諸 第34話「イカれたマップからの脱走」
ボレは一見するとボコボコにされてるようにしか見えないが、刀使い、双鎌使い、弓使いを一身で受けているが、ボレの体力は依然として減っていない。
凄いな『無職職歴なし天涯孤独』。
代償の代わりに無敵と全ての攻撃を受け易くなる効果、ソロプレイの状況だったらあまり使えないが、パーティがいる今ならその進化を発揮できそうだ。だが、所詮は受け“易く”なる程度、確率が上がっただけだ。過信しては駄目だ、ボレがここで俺とシュカを戦わせないのは余計な状態異常を貰わない為だろう。
そして、十分が経過してボレが「良い子のみんな(笑)!楽しい楽しい自爆の時間だよ(笑)!ポーションの準備は大丈夫かな(笑)?」と、とても個性的な合図を送ってきたので身構えた。
「『モードチェンジ』(笑)!『マンハッタン』(笑)。」
トラスボルロを掲げ、ボレは変形していく。
あっという間に変形を終えてスキルを使う。
「(笑)!」
『マンハッタン』となったボレがとてつもない光量の光と煙をを発しつつ爆発した。
自分の体力が1になったのを即座に確認してシュカと一緒にポーションをガブ飲みして体力を全回復する。
さて、これで倒れてくれたか?
俺は幻影が倒されたときに出てくるモンスターに警戒しつつ、煙の中から出てくる存在を確認しようと凝視する。
中から出てきたのは『3.2.1』を使用して元の姿に戻ったボレだった。
それを確認したと同時に、後ろを向いて自分の影を武旗槍で貫く。
「グワァ!カゲカゲ……。」
幻影の王エイゲンが俺の影から出てきた。
幻影の王エイゲンは出現時に1番体力が低いプレイヤーの影の中に潜んで油断した所を倒すという害悪極まりない行動パターンがあるが。この行動パターンを理解して攻撃を与えてしまえば、ダウン状態になり、楽に攻撃をあたえる事が出来る。
攻撃を与えたことにより、幻影の王エイゲンはブリッチで力が抜けて落ちそうな時の間抜けな格好になりダウン状態になった。
「シュカ、ボレ、幻影の王エイゲンがダウン状態になった。一緒に叩くぞ!」
シュカからは「分かった。」と声が帰ってきて、不思議とボレからなにも声が帰ってこないが、多分いつものネタの一種だと思うので無視して、武旗槍のモード火にして『透槍極永』で滅多刺しにする。
シュカはいつもの全開放『離琵』を放ち、幻影の王エイゲンの体力を大幅に削り、残りの体力は10分の1になる。
ここで、タイミングを見計らいボレが来ると思ったが、来ない。
ボレが煙の中から出てきた場所を見ていると、そこには壊れたボレがいた。
俺はその光景を見て一瞬思考が停止したが、なんとか思考を再度動かす。
うん?なんでボレが壊れているんだ?もしかして幻影の王エイゲンの攻撃か?いや、幻影の王エイゲンは今はダウン状態になっている。他のモンスターはいるか?
俺はあたりを見渡すがモンスターはいない。
もしかして、もしかしてだが『マンハッタン』か『3.2.1』の代償だったりするのか?そんなわけない筈、前に説明文を見たことがあるが代償があるなんてこと一切書いていなかったぞ。
そんなことを考えていると、ずっとボレを見ている俺が気になったのか、俺の視線を追ってボレを見て、あまりの有様に悲鳴混じりの声を上げた。
「ボレ!」
シュカが思わずボレのともに近づこうと歩きだしたが、その歩みは止まった。
ボレの周りに幻影の王エイゲンがボレに夢中になっていたら簡単にはまってしまう罠をはって待ち構えていたからだ。
罠が駄目だと察知した瞬間、幻影の王エイゲンは『幻影パンチ』を使いとてつもない量のパンチを繰り出してきて、俺とシュカを近づけないようにした。
『幻影パンチ』、そのふざけている名前とは裏腹に幻影の王エイゲンの切り札の1つ。
当たり判定のあるパンチはそのとてつもない量であるのにも関わらず、10分の1にも満たない量しかない。と言っても、全部に当たり判定があれば近づけないし、攻撃喰らいっぱなしなるわでクソゲーが確定してしまうが。
まあ、俺の場合は『透槍極永』があるから関係無いが。
俺は『透槍極永』を使って幻影の王エイゲンを再び串刺しにして、体力を削りダウン状態にさせた。
「シュカ、ボレが心配な気持ちはわかるが、今は幻影の王エイゲンの討伐に集中してくれ!」
「ごめん!分かった。」
シュカが全開放『離琵』と『バイーンマカロン』を合わせた『離琵』を撃った後に設置されたマカロンで勢いを増しながら『離琵』を再度使うを繰り返す殺意マックスのコンボを御見舞する。
俺も『透槍極永』を使って火力支援した。
そのかいあってか、すぐに幻影の王エイゲンは倒れた。
〈レベルが上がりました。370→380。〉
シュカは幻影の王エイゲンが倒れた事を自身がレベルアップした事で確認してボレを探す。
だがしかし、中々ボレは見つからず、俺も協力して探したが、見つからなかった。
操作範囲を広げて探した結果。ボレは『ウェイーやってる?ダンジョン』のボス部屋外で無惨な姿で見つけることが出来た。
