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クリスマス企画 第3弾

雪見た日

作者: 鎮王

これは、僕と君と3日間のお話。


1days

冬の寒さが厳しい今日この頃、いかがお過ごしですか?

僕はご存じのとおり、築80年のオンボロアパートにまだ住んでいます。なかなかお金が貯まらないんだよね・・・路上ライブはお金にならないし(笑)それより夏子は今何をしているの?全然連絡もとっていなかったのに急にこんなメールがきても困るかもしれないけど