67 紀州征伐
帰ってまいりました。
ご迷惑をおかけしてごめんなさい。
頂いたコメントはすべて読ませて頂きました。ありがとうございました。
これからも頑張りますので応援よろしくお願いします。
天正五年に入った。この年で覚えていることは…手取川の戦いだけだね。果たしていつこの戦いが起こるのだろうか…。
2月になると信長様は紀伊を平定すると言い始めた。僕が重秀殿を討ち取ったことで雑賀衆は動揺しているはずだとあの方は判断したようだ。果たして上手くいくのやら。
22日 和泉国志立
また今回も久太郎さんは参戦している。今回から僕の戦中の行動の監視役になったらしい。何か悪いことしたかな?
「あのね孫四郎さん。監視というよりは護衛役と思ってほしいんだけど。」
まあ手勢150の僕じゃ危ないということでしょ?
「久太郎さんじゃ僕は守れないよ。」
「…本音が出た?」
「冗談ですよ。でも一部は本当かな。自分で言うのもなんだけど織田家一の命中率を誇れるようになったし。」
「利家殿の悪い癖を受け継いだな、孫四郎。」
この声は秀吉様の声だ。
「盗み聞きは良くないですよ。…皆様?」
ビックリした。丹羽様や佐久間様など織田のメインメンバーが皆ここにいた。
「又左の自慢癖を受け継ぐとは…。」「一体お前は誰に似ているのやら。」
そう言われてもね。一時期は信長様に染まりすぎたけど今は自分らしく生きてるつもりなんだけどね。
「み、皆!此度の戦は終わったぞ。紀伊の六人衆が全員我らに臣従した。」
ど、どういうことですか?信忠様。
「父上の軍が近づいていると聞いた途端、土橋守重ら全員降参を決めたらしい。」
「で、ですが我らは雑賀衆に酷い仕打ちをしてしまいました。残った雑賀衆の方は納得していないのでは?」
「我らというよりは全て孫四郎がやったことだがな。…それについては私も疑問に思うのだ。なぜ降伏するとも徹底抗戦するとも言っていない雑賀衆を放って帰るのか。私には父上の考えはわからない。」
信忠様がわからないんじゃ僕らも…わかったかもしれない。
「きっと上様は―」
この後言った言葉に皆は納得した。だけどすぐに『あの人、やばいな』って考え始めた。
3月
僕の読みは正しかった。3月2日に急遽雑賀衆は挙兵した。後から聞いた話だけど信長様はこの時降伏した6人に鈴木は降伏しないのか?と聞いたらしい。雑賀衆側の意見としてはすぐに降伏するのではなく情勢を見てから決めるとのことだった。ここで信長様は雑賀衆と仲がいい顕如に彼らを立たせるように依頼したらしい。顕如としても棟梁亡き雑賀衆を信用できなかったらしく裏切られるぐらいならどっちに付くかはっきりさせ信長に処理してもらおうとしたらしい。僕が顕如だったら最後まで信じるか仮に信じられなくても紀伊の有力勢力なんだから代理のリーダーを決めればいいと思うんだけどな。それにしても信長様と顕如は一体どういう関係なんだ?もしかしてデキてます?
