贖罪:家令ボッシュの場合
“カレンデュラ”とはマリーゴールドのことで、マリーゴールドの花言葉は「和解」と「慈愛」です(一例)。
商業ギルドで所用をすませたボッシュは、久しぶりに歩きたい気分になり、馬車を断って屋敷に戻ことにした。
その途中で、特に何もない街の一角でアリシアと鉢合わせした。
「奥様」と呼ぶまで自分が誰かを認識するのにアリシアが時間を要したのは、自分がいつものテールコート姿ではなくスーツ姿だったからに違いない。
「奥様……?」
時間を要した理由は分かったが、何やら居心地悪そうにしているアリシアの様子が気になった。
それに気づいたのか、アリシアがにっこりと微笑む。
「こうして街角で偶然会うのは2回目ね」
「そう、ですね」
今度はボッシュのほうが居心地が悪くなった。
今回は嘘偽りなく、本当の偶然。でも、1回目は偶然とは言えない。
視線を中に彷徨わせると、アリシアはクスクスと楽しそうに笑う。その姿から1回目が偶然でなかったことを知られているようだと察した。レイナード邸の家令を務める者の矜持として気まずさは落ち着いた表情の後ろに隠した。
「店の子が、街角で2回も偶然会えたら運命の相手だって言っていたの。つまり私の運命の相手はヒューバート様ではなく……」
「おやめください。作為ゼロの偶然は今回、この1回だけです。旦那様の耳に入ったら面倒……困るので、冗談でもやめてください」
恋愛というより妻アリシアに関わることにおいて、ボッシュの主人のヒューバートは実に面倒臭い男になる。
妻を溺愛するのは結構。狭量になることも、ボッシュも男だ、分かる。
ただ恋する男に論理も理屈も通用しなくなるため、諌めなくてはいけない立場の者には面倒臭いの一択。恋愛遊戯は真っ赤な他人のみが楽しめる。
「ふふ、ごめんなさい」
再会したアリシアにはなかった、女として愛されているという自信がいまのアリシアからは感じられる。
堂々としたアリシアの姿に目を細めたボッシュは、そこでようやくアリシアが一人でいることに気づいた。
「奥様、お一人ですか? 護衛騎士はどこに?」
「あ……と、ちょっとね」
アリシアの気まずそうな様子に何かあると察したボッシュは、アリシアが目を向けない方向を見た。護衛騎士たちを見つける。彼らは美味しいと評判のスイーツ店前にできた行列に混じっていた。
二人はボッシュのことに気づいて隠れようとしたようだが、9割が女性の集団の中で異様に目立つその大きな図体が隠せるわけがない。
「奥様、甘い物でしたら屋敷の料理長が……「分かっているの……奥様?」
「分かっているの。みんなが私の健康とか安全とかに気を使っているって……分かっているけれど、でも……」
(あ……)
アリシアの妊娠が発覚して以来、ヒューバートを筆頭にレイナード邸は使用人が一致団結してアリシアの健康と安全管理に力を入れている。その中にはもちろん料理長もいる。
彼は「糖分と塩分の摂り過ぎはよくない」とあっさりとした味付けを徹底し、貧血予防に効果のある食材を使った料理の研究に日夜あけくれている。
「みんなの気遣いは嬉しいの。それは本当よ。だけど、甘い物といえばドライフルーツばかりで、その反動よね、下品なほど甘ったるいお菓子を食べたくなるときがあるの」
「旦那様が鬱陶し……細やかに、過ぎるほどに気を使っておられますからね」
「ヒューバート様はあまり甘いものを好まれないから、私のこの気持ちは理解しがたいみたいで……」
(ああ、だから……旦那様、『なんで』が分かりましたよ)
今回アリシアが初めて護衛騎士を自分から指名した。アリシアが指名した二人の騎士はかなりの甘い物好き。彼らならアリシアの甘い物を食べたくて堪らない気持ちを理解し、深く同情し、「ちょっとだけなら」と共犯になってくれると踏んだのだといまのボッシュには分かる。
