I hate you in the world.
こ ろ し て や る
「せ…い…ば………い」
僕に抱きついたまま笑顔を崩さずにこやかなまま彼女は言う
「え?なんて言った」
「なんでもない」
にこやかのままだから照れ臭いことでも言ったのかと思った
「知りたい?」
黙って頷く
「こういう事だよ」
彼女は僕の机の上にあったカッターをいつの間にかポケットに入れていた様で…それを僕の手の甲に突き刺した……
「嫌い、世界で一番大嫌い」
その刹那……血が舞った
「な、んで?」
「なんで?
一度棄てた者には近付かないの
こういう例外を除いて
良かったじゃん、冥土への土産を感じて
それとも抱き心地悪かった?
私は君と別れた
私は未練なんてないの
つまり、私にはあなたなんて何とも無い人間なの」
笑顔がひきつる彼女は僕の手の甲の刃を抜く
「あ、や、」
何回も手の甲を刺したり抜いたりする
「やだ?拒否権なんてない
でも君を殺したい、嬲り殺しにしないとすまないくらい」
「あ、いしてる」
「で?」
無表情になった彼女の顔に僕の血が付く
「ちょっと幸せになったから許してあげる
もう会わない事を祈るよ」
彼女は無表情のままそう呟いて、血のついたカッターを鞄にしまい、血のついた手で飼い猫を触り
「今度会ったら殺してやる」
と言い放い、顔の血を拭いて笑顔に戻って帰って行った………
ずきずきする力の入らない手の甲を触って見ると痛みも何もなかった、
力も何も入らずただ、眠くて仕方がなかった。
起きたら手の甲の傷は無く
元カノである彼女の膝に寝ていた
「世界で一番あなたの事を愛してる。」
「夢オチ……」
「夢じゃないよ
だって、」
「え?」
背筋が凍った
「世界で一番あなたが大嫌い」
あれだな、死んだな……
夏です
怖い話ぽいけどちょっと違う的なの書きました、
一部事実です
多分、嘘