雑賀衆は悩んだらしい。織田に降るか顕如の味方となるか。でも大恩ある本願寺を裏切れなかった雑賀衆は僅か5000人で信長を討つために挙兵したらしい。重秀殿がもし生きていたらもっと人を集められただろうに主が決まっていない雑賀衆にもう協力しようと思う人も減ってしまったのだろう。
「さて、此度の戦どうする?」
どうすると言われてももう決まっているんじゃないですか?信長様。
「私はわかってますよ。今の上様が何を考えているか。」
「…言ったな。口出ししないから言ってみろ。」
「今、雑賀衆は雑賀城で籠城しています。まずは周りを囲みます。囲むと言っても四方を囲んだら徹底抗戦しよう考えるかもしれないので三方のみ囲むようにしましょう。」
これは半兵衛先生に教えてもらった戦法だ。
「ですがそれだけでは彼らは降伏しようとはしないでしょう。次に私が率いる鉄砲隊を使い城内に威嚇弾を撃ちます。上手くいけば雑賀衆は城門から出てくるかもしれません。それでも出なかったらこの間一益様と久秀殿と協力して生産した爆薬を城内に投げ込みます。投げただけで出火するので城内はたちまち火の海になるでしょう。」
信長様に去年、一益と久秀と利長で協力してすぐに出火する何かを作れって言われた。2人はピンと来ていなかったけど未来の知識がある僕は簡単に作れる爆薬の作り方を思い出したから2つ返事で承知しましたと言った。一益様や久秀殿も意外に火関係の知識があったので僕がこんなのを作りたいと言ったら即座に理解してくれた。まさかこんな恐ろしいものができるとは思わなかったけど。
「まあ今回はお前たちの作ったその爆薬とやらの披露でもあるからな。じゃあ配置を決めるぞ。まず―」
僕と一益様の配置場所は決まってるんだ。聞く前に先に行動させてもらうよ。
~秀吉視点~
話を聞き終わった。さておいらも準備しますか。
「ちょっと待った藤吉郎。少し話をしないか?」
丹羽様?
「何でございましょうか。」
「孫四郎と一益殿が作った爆薬?とやらの話だ。」
爆薬か。確かにあまり聞いたことがない種類だったな。
「普通は爆弾だと思うんだが何で粉にしたんだ?」
「俺に聞かれても困りますよ。某、武器に関しては既にある物しか知らないので。」
「だよな。…じゃ、また後でな。」
何だったんだ?一体。
~孫四郎視点~
皆囲んだね。よし、まずは撃ちますか。
「火薬入れ終わりましたか?」
「皆とっくに終わってますよ。孫四郎様。」
松右衛門さんや六兵衛さんたちが皆うなずく。
「では。撃て!」
次の瞬間かなり大きな音が銃から出てきた。一部の銃からは赤や桃、青など色つきの煙が出ている。
「本当に煙要りました?」
「要ります。口に布を巻いてますよね。これがなかったらこの体はとんでもないことになるんですよ。」
さて、どうなるかな?
~雑賀城内~
「何だ?煙か?」
「織田が撃ってきたらしいが…これは!皆離れろ!もう―」
「十郎兵衛!…うっ。」
「何だ何だ!よくわからんがこの煙やばいぞ!城内に戻れ!」
~孫四郎視点~
上手くいったようだ。一酸化炭素が即発生する弾。意外に作るのに苦労したんだよ。色がなかったらきっと相手はただ撃たれただけだと思って出てきちゃうかもしれない。あんなこといったけど僕自ら手を汚したいわけじゃないんだ。出来れば銃撃戦は避けたい。だから危険を察知させるために気絶するぐらいの濃度で発生する弾を独自で開発したんだよ。…300発分しか作れなかったけど。
「連射式の意味がないですよ。孫四郎様。」
「アハハ…。材料の入手は困難だから流石に1200発分は作れないんですよ。」
「おーい!孫四郎!」
この声は…。
「一益様!すぐに準備してください。今が好機です!入っている箱ごと投げちゃっても大丈夫ですよ!」
「…あの火を見たらこれ投げるのも躊躇するぜ。」
もしかしてビビってます?
「早く投げてくださいよ!僕の腕力じゃ届かずにこの辺で出火しちゃいますから。」
「…ええい!皆投げろ!」
次の瞬間滝川隊の皆さんは事前に作っておいた爆薬を城内に向かって投げ始めた。
パン!パパパパパン!パパン!パン!
思ったよりすごい量だった。地面に着いた瞬間に爆薬は無事出火した。
「火、火だ!…ギャアアアアア!」
よし、上手くいったね。
「これは一体どういうことだ?」
何も知らない皆が聞いてきた。
「あの爆薬は地面につくまでの間の落下中に粉と粉がぶつかり合い摩擦により急激に温度が上がるんです。やがて火花が出てくるまでがあの粉の役目でそこから出火するのは城内の木材や草がやってくれたんですよ。」
あ、ピンと来てないね。しょうがない。詳しく説明しますか。
次の投稿は21時台です。
今日は予約投稿ではなく手作業で投稿していきますね。