しかし、初めてのご指名にヒューバートがそれはもう不機嫌になった。アリシアの前では夫の矜持で隠していたが、ボッシュの前では顰めっ面で不満を垂れ流していた。ヒューバートの剣の実力は学院で試験にパスできればいい程度もの。ヒューバートは騎士に対して憧れとコンプレックスという複雑な感情を抱いていることをボッシュは知っていた。
「よろしければ私がお店までエスコートしてもよろしいですか? 身重の奥様を一人で歩かせたことが知られたら私が旦那様に怒られてしまいます」
「ええ、もちろん」
腕をくの字に折って差し出せば、慣れた仕草ですっとアリシアの手が肘の辺りにおかれる。
「ヒューバート様は過保護なのよ。安定期に入ったのだから多少運動しなくてはいけない運動すれば少しは甘いものを食べてもいいじゃない……そう思うでしょう?」
「そうかもしれませんが……」
アリシアに関すること全てにヒューバートは過敏である。些細なことにも大袈裟に反応するため、どうしたって過保護になってしまう。
妊娠がいい例だ。
妊娠を知って以来、ヒューバートがアリシアを抱っこして邸内を移動する姿を多くの使用人が目撃している。それを使用人の誰も諫めないのは、使用人もアリシアの行動に過敏であり、アリシアに過保護に接するからである。
「屋敷は……息が、つまりますか?」
「正直に言えば……」
「直ちに善処いたします」
今までのアリシアだったら『厚意なのだから感謝しなければ』と思っただろうが、いまのアリシアが我慢せずに気持ちを教えてくれる。それを喜びつつ、ボッシュは「鬱陶しくて申しわけありません」と使用人一同を代表して謝罪した。
店にいくと誰もいなかった。あの様子では護衛騎士が戻るまで時間もかかりそうだ。
「よろしければお茶を淹れてまいります」
「ありがとう」
ボッシュは紙袋を持ったままアトリエの奥にあるキッチンに向かう。ケトルに水を入れて火にかけ、水が湯になるのを待つ。
ふと、スーツの袖口についたカフスボタンを弄っている自分にふと気づいた。
これはあの1回目、アリシアに街角で会ったときに身に着けていたスーツのカフスボタン。いまのスーツはあのときとは違うものだけど、いまのボッシュはこのカフスボタンに合うスーツを誂え、どんなときでもこのカフスボタンをつけている。
男性用のカフスボタンとしては可愛らしい、まるで貴婦人のドレスについていそうなデザインのボタン。ロマンスグレーのボッシュには似合うが、やはり初見の者は不思議な顔でボッシュとボタンを見比べる。
でもボッシュはこのボタンについて誰にも話していない。主人であるヒューバートにさえ。アリシアにもらったボタンなどと言えばヒューバートの悋気を浴びるだろう。それが面倒臭……申しわけないという気持ちもあるが、なによりも照れくさかった。
◇
アリシアが子どもを連れて王都に戻ってきたと聞いたボッシュはアリシアへの面会をヒューバートに願い出た。謝罪をしたかった。
しかし何度申し出てもヒューバートの回答は「もう少し待て」で、アリシアが王都に戻って1年以上経ってもボッシュはアリシアに会えなかった。
その夏、ボッシュはタチの悪い夏風邪を患った。
薬が効かないのか咳が止まらかい。夏の暑さとの相乗効果で疲労感がたまり続ける体。つい弱気になり、そろそろ天に召されるときかなどと思うようになっていた。
そんな超弱気ボッシュは死ぬ前に遠くからでいいからアリシアとパーシヴァルを見たいと思うようになった。このままヒューバートに任せていたら先に死神が迎えにきてしまうと思った。
そこでボッシュはこっそりと二人を見にいくことにした。
のちにボッシュはこの行動を図々しかったと反省してアリシアに謝罪したが、このときのボッシュは必死だった。咳をするたび、体が痛み力が抜ける。死神がカマをシュッシュッと素振りしながら近づいてくる幻影が見えていた。
