悪魔の誘い
投稿遅くなりました。
今回は短めです。よろしくお願いします。
「ねえ、弓理。私どうすればいいかな?」
「テストが終わったと思ったら今度は恋愛のテスト?」
私が通う高校は1日前の通称、テスト勉強に集中しましょうdayと2日間のテスト日の計3日間
に渡って定期テストが行われる。
あっ、ちなみにテスト勉強に集中しましょうdayはその日の全教科の授業が自習となり、テスト勉強に励めるという
とってもありがたいもの。
この高校は部活動に力を注いでいることもあり、部活で
普段勉強ができない生徒にも勉強に励んで欲しいという願いも込められているらしい。中にはそんな学校の願いも無視
して、帰宅部でもその日だけの一夜漬けをなんて企んでる人も周りにはたくさんいる。
「せっかく無事テストが終わったっていうのに全然嬉しそうじゃないじゃない」
「だって、岳さんが飲み会に行っちゃうんだよ?どこの馬の骨かわからない女達に囲まれるんだよ?そんなの許せない。お酒は怖いっていうじゃん。岳さんが襲われたらどうするのよ!そんなことになったら私絶対その女...許さないよ?」
「柚葉、ここ教室だから。気持ちはわかるけど自分のイメージを守ることも大事よ?男子が不思議そうに見てるから。
美優みたいにキャラがつくの嫌でしょ?」
「なんか呼んだー?」
「呼んでないから大丈夫よ」
「あ、了解っす」
求められてないのがわかったのか大人しく友達の元へと
帰っていくみゆっぺ。
ごめんね、この話はちょっとみゆっぺにはできないかな。
私と弓理は放課後は人が少ない図書室へと移動した。
「結局のところ、柚葉はどうしたいの?」
「本当は行かないでって言いたかったよ。でも社会人の
繋がりなんてわからないし、でも岳さんにわがままいって
嫌われたくない。でも私以外の女が許可なく近づくのは絶対
許せないの」
「ほんと、柚葉は岳さんのこと大好きよね」
やれやれというか、思いの強さにもはや苦笑いを浮かべる
弓理。それでも彼女は私の思いを否定したりはしない。
「だってね、私にはもう岳さんしかいないの。ママが居なくなって岳さんまでいなくなったら一人ぼっちになっちゃう...嫌だ。岳さんは私だけのものでずっと一緒にいてくれなきゃ
ダメなの」
「私がいるじゃないって言いたいけど、柚葉が求めてるのは
そういうことじゃないもんね」
「もちろん弓理だっていてくれないとダメだよ?」
「わかってるわ。ありがとう。でも今回の問題はこれで解決
しないものね。私一つ案があるわ」
さっきまでの表情と変わって、悪戯を思いついた子供の
ような笑みを浮かべる。
「ねえ、その飲み会私たちで監視しない?」
「その案、乗ったわ!」
ここまでご覧頂きありがとうございました。