べルゼブブ
やっぱ、今一番気になるのはベルゼブブの一部かな。ハエなら目立たないだろうし。
目の前に召喚する。
大仰な魔法陣から出てきたのはちっさな、ただのハエ。
なんか…ショボい。
『召喚して頂き、誠に有難う御座います。主。』
うぉ!脳内に直接話しかけてきた!
『召喚されたばかりで恐縮なのですが、あと10体程召喚して頂けないでしょうか。このままでは全力を出せないのです』
え?なんかよくわからんけど…
いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち、きゅう、じゅう。っと
『有難う御座います。それでは早速』
ピカッと光って、11体のハエが集まって一つになっていく。
十数秒ほど経ち、光も弱くなってくると、其処には…最初と変わらないショボいハエが。
え?何も変わってないじゃん。
『主、ステータスを確認して下さい』
ーーーーーー
ベルゼブブ
強さA
蝿の王。
数百匹〜数十万匹の蝿を操り、疫病を齎す。
他の蝿と同じ見た目なので、探し出すのは困難。
単体では強さB相当だが、集まることで驚異的な面倒臭さを発揮する。
尚、ベルゼブブは種族名であって、個体名ではないので悪しからず。
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ベルゼブブの一部が召喚できなくなった代わりに化け物が召喚できました。
『主のお陰でここまで成長する事ができました。深く感謝しております。何なりとご命令を。』
執事系か。いいね!
あれ、追加で召喚できない...
『ベルゼブブは特殊な魔物だからだと』
確かにベルゼブブの一部ももう召喚出来なくなってる
ちょっと使いにくいな
疫病ってのはちょっと気になるけど...
強い事は間違いないし、ベルゼブブには護衛を頼もうかな。
『了承しました』
最強のハエに、最強のG。負ける気がしねぇ!
…女子力が迷子なのは気のせいだろう
辛くなってきたから寝よ。おやすみ〜