だ。(ゆるきゃ○見といてよかった)
そして数少ない木の枝を2キロくらい探し回ってかき集めたので少しずつ足して夜を越そう。
歩きまくったので疲れた。
今日はもう寝て明日のことは明日考えよう。
「おやすみなさい」
一人旅だがこれをいうと何故か安心する。誰が聞いてるわけでもないが、、
今度から一人旅でもどんどん声を出して喋ろう。
まだ眠りが浅い頃、何かが腰のあたりに当たっている感触がある。
「まだ起きなくても遅刻はしないよ、、」
無意識に声にしたが声にした後一人旅していることを思い出す。
「、、、んぅ!?何?てか火消えてる!?」
まて、落ち着け、落ち着くんだ。夜行性の動物、?いや、この世界なら魔物の可能性も、、いや、そもそも魔族は魔物に襲われるのか、、?
一人でなかなかに喋った。なんか疲れた気がする。
「あの、落ち着いて?というかこんなところに1人で寝てるってどういう状況?家出?とりあえずおうちの場所言える?えと、自分のお名前、わかる?」
魔物かと少しビビったが、人間のようだ。
っていうか、、、
「幼児に接する対応をまずやめてください!私はもう約8歳だ!小学生で言うなら2年生だぞ!?自分の名前と住んでるとこくらい言えるわ!」
はい。前回の最後、今後は厳しい旅になりそうな感じで終わりましたが、逆です逆。寝てるとこを人間の少女に心配される展開です。そして1人目の人間様との交流です。第一村人との初交流です!
ここからどのようにして人間に漬け込んでいくのか、作者の俺にもわからんですわ!