55 Gunman Magoshiro
グダグダしていて読みづらいかもしれません…。ごめんなさい。
5月21日
目の前に武田軍が出てきた。戦国最強の騎馬隊だ。今、我らが持っている武器がなければきっと怯えていただろう。でも大丈夫。絶対にこの戦は圧勝できるはず。そのためにこの鉄砲隊の皆には3000丁の鉄砲を全て連射式に変えてもらったんだから。
「孫四郎様、いよいよですね。」
「ええ。…来ましたよ。」
ものすごい勢いで突っ込んでくる。
「弾を込めよ!但し、まだ撃つな。」
すぐに指示を出す。成政様から学んだ指示の出し方を真似る。
「もっと引き付けよ。…今だ!撃て!」
ダダダダダダダダン!
目の前で武田兵は音もなく死んでいった。
「…な!…内藤修理亮昌豊が相手だ。是非に―」
名乗りなんてどうでもいい。早く楽にしてあげるよ。
~昌豊視点~
どうなっている?なぜ馬防柵の奥にこんなに鉄砲隊がいるのだ?たまたま腕に当たっただけで済んだがもし当たっていたら死んでいただろう。
「なぜ死なぬ。撃て!」
なぜ子供がおる!…気づいたら弾に当たっていた。1発のみ。恐らくあの子供に撃たれたのだろう。…すぐには死なんがもう助からんだろう。…あの子供ごと道ずれにしてやる!
「まだ死なぬか。やるな。だがこれで終わりだ。」
次の瞬間、俺は刀で刺された。早すぎる。
「…其方名はなんという。」
「…前田孫四郎利長。内藤とやら敵ながら見事であった。」
もう元服していたのか…。あ、気が遠くなっていく。お館様、殿…。早く撤退して下され。
内藤昌豊討死。
~勝頼視点~
「内藤昌豊様、討死!」
「原昌胤様、腹を撃たれ重傷です!」
昌豊が死んだ…。嘘だ。嘘だと言ってくれ!
「殿、いかがなされますか?」
信房が心配そうに聞いてきた。
「撤退する。昌豊が死んで分かっただろう?もう我らは勝てぬ。早く帰れば昌胤だけでも助けられるかもしれぬ。」
「昌胤様が戻ってまいりました!」
ようやく戻ってきてくれたか。昌た…まさ、たね?嘘だろ?医者じゃなくてもわかる。これはもう助からない。何で8か所も撃たれているんだ?
「昌胤。なぜ突っ込んだ⁉昨日約束しただろう?なぜ、なぜ―」
「殿…某はもう助かりませぬ。…伝えたいことがあります。」
「何だ?」
「今まで楽しゅうございました…。どうか、どうか殿だけは生き延びて…。」
「昌胤?おい、嘘だろ昌胤!死ぬな!何で昌胤が死なねばならぬ!」
涙が止まらない…。あ、昌景がまだ先方で戦っている。助けに行かないと!
「申し上げます、山県昌景様―」
~昌景視点~
皆、頭を使えばいいのになぜ使わずに馬防柵に突っ込むのだ。
私の作戦はまず、工作兵を使い柵を壊す。そして横から鉄砲隊を討てば後ろに控えているであろう家康を討てるはずだ。
「昌景様!柵を壊し終えました!」
「そうか、がら空きの相手なら鉄砲など怖くなかろう?さあ早く家康を討つのだ。そうすれば多少は―」
柵が倒れた瞬間私は絶句した。なぜだ。なぜ後ろにもこんなに鉄砲隊が構えているのだ。…あ、撃たれた。
「お館様…源四郎はそろそろあの世に向かいますぞ…。勝頼様、お逃げあれ…。」
山県昌景戦死。
~勝頼視点~
昌景も死んだ…。いや、悲しみに更けている場合じゃないな。
「撤退する!」
「では某がおとりになりましょう。昌恒、喜兵衛。あとは任せたぞ。」
昌次…!なぜ其方が死なねばならぬ!
