そして世界は動き出す
生命の泉、精霊の鍵、本性の鏡、皇帝の剣、世界の指輪…そんな不思議な力とファンタジーが溢れるこの世界はセイントフルール。
国ごとに異なる美しい街並み、種族も様々存在し、独自の国家を築く多種多様の世界の中で大きく発展した3つの国。
世界全体人口の半数を占める人族が王族による君主制度で統治してきたフリティラリア王国、多くはないものの一騎当千の力を持つと言われる獣人族が精霊と共存するニンファーロア帝国、魔法とは異なる特殊な能力と体質を持ち国外との関わりを極限まで断った魔神族が支配するハイアシンス国。
他にも中小の国は存在するが、この世界において1番重要となるのはこの3国が挙げられるだろう。
そんなこの世界セイントフルールでは、古来より語り継がれる伝説の逸話が存在していた。
"世界の均衡を護りし我らが女神の力が揺らぐ時、異世界より奇跡の力を持ちし者が女神の代理人として舞い降りん"
セイントフルールを生み出したと言われる古の女神フルーリア、世界の母でありこの世界に生きる全ての者の唯一神。
そんな女神は1人で世界を支え管理しているが、発展する世界の全てを管理し続けるのは難しい。
だからこそ定期的に現れるのが"女神の代理人"
短い時は数十年、長い時だと数千年の感覚でやってくる女神の代理人は異世界からやって来るのだ。
セイントフルールの人間では持ち得ない異質な魔力を宿し、奇跡を起こすと言われる力を持つ異世界の者。