他の使用人に怪しまれぬように「病院に行く」といって屋敷を出た。「医者を呼ぶぞ」というヒューバートの厚意は全力で拒否した。「馬車をご用意しますよ」という守衛の厚意を振り切った。
ボッシュは慣れぬ辻馬車に乗って王都の商業地に向かった。
アリシアの店の場所は知っていたので迷うことなく着いた。道を歩く人々に商品を見せるためのショーウィンドウは大きく、少し離れたところでも店内がよく見えた。
アリシアはとても活き活きしていて、かつての萎れたような、常に俯いていた子爵令嬢はどこにもいなかった。楽しそうに客とお喋りしていたかと思うと、真剣な目でスケッチブックに何かを描いている。揺れる金色の髪で陽光が煌めき、緑色の瞳は喜びに溢れていた。
アリシアは自分の力で築いた世界で幸せそうだった。向くしかなかったとはいえ、若いのに一人で前を向いてここまで成し遂げたアリシアをボッシュは一人の人間として尊敬した。
それと同時に痛感した。
いまのアリシアにボッシュたちの謝罪などなんの意味もなく、謝罪は自分たちが赦されたいという自己満足の行為だと思い知らされた。
この後悔は墓まで抱えていこう。そう思い、それからのボッシュはアリシアへの謝罪を願い出ることをやめた。
突然の心変わりをヒューバートも不審に思ったのだろう。ヒューバートのなにがあったのかと問いかけてくる視線に気づいてはいたが、ボッシュは気づかないふりをし続けた。
このようにアリシアへの謝罪は諦めたものの、それからのボッシュは外出するたびにアリシアの店の前にあるハーブティーの店に立ち寄るようになった。ハーブティーもたまにはいいなどと、それまで一切ハーブティーに興味がなかった自分に嘘をつき続けた。そして商品を迷うふりをして、店の中で働くアリシアを見ていた。
そうして運命のあの日、レイナード家の仕事をすませたボッシュはいつもの言い訳を自分にしながらハーブティーの店に向かった。そして最後の曲がり角でアリシアと鉢合わせしてしまった。
「アリシア様!?」
咄嗟のことだったとはいえ、彼女の名を呼んだのは明らかに失態だった。名前を呼んだことで、アリシアはボッシュを自分知る者と認識してしまった。
ボッシュから急いで距離をとったアリシアは全身で警戒した。しかしボッシュの動揺する姿に警戒が怪訝なものに変わった。
「た、大変申しわけありません。私はレイ……いや、その……ゴール……」
レイナード家の家令と名乗るわけにはいかないと、その日に買おうとしていた『ゴールデンロッド』を口に仕掛けて失態に気づいた。アリシアの顔が一気に真っ青になった。ゴールをコールと聞き違え、アリシアはボッシュをコールドウェルの関係者だと勘違いしたのだ。
それに気づいたボッシュは急いでレイナード家の家令だと名乗った。それにアリシアは安堵したが、その先が続かなかった。年長の自分が何か言うべきか。元とはいえ主人だったアリシアが何か言うのを待つべきか。悩みながら、戸惑いを隠すためについ昔のクセでモジモジとカフスボタンを弄っていたら、ぶちっと音がして取れてしまった。
「「あ……」」
二人の音が重なり、顔を見合わせた二人は同時に顔を緩めた。
「お久しぶりです」
アリシアに慌ててボッシュが返礼しようとしたとき、「邪魔だよ、爺さん」と背中を押された。取れたカフスボタンがボッシュの手から飛んでいく。コロコロと地面を転がり、排水溝に落ちた。
「「あ」」
ふたたび二人の音が重なり、ボッシュはしばし呆然と排水溝をみていた。
◇
ピーッ
あの日を思い出していたボッシュは湯の沸く音にハッとし、ケトルを持ち上げて隣のコンロに置いて少し冷ます。熱くしすぎた。
紙袋を探ってカレンデュラの茶葉を取り出したが、妊婦にはよくないと医師が言っていたハーブの中にカレンデュラがあったことを思い出して袋にしまう。
別の茶葉を取り出し、ティーポットに適量の茶葉を入れる。冷ました湯をゆっくりとポットに注ぐと中で茶葉が踊りだし、爽やかな柑橘系の香りが漂いはじめた。