「昌輝、喜兵衛。俺も突っ込む。その間に勝頼様を遠くに逃がすのだ。」
信綱まで…。
「…駄目―」
「「勝頼様を信じて我らは撃たれに逝くのです!」」
そんな宣言されても困る。
「勝頼様、土屋隊500がいれば半刻は持ちまする。絶対にこの時を無駄にされるな。…今まで楽しかったです。ありがとうございました。」
「兄上…でしたら昌恒も―」
「ならぬ!お前は勝頼様をお支えせよ。それが私からの最後の命令だ。」
もう意思は変わらぬようだな…。
「殿、不出来な昌輝と喜兵衛をどうか頼みます。」
「兄者…。」「兄上…。」
ここは見送るべきなのだな。全ては俺が招いたことだ。許せ、2人とも。
「…行け。…撤退開始だ!」
2人の覚悟を無駄にはせんよ。
~昌次視点~
全く。勝頼様はああでも言わないと許してくれない。それだけ優しいということなのだろう。
「信綱殿、私は一番右の隊に突っ込む。あなたには―」
「わかってるよ昌次。喜兵衛と一緒にいたお前の考えなど簡単にわかる。…行ってこい。仇は取ってやる。」
喜兵衛だけでなく兄の信綱殿も普通に頭を使えるようだ。では遠慮なく攻めさせていただこうか。
あれは…佐久間の兵。やはり寝返るという噂は嘘だったな。あんなの信茂殿以外誰でもわかる。でも裏切り者に殺されるつもりはない。だったら…あの瓢箪を狙うか。
昌景様は柵を1つは壊すことに成功したと先ほど勝頼様に報告しに来ていた兵は言っていたな。…行くか。
「柵に縄をかけろ!そして引くのだ!」
「な、なぜ柵が倒れる…。」
油断しているな。
「今だ!かかれ!」
あっという間に敵を蹴散らしていく。私が率いる兵は本当に強い。簡単には負けぬ!
「そこまでだ!この羽柴筑前守秀吉が其方らの首を取りに来た!」
なぜまだ柵の中にいるはずの兵が生き残っている?いやそんなことはどうでもいい。…羽柴秀吉か。ずっとこの者の武勇は若い頃から甲斐にまで届いていた。相手にとって不足なし。
「わかった。土屋昌次が相手だ。皆下がれ。…ハッ!」
秀吉は思ったより弱かった。だが足の動きは家中一…いや日ノ本一早かった。クソっ、このサルめ!いつになったら諦めて―しまった!このまま進むと堀に落ち―
「さらばだ。土屋昌次。」
次の瞬間、私は秀吉の腕に刀を当てながら彼の槍に刺されていた。
「よき男よ。秀吉…。」
お館様、勝頼様。お役に立てず申し訳ありません。喜兵衛、其方の智でこれからも勝頼様を正しき道に導いてやれ。昌恒、後は任せ―。
土屋昌次討死。
~半兵衛視点~
全く。秀吉殿は勝手な行動が多すぎる。なぜ今、土屋昌次と一騎討ちをしに向かったのだ。この間に敵に攻められたらどうするつもりなんだろうか。…本当に来た。
「鉄砲隊構え!」
六文銭。真田か?
「撃て!」
「…思ったよりも動きが見やすいじゃねえか。何で方々は死んだんだ?真田信綱、其方らを討ち取りに馳せ参上した!行くぞ!」
「撃て。」
なぜ死なないんだろうか。孫四郎の銃は8発出るように作られている。それでも当たらないとはこの者、相当目がいいのか?
「どうした?ちっとも―」
「悪いな、俺は戦い方が汚くてな。」
次の瞬間、下の穴に隠れていた小六殿が後ろから信綱の背中を刺した。信綱はすぐに絶命した。
「半兵衛、お前やっぱりすごいな。藤吉郎よりも頭が使えるぜ。」
「只今戻ってきたぞ。…土屋昌次討ち取ったり!」
まさか秀吉殿が討ち取るとは思わなかった。きっと卑怯な策を使ったのだろう。でも今、討ち取ったことを言うのですか?それでは孫四郎と変わらないですよ。でもよかった。秀吉殿が無事ならそれでいい。
「応!」
さて、そろそろ大詰めかな。
~信房視点~
「土屋昌次様討死!」
「真田信綱様討死!」
なぜだ、なぜ若い者が死なねばならぬ。絶対わしが死んだ方が武田のためになるだろうに。
「信房、お前は生きてくれるよな?」
勝頼様…そんな目をしては駄目ですぞ。大将は堂々とせねば。
「む、勝頼様!後ろから敵兵が!」
昌輝、何を言うておる。そんな早く織田が動くわけ…あった。早すぎる。奴らはなぜそんなに早く動ける。