「ボレ!何があったの!?」
「オレのスキル欄の中にある(笑)、『存在の代償』の効果で(笑)、『3.2.1』に本来ないはずの代償を追加されてたんだよ(笑)。」
「その影響でこうなっちゃったの?」
「まぁ(笑)、そうだね(笑)。」
「ヤマト、スキルを消す方法ってないの?」
「一応キャラクターの育成状況ををリセットすれば、スキルが消えるが、それはプレイヤーに限った話だからボレには無理だ。つまりスキルを消す方法はない。」
「そう、それじゃ、ボレもう『マンハッタン』と『3.2.1』使うの禁止だからね。」
「分かった(笑)。命大事に行こうってことね(笑)。」
そう言い立ち上がり、気を取り直して、次のマップに向かうことにする。
移動すること、一日。
途中、変なNPCに絡まれて、死ぬほど面倒なお使いクエストなのに報酬がイケメンでもなんでもないNPCの壁ドンだけという時間の無駄クエストに引っかかって時間をくったが、無事、次のマップの対策も終えることが出来、門につくことができた。
「ヤマト、次は今のマップよりマシだよね?」
「ああ、勿論だ。」
「マップの名前は?」
「ザ・神話〜俺たちで新しい神話を作ろうぜ〜マップだ。」
「マップの名前は癖強いけど、多分今いるポーションガブガブマップよりはマシなことは分かったよ。」
「そうだな、ザ・神話〜俺達で新しい神話を作ろうぜ〜マップは、俺達には一切関係ないがストーリーが王道で面白いマップだ。俺も始めて見た時はその王道さに胸躍ったな。俺達には関係ないが。」
大事なことは2回言う。
「僕もプレイヤーだったら、そのストーリーも見れたのにな〜。」
「まぁ、無い物ねだりしても無いものは無いからな、切り替えていこう。」
俺がシュカに行ったと同時に扉が開き中の景色が見えてくる。
俺達はザ・神話〜俺達で新しい神話を作ろうぜ〜マップへと足を進めた。
そのマップは神話と名前に入っているだけあって雲の上にあり、空は大パニックだ!大変だ!マップの灰色で何かが起こりそうな雰囲気でもなく、ポーションガブガブマップのようにイカれた雰囲気を持っているわけではない。それはまるで有名な壁画である「最後の審判」のような雰囲気をはらんでいた。
プレイヤー達は古代ローマにありそうな薄着を着て、「最後の審判」ごっこをしている。
このマップのモチーフは神話なので、モンスターが入ってこれない街でも結構な数の神話ごっこが出来ることで掲示板で有名になっている。
因みに1番人気はアダムとイブの禁断の果実ごっこである。
ただ、インディの運営はふざけないと死んでしまう病気なのか旧約聖書とかがごちゃまぜになっているから神話と言うには相応しくないが。
そんなくだらなすぎて運営に遠回しに馬鹿にされていたごっこ遊びはどうでもいいとして、備えるか。
「シュカ、ボレ。先に言っておくがここはモンスターが入れない場所であって敵対してくる存在が入ってこれない場所じゃないから、準備しておけ。」
「分かった。」
俺達の前に現れたのは子供のような姿をしていて、にやにやと多少気持ち悪く笑っている。
懐かしいな、神話〜俺達で新しい神話を作ろうぜ〜マップの通過辞令、天使。
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種族:モルゴウル
レベル:370
プレイヤーネーム:ヤマト
ジョブ:錬金術師
称号:【欲深き者】
体力:730
攻撃力:610+350
知力:1400
魔力総量:3800
防御力:460+115
速度:820+100
スキル
『突進・爆』『海』『嵐』『錬金術10 』『透撃』『屈折』『伸縮』『神の叡智』『炎千徒』
我流スキル
『水無月』『陸月』『天翔蒼天』『武刃乱舞』『報いの槍』『影葬葬』『透槍極永』
プレイヤースキル
『サーチドマップナビゲート』『鑑定』『団結』『我流スキル強化』『ダンジョン内足跡表示』『料理補助』『公式攻略サイトリンク』『転移』
種族:カロン・アダイブロード
レベル:370
プレイヤーネーム:シュカ
ジョブ:星剣使い
称号:【番狂わせ】
体力:1180+最大体力の10%
攻撃力:1480+380
知力:1480+380
魔力総量:2880+最大魔力の10%
防御力:800+5
速度:704+100
[専]精霊力:1600
[専]精霊力総量:3000
スキル
『可能性』『菓子魔法12』『星魔法12』『テイム』『星剣使い13』『ロードモード』『精霊流』『海魔法4』『炎千徒』
種族:ロボットクラン
レベル:370
プレイヤーネーム:ボレ
ジョブ:道化師
体力:777+50
攻撃力:280+50
知力:280+50
魔力総量:700+50
防御力:280+50
速度:280+50
スキル
『存在の代償』『モードチェンジ5』『玉投げ』『獣召喚』『玉召喚』『炎千徒』
次も日曜日に投稿します。




