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君がいない

第八話です。

宜しくお願いします。

あの日が夏実との

最初で最後の繋がりだった。




その次の日から

彼女と連絡が取れなくなったのだ。



俺は必死になって彼女を探した。





勤め先へ行ったが退社したという。





彼女の住むアパートへ行くと

そこには誰も住んでいない。






訳が分からなかった。






あの夜、

あんなに


“好きだよ”


と言ってくれた彼女が――




突然として消えたのだ。





なんの痕跡も残さずに――。









俺は諦めきれなかった。




来る日も来る日も――




彼女を想わない日はなかった。




そして、

少ない手掛かりを伝い、

ついに彼女の実家を探し当てた。




あれから1年後のことだった。




その時俺はホッとした。





“確かに夏実は居たんだ”





そう――


やっと実感できた。






あの日の夜のことは、

決して幻なんかじゃなかったんだ。






彼女の実家のベルを鳴らすと

お父さんとおぼしき人が現れた。



俺は詳しい事情を話す。




すると泣きながらこう言うのだ



「あんたのことは聞いてるよ……。

 好い人だ、好い人だと

 いつも言っていた。

 本当に……

 本当にすまないことをした……!!

 すまない……

 本当にすまない……



すまない……



すまない………




すまな……





……






訳が分からない。






何故?






何故、この人は泣いているんだ――?






分からない……。






……






彼女は――






夏実は――






何処へ消えてしまったんだ――?






分からない。






解らないんだ。






…………




………




……








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