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第六天魔王、異世界に降臨す  作者: ネツアッハ=ソフ
異世界へ
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王都マーナリウス

 ステラ王国、王都マーナリウス。ステラ王国の首都であり、王国の中枢(ちゅうすう)である。


 その城下の街に信長は居た。


 城下の街を歩きつつ、露店で買ったお菓子を食べる。


 現在信長はこの世界において然程目立たない衣服に身を包み、見事街の人々に溶け込んでいる。


 見た目としては、この世界における冒険者と呼ばれる者達に近い姿をしているだろうか?


 要するに、機能性と耐久性を重視した衣服だ。この世界においてはありきたりな服装だろう。


 そして、冒険者とは、一定の土地に定住せず遺跡の探索や魔物の討伐などを仕事とする者達の事だ。


 主に荒くれ者やならず者、一獲千金を夢見る者達が集まる傾向にあるらしい。


 少なくとも、信長はそう聞いている。


 信長は今、その冒険者に仕事を斡旋(あっせん)するギルドと呼ばれる所に向かっている所だ。


 つまり、信長はギルドで冒険者の登録をする事で、この世界での自身の身分を作ろうとしたのだ。


 要は冒険者としての身分を作る事で、動きやすい状況を作ろうと言うのだ。


 露店で買った林檎飴(りんごあめ)を食べながら歩いていると、目的の建物が見付かった。


 入り口にはギルドと書かれた看板が掛かっている。此処で間違いないだろう。


 ・・・信長は一切の躊躇(ちゅうちょ)をせず、ギルドの扉を開いた。瞬間、信長に視線が集まる。


 曰く、信長を品定めするような視線だ。恐らく、並の者なら耐え切れまい。


 ・・・並の者ならだが。


 しかし、信長は一切物怖じせずにそのまま奥の受付に直行した。ある意味、肝が据わっている。


 「冒険者の登録を」


 簡潔に用件を述べる。受付嬢はそんな信長に、綺麗な笑みを向けた。花が咲くような笑顔だ。


 「冒険者の登録ですね?畏まりました」


 甘ったるい声で、受付嬢は説明をする。


 其処からしばらくの間、ギルドのルールについて聞いた。


 1・ギルドの斡旋する仕事は冒険者のランクによって決まる。


 2・冒険者同士の喧嘩や決闘にギルドは基本、関与しない。


 3・しかし、余りに悪質でギルドに不利益(ふりえき)が生じると判断した場合は別となる。


 4・数度に渡り仕事に失敗し、冒険者としての資格無しと判断した場合、冒険者の資格を剥奪する。


 5・冒険者のランクは下から黒、青、赤、緑、銀、金、白金の七段階とする。


 以上の五つである。


 「うむ、委細承知した」


 「では、このカードに一滴の血を垂らして下さい。それで登録が完了します」


 「うむ」


 信長はカードと針を受け取り、カードに一滴の血を垂らした。


 すると、鈍色(にびいろ)のカードが黒く染まった。そして、カードには信長の名が記されている。


 信長は満足そうに頷いた。


 「おいっ、そこのおっさん!!!」


 直後、信長はガラの悪い青年達に声を掛けられる。信長は薄っすらと(わら)った。

ちょっとした豆知識。

信長は秀吉の事を猿と呼んでいたが、一度だけ禿ネズミと呼んだ事がある。

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