「いい香りですね」
給湯室をのぞき込んできたのはプリム。外出していようだが、その髪に巻き尺がリボンのように巻かれていて、これで外出したのかとボッシュは啞然としたくなった。しかしここは常にクールであるべき執事のど根性、グッと抑えて穏やかな顔を努めて保つ。とりあえず今日もアトリエは戦場、商売繁盛素晴らしい。
「レモンバームのハーブティーです。レモンバームにはリラックス効果があるので」
「これにも合いそうですね」
プリムが掲げたのは、先ほど護衛騎士たちが並んでいた店のロゴがついた大きな箱。
「一緒にどうですか?ストレス発散とエネルギー補給ができる妙薬です」
「……ストレス」
やはり自分たちの行動はアリシアのストレスになっていたらしい。忌憚なく指摘するプリムの気遣いに感謝の苦笑を返す。
「いくら妊婦と言っても過保護ですよ。初めての出産でもありませんし、安定期に入ったら適度に動いたほうがいいんですよ」
プリムが工房のほうを指さすから、キッチンから顔だけ出したボッシュは、アリシアよりもかなり腹部が膨らんでいる妊婦に気づく。彼女は立ったり座ったりを繰り返し、あちこち歩き回る。そんな姿にボッシュはヒヤヒヤしたが、周囲の女性たちは何も気にしていない。
「自重します」
「そうしてあげてください」
そう言ってプリムは工房の中心にある大きなテーブルに突進していく。休憩は終わりなのか。テーブルの上には布が何枚も広がり、リボンが宙を舞い、次の瞬間には全てがレースで覆われる。実に華やかな戦場である。
アリシアが洋裁店を始めたのは、貴族子女としての教育で学んだ刺繍の腕があったからだとボッシュは聞いている。行商人や旅人との交渉や帳簿付けなど、過去に子爵に代わって領地経営していた経験が役に立ったのだとも聞いた。
結果だけ見れば、王都の中心に店を構えて従業員を何人も抱える店を経営しているアリシアは成功者と言われるかもしれないが、あくまでも結果論。あの日、ボッシュたちに追い出されるように屋敷を出ていった18歳の少女が一人で成功する見込みは全くなかった。
ボッシュの視線の先、先ほどのかなり大きな妊婦の姿とアリシアの姿が重なる。最初の妊娠のとき、アリシアはあんな状態でも彼女のように働いていたはず。一人だったアリシアは働くしかなかったはずだから。
(鬱陶しがられるはずだ……ヒューバート様も捕まえて反省会をしなくては)
「いい香り、レモンバーム?」
不意に聞こえたアリシアの声にボッシュはハッとして顔をあげる。
「てっきり、ボッシュのお気に入りのカレンデュラだと思ったのだけれど」
「カレンデュラは妊婦によくないと聞いたので。もちろん過ぎれは全て危険なのですが、レモンバームは妊娠中でも安全とハーバルヘブンの店主から……」
焦っていたのか。先ほど過保護をする権利はないと猛省したはずなのに、購入時に妊娠中でも大丈夫か確認していることを吐露してしまった。身内に妊婦がいるような発言をしたことも恥ずかしかった。
「過保護は正直息苦しいけれど……ありがたいと思っているのも本当よ?」
「いえ……押しつけてしまうような形になって申しわけありません。本来ならばパーシヴァル様を懐妊していらっしゃったときにするべきことを……罪滅ぼしを、しているのかもしれません」
◇
不甲斐ないと項垂れるボッシュをみたアリシアは、彼こそヒューバートの育ての親だなと思った。変えることのできない過去を悔やみ、グジグジ悩むところは特に似ている。
街角で鉢合わせしたあの1回目、あの日もボッシュは似たような状態だった。
スーツ姿で最初は誰か分からず子爵の関係者かと焦ったが、レイナード家の家令だと名乗られてホッとするのも束の間、いまの自分がすぐにアリシアだと気づいたボッシュが不思議だった。
最後に会ってから7年以上たっているし、それ以前も会った回数はそんなに多くはない。
