闇の中で
闇の中で、信長は思考の海に浸っていた・・・
しかし、その心中は決して穏やかではない。むしろ、激しい憤怒に包まれていた。
先ず、感じたのは羞恥だった。あまりにも無様な自身に対する羞恥だ。
一体、自分は何をしているのか?何故、このような事になっているのか?このざまは一体何だ?
闇の中で、次に信長が感じたのは怒りだった。堪えがたい憤怒の情。その中で、信長は考える。一体何故このような事になったのか。この体たらくは一体何だ?ふざけるな‼
何だこれは!一体何なのだ!この無様なざまは一体何なのだ‼何故自分は無様にも暴走などという状態にさせられているのだ‼何故、自分はこのような無様を晒しているのだ‼
全く持って度し難い‼こんな無様があってなるものかっ‼
・・・このような体たらく、魔王の所作では断じて無い‼魔王たる者、このような無様を晒して良い筈が無いだろうがっ‼断じてあってはならない、ふざけるなっ!!!
思考の中、信長の怒りは臨界を超えて更に高まってゆく。それは神域を超え、何処までも高まりを見せて信長という魔王を新たな領域へと高める力を与える。
人智を超え、生と死を超え、物質界を超え、霊的存在を超えて更に更に更に・・・
何処までも上り詰め、無限の領域さえも飛び越えて高まりを見せる信長という存在。その在りようはまさしく魔王そのものだ。第六天魔王、波旬の化身という存在を超えて今、まさしく信長は新生した。
もはや、信長を止める者は誰も居ない。全能感にも似た感覚に、信長は包まれる。
しかし、信長はその全能感すらも下らないと斬って捨てた。全能感など下らない。そのような物などこの信長には不要だ。故に、斬って捨てる。結果、信長は新たな領域へ。
それは、神々すらも知らない領域。まさしく全てを超越した領域に他ならない。
そして・・・信長は真に魔王へと生まれ変わった。世界の超越種たる新たな種。
魔王信長へと・・・真に覚醒を果たしたのだ。




