朝食
気まずさを感じながら朝食を食べ進める
今日のメニューは白パンに野菜のスープ。とても起きたての胃に優しいご飯です
「ねえ。」
「は、はい!なんでしょう」
「ははは。嫌だなぁ、俺たちはもう直ぐ家族になるんだ。そう固くならないで」
「あ、ああ、うん。な、何?」
「昨日はよく眠れたかい?年越しのパーティーを欠席したんだ、しっかり寝てもらわないと」
「あ、はい。よく寝れました。」
「そうか、よく眠れたか。」
そう言ってギースは笑った
「ところで”今日の朝食は美味しかったかい?”」
「ええ、とっても。」
...うん?今日本語で話していた気が?
「それなら良かった。ああ、そうだ、そこにあるカバンを取ってくれないかい?」
そう言って私の後ろを指差した。
「え?何もないけど...」
振り返った瞬間視界が真っ白になった
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「ほら、ご飯が冷めないうちに座りなよ。」
「わかった」
そう言って食卓に向かう。
今日のメニューは白パンに野菜のスープ。とても起きたての胃に優しいご飯です
うーん、ご飯は美味しいんだけどギースが食事中一度も話しかけてこないのは不自然なんだよね。
昔部下を通してしか話しかけてこなかった時期もあったけど、最近は方針転換したからか、親しく話しかけてくるようになった。
まあ、私は昔のことを覚えてるから親しくするつもりはないんだけど。
ともかく、ギースが話しかけてこないのはおかしい。といって私から話しかけることはしたくないし、と悩んでいる間にギースは朝食を食べ終え、さっさと席を立ってしまった。