なぜだと思ったとき、アリシアはヒューバートがレイナード家の人たちが7年前のことを謝罪をしたがっていると言っていたことを思い出した。それに困ると答えてから時間はたっていたが、もしかしたらと思ったとき――。
「いつもありがとうございます……ごめんなさい、お邪魔だったかしら」
店の向かいで茶葉専門店『ハーバルヘブン』を営む女性がボッシュに、しかも常連客に向けるかのように声を掛けた。そして彼女は初対面の人物相手に臆するタイプではなく、ついでに想像力もたいそう豊かな女性だった。
「やーっぱり娘さんだったのね。家出でもしたの? そろそろ許してあげたら? あなたのお父さん、毎週うちにきては後悔した顔であなたのお店を見ていたの。うちにもあなたくらいの年齢の娘がいるから本当に気の毒で」
「い、いえ、私は娘では……」
アリシアは明らかな勘違いを訂正しようとしただけだが、勘違いした女性の舌は止まらなかった。
「そうよね、うちの娘も夫、あの子の父親ね、に対して“どちら様ですか?”って態度だったわ。父親は娘には勝てないのだから、娘さんのほうが折れてあげないと」
そう言うと彼女は店に戻り、また出てきてアリシアに茶葉が入った缶を押しつけた。「これを飲んで仲直りして」と最後まで勘違いしたまま、満足げに彼女は店に戻っていった。
予想外の展開だったがボッシュがここにいる理由は分かった。なにも知らない他人が熱く語るほど後悔していることが分かる表情だったというオマケ付きで。
「ふふふっ、おかしいですね」
「申し訳ありません、私のような者の娘など」
「いいえ、光栄なことだと思います……ありがとうございます、会うきっかけを作ってくださって」
ボッシュたちの謝罪に対してアリシアが「困る」と言ったのは、私なんかに謝らなくてもという戸惑いがあったから。思い返すと我ながら卑屈だが、『私生児』や『よそ者』と周りに受け入れられたことがない過去のトラウマがどうしても表立ってしまった。
過去のトラウマを克服するための時間が欲しかった。それをヒューバートも受け入れてくれたのまではよかったが……。
「もう大丈夫だから会うと言うのも、その、図々しいというか、まるで謝ってくれと言っているようで申しわけなくて……』
「いえ、アリシア様がそういうのもよく考えれば当然で……」
一方は謝りたい、しかしもう一方は謝られるのも困る。これでは永遠に平行線だと思ったアリシアは、ボッシュから目をそらすためにハーブティーの箱を見てあることに気づいた。
『私が取れたボタンをつけている間、このハーブティーを淹れてくれませんか?」
驚くボッシュにアリシアは箱を掲げて見せた。箱に書かれたのはカレンデュラの花言葉である『和解』。
「そして、一緒に飲んでください」
お互いの気持ちを理解して、お互いに受けいれる。その意思表示に気づいてくれたボッシュはアリシアに対して普通に接してくれるようになった。
「アリシア様、これからも誠心誠意務めさせていただきます。つきましては……」
ボッシュのその言葉をアリシアが疑ったことはないし彼の働きにはとても満足しているが、ボッシュがアリシアが持っていた皿に乗った3つのケーキのうち1つを取り上げたことには文句を言いたかった。
「つきましては少し厳しくいたします。糖分の摂取量は控えてくださいませ」
「……食べ終えてから話しかければよかったわ」
感想に『使用人との和解シーン』がないことへの改善案があったので、まずは老家令ボッシュとの和解シーンを作りました。和解のアイテムにしたカレンデュラ(マリーゴールド)のハーブティーは穏やかな味わいで、心を和ませる効果があるそうです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。ブクマや下の☆を押しての評価をいただけると嬉しいです。




