諸 第1話「可能性の獣」
俺こと徳道 大和二十五歳はリリースしてから初日で驚異の1億ダウンロードを突破したととんでもないVRMMO『infinitepossibilities』略してインディをリリース初日から遊んでいてゲーム内プレイヤーランキングなどで10位以内に入った事りもしていた。
発売してから一ヶ月立った頃に来たゴールデンウィークにゲームのグラフィックを良くする合法パッチを入れて4日間連続プレイを行った結果。パッチ作者が意図していなかった時間の連続プレイだった為、VR本体が炎上して焼け死んだ筈。
だったが、今目の前に広がっているのは生前炎上して死ぬまでやったゲーム、インディの世界の森のフィールドだった。
どうやら、インディの世界に転生してしまったようだ。
しかも転生したのは人間ではなく、このゲームの序盤に登場する某ドラゴンなクエスト的なゲームで言うところのスライム枠で。
顔と胴体はリスで手だけ人間のモルヒューの希少種、変わっている所はモルヒューは毛色が赤なのだがカナミモルヒューは蒼色だ。
カナミモルヒューと言う普通のプレイをしていればまず滅多に出現しないにもかかわらず、そのステータスは通常種のモルヒューに毛が生えた程度なのでテイムしたとしても他のモンスターをテイムすればいいし、ドロップ品も通常種と変わりがないというなんともよほどの変わり者でもなければ探すことさえしないモンスターだ。
だがしかし、俺はそのカナミモルヒューになってしまっている、と言うかなんでこんなに俺が冷静になっているだ?カナミモルヒューに転生したのが原因か?まぁ今のところはそこまで気にする事でもないし。取り敢えず、そんなカナミモルヒューなってしまった俺にもゲームプレイヤーにあるステータス画面何故かあるからレベルと言う概念は多分あるだろう。
当面の目標として、俺がゲームプレイヤーだった時にいた町、バルピアを目指すか、もし俺がライトノベルなどであるゲーム内転生と言うものをしていたのであれば、俺がいた男4女2のパーティ『インフィ団』の仲間に出会えるかも知れない。そこらへんにいるモルヒューを狩って、経験に交換しないと。
取り敢えず、目標レベル7くらいにしとくか。
そう思い、俺ことカナミモルヒューは三十分位で人間の手で落下したら即座に経験になる落とし穴を作った。
よし、これであとはモルヒューをこの落とし穴に引き寄せるだけだな。
そして、俺がモルヒューを見つけようとあたりを見渡すと、目に数匹のモルヒューを捉えた。
そのモルヒューの中の一匹にそこらへんにあった木の棒を投げつけた。木の棒は見事にあたり、モルヒューはこちらに向かって怒り心頭でモンスター専用スキル『突進』を使用してきた。
そして、俺との距離が一メートルにまで近づいた辺りでモルヒューは落とし穴に落ちた。
〈レベルが上がりました。レベル1→レベル2〉
これであと5レベルだな。
しかし、モルヒュー以外のモンスターもこうやって狩られてくれれば楽なんだが、モルヒューに効く落とし穴作戦も他のモンスターには全く効かなくなるからなー、今のうちに戦い方とか色々模索したほうがいいな。
と言っても俺は伸び代があるのゲームプレイヤーとは違って所詮序盤のザコモンスターだから専用スキルと言っても弱い『突進』ぐらいしかないんだよな。まぁゲームで出てきたカナミモルヒューは1から3レベル位しか出現しない聞いたことがないが4レベル以上にしてみたら何か他にいい感じのスキルを獲得すると信じたい。
2時間後
ふうーやっとレベル7になったな、いやーここまで長く厳しい道だった。
と、言ってもひたすらモルヒューに棒をぶつけて落とし穴でGo to hellさせてただけだが。
だが、何ということだこのゲームのレベル7と言えば超便利索敵型スキル『サーチ』がプレイヤーなら取得できるんだが、残念な事に、俺はカナミモルヒューなので、対象外だから『サーチ』は取得できないのは勿論役に立たないスキルすら取得出来なかったが、いやーカナミモルヒュー弱すぎない?一応希少種だよな?それでレベル1からレベル7までにスキルゼロは流石にないと思うんだが。まぁスキルが無くとも多少のステータスの上昇はあったのでそこらへんのモルヒュー3体くらい同時に相手しても余裕を持って勝てるようになったけど。
取り敢えず最初の平原から出てみるかな。あっ!その前にこの平原を隈なく探して俺がやっていた時と違う所を探してから出るか。