「某が残りまする。喜兵衛、真田のことは任せた!」
「ま、昌輝兄上まで死んではいけませぬ!なぜ今無駄死をしようと思うのです!」
「すまぬな源五郎。男には譲れない戦いがあるんだ。もうこれ以上人の死を見るのは御免なんだよ。」
喜兵衛が泣いておる。無理もない。兄弟の別れは本当に辛いからの。
「お館様、喜兵衛のことは任せました。」
昌輝…。よし、決めた。
「わしも行きます。若造ばっかりにいい働きをされてはこの老武者は情けない者となってしまいますからの。」
「信房!駄目だ!もっと武田のために―」
「勝頼様は生きて武田の家を守られよ!…わしが死んでも昌信がおります。後のことは皆で決めなされ。もう老いぼれが出てよい場ではないのでな。」
そう言ってわしは織田軍に突っ込んでいった。
弱い、弱いのう。鉄砲は強くても槍では誰もわしを止められん。三方ヶ原の時と変わらぬわ。
「そこの爺!森勝三長可の手柄となれ!」
じ、爺だと!ふふふ。そう来なくちゃ。
「面白い挑発じゃな。…馬場美濃守信房!其方の相手をしてやろう。何ならそこの小僧も一緒に挑んできてもいいぞ?」
「…前田孫四郎利長。本当にいいのだな?長可殿と俺を同時に相手にして。」
中々口が利くな。孫四郎?まさか、あの鉄砲撃ちのことか!とんでもない者を相手にしてしまった。
「俺は鉄砲使いだ。刀でもいいがどっちがいい?」
「…鉄砲で構わん。準備はできたか?」
何でわし、準備ができたかなんて聞くんだ?まあいい。これが最後の大暴れじゃ!
「ああ。」「出来ているよ。」
「なら行くぞ。…死ね~~~~~!」
勝三と言った男は確かに十文字槍の使い方が上手い。だがわしも負けんぞ。…あの鉄砲持ちがいなければ。
「流石は鬼美濃。あんたとは一度戦って見たかったぜ。」
「わしも幸せよ。最後に其方らと戦えて。」
「喋ってるなら撃つぞ?いつでも撃てるように構えているからな。」
なぜ彼が撃たないか。それはわしらが戦っている間に撃ったら勝三にも当たるからだろう?
「撃ってみよ。この状況で当たるわけなかろうがな。」
「では遠慮なく。」
次の瞬間、わしの腹に弾が一発めり込んだ。…負けだ。
「見事だった。わしの首、其方らの手柄とせい。」
「こちらこそ。久しぶりにいい相手だった。」
孫四郎は本当は喋るんだな。勝三の方は戦っている最中以外は黙りやすいのか。ふふっ。さあ皆の者。いよいよわしもお迎えが来たようじゃのう。
馬場信房討死。
~孫四郎視点~
犬千代に力を借りると性格が変わってしまう…。鉄砲の腕は自分の才能なんだけどね。
【僕、性格はいじってないよ~。】
え、まさか…これが今の俺の本心?
【嫌だな~孫四郎君。こんな怖い考え持ってたなんて。】
【絶対に嘘でしょ!俺そんなこと考えないよ!】
【本当かな~?】
全く。俺をからかうのはやめてくれ。
「孫四郎殿。」
そうだ、今は長可殿と共闘してたんだった。
「はい、何でしょうか?」
「…いや、何でもない。ただ、其方も俺と同じで怖いなということは分かった。」
ちょっと待って。これもしかして悪い方向に進んじゃってません?
【やりすぎちゃった?】
【どうすればいいの?】
【もう無理じゃない?諦めてそのままダークな感じで生きていったら?ガンマン孫四郎君。】
ガンマン孫四郎?日本語表記だとダサいね。せめて英語表記してほしいな。
「…。」
「どうかしました?」
「いや、父上が俺らを助けてくれたのかなって。」
確かに。その十文字槍も俺が最後にとどめを刺した鉄砲も元々は可成様のものだ。でも俺は実際には違うけど。まあいいか。本当のことは伝えなくて。
「そうかもしれませんね。」
「さて戻ろうか。もう大勢は決しただろう?」
「…そうですね。」
なぜ今悲しいと思ってしまったのだろう。もうぼ―俺は元の性格には戻れないのかな。可成様、皆。一体どうすればよかったのですか?
優秀な武田家臣の死は本当はナレ死で行う予定でした。ですがそうじゃない方が面白いかなって思いこのようなグダグダな文章にしました。でも見づらいですよね…。本当にごめんなさい。
次回からは越前一向一揆に入っていきます。




