魔法授業!?
森を抜け、村で少し休んだルシフェルは、幼児の姿でも何か手がかりがないかと思案していた。
すると、元気いっぱいの妖精ピコがにこにこと近づいてきた。
「ルシフェルさん、町の奥に魔法学校があるよ! そこで何か元に戻る方法が見つかるかも!」
「……魔法学校、か…」
幼児サイズの体で考えるルシフェル。
強大なデビル級の力があれば、普通は一瞬で解決できるはずだが、今はこの小さな体。
「ま、まずは情報収集…だな」
ピコに連れられ、ルシフェルは魔法学校の門をくぐった。
中は子どもから大人まで、多種多様な魔法使いたちで賑わっている。
魔法の光が飛び交い、空中で魔法具がくるくる回る――まさに異世界ならではの光景だ。
「……ふむ、これが人間世界の学びか」
幼児の体で見上げるルシフェルは、少し圧倒されつつも、片鱗だけ残るデビル級の力を感じ取り、勝手に手をピカッと光らせる。
だが、その光は制御できず、机の上のインク壺をひっくり返すハプニングに。
「ぎゃああっ!」
教師や生徒が驚き、インクまみれのルシフェルを見て、ピコは大笑い。
「もう〜、ルシフェルさん、まだ幼児なんだから落ち着いて〜!」
ルシフェルは顔を真っ赤にしながら、必死に謝るが、その姿はまるで小さな子どもそのもの。
授業が始まると、ルシフェルは小さな手で魔法の杖を握り、呪文を唱える。
しかし、力加減が全くわからず、光が飛び跳ねたり、杖が勝手に空を舞ったり。
「くっ…こんなはずでは…!」
デビル級の誇りは、幼児化によってことごとく砕かれる。
それでも、少しずつ呪文を成功させ、魔法の光をまともに出せる瞬間も現れる。
「……ふふ、まだ完全に無力ではないな」
その片鱗の力に、自分自身で少し誇らしく思うルシフェル。
授業後、ルシフェルは他の生徒や教師たちと少し交流することになる。
子ども扱いされつつも、元のデビル級の知恵でちょっとしたアドバイスをしたり、ドタバタの中で頼りにされることも。
「……小さくても、できることはある……」
幼児化したことで、ルシフェルは力だけでなく、人との関わり方やチルな日常の楽しさも学び始めた。
これが、これから続く異世界生活の一歩となる――。