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なんか、滅多に出現しない筈のカナミモルヒューがうじゃうじゃ居る秘境の周囲にかなり深い堀があって一部に橋が掛かっていてカナミモルヒューが出入りしているしていること見るにカナミモルヒュー村のがあったんだが。俺がプレイしていた時にはこんなマップ無かったよな?つまりこの世界が俺が知っているゲーム世界ではなくなった訳だが。取り敢えずなんとなく隠れている茂みを出てみるか。
俺は茂みから勢いよく出て門番ぽいカナミモルヒューに姿見せた。そして、それを見た門番ぽいカナミモルヒュー(レベル2)が襲い掛かってきた。
えっ、同種な筈なのに襲ってきたんだが。
一応同種だが特に殺めることに拒否反応も無いしレベルも低いし、経験にするか。
俺はレベルの差を遺憾なく発揮した『突進』で倒した。
そして、俺がカナミモルヒュー(レベル2)を経験値に変換した途端に村の中にいたカナミモルヒュー総勢100匹の(レベル2〜3)が一斉に襲い掛かってきた。
マジか、流石にこの数だとレベル差もほぼ無いような物じゃないか、まぁ…希少種と言っても所詮はモルヒューなので橋を落とせばそこから勝手に落ちて経験値になると思うから橋、落とすか。
俺は橋の縄を一つも残さず噛み千切った。それにより橋は落ちた。
そして、ここから無様にカナミモルヒューが深い堀に落ちて逝く様を見る作業が始まった。俺を目指したカナミモルヒューが堀に落ちて逝って、後方にいたカナミモルヒューも死んだカナミモルヒューを見て何も学ばずに堀に落ちて逝くと言うパターンを50回くらい見終わった時。
〈レベルが上がりましたレベル7→レベル12 また称号【悪逆無道】を獲得しました、これにより存在変化を行います〉
〈進化が完了しました、カースモルヒューになりましたステータスが変更されました。それによりスキル『呪術1』を獲得しました。〉
いや、問答無用で進化させられたんだが。それも俺が見たことも聞いた事も無い奴になんだが。
カースモルヒューって、なんかアナウスでは称号【悪逆無道】を取得した事により進化したって言ってたけど、称号て俺がやっていた頃は鯖一位とかはあったけど【悪逆無道】ってなんか悍ましい称号を手に入れる事になるとは。他にも、進化した影響がどんなもんか確認してみないとな。
俺はステータス画面を開いて確認する
種族:カースモルヒュー
レベル:12
称号:【悪逆無道】
体力:21
攻撃力:12
知力:−21
魔力総量:0
防御力:11
速度:12
[専]怨力:29
[専]念力:58
スキル
『突進』『呪術1』
確認してみたけどまた俺の知らない事がいっぱいなんだが、まず『呪術1』と言うスキルは無かったはずなんだが、でも隣に1ってついているからついている数字がレベルで大きくなるほど魔法が使える『火魔法1』とかと同じかな、そうだとしたら今の状態なら何が使えるんだ?取り敢えず詳細見るか。
『呪術1』
称号【最恐最悪】【極悪非道】【悪逆無道】などを持つ者のみ使える術、悪感情を形を変えて顕現する術。人の感情などが籠もった物を媒体する事により効力を上げることができる。
1、『雷怒』
『雷怒』
消費念力:6
人の雷似た怒りの感情が朱き雷となって落ちる
【悪逆無道】
取得条件:同種を百ほど葬る事。
ほう、今のところ『雷怒』って言うのが使えるのか、名前的に結構強そうだな。ちょっと試してみるか、
俺は中に何もいないカナミモルヒューの家に向かって『雷怒』と心の中で言い念じた。
そうすると、カナミモルヒューの家に朱の雷が落ちた。
その雷はけたたましい音を立てて家に突撃し破壊した。
かなりの威力だな、でもこれを9発撃てば念力が尽きるから、ステータスが『呪術』を使うためだけの構成だから呆気なく死ぬからな。一応攻撃力12ぐらいあるので、武器を装備すればなんとかなるか、幸いにもカースモルヒューにも人間の手があるから持つこともできるし。
それだったら俺がプレイしていた時に使っていた槍にするか。ああでも2メートルを超える槍
だとちょっと厳しいかな。カースモルヒューって身長1メートルぐらいだし。
それじゃ、ステータスは一旦置いといてこのカナミモルヒューの村漁るか。
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種族:カースモルヒュー
レベル:12
称号:【悪逆無道】
体力:30
攻撃力:12
知力:−21
魔力総量:0
防御力:11
速度:12
[専]怨力:29
[専]念力:54
スキル
『突進』『呪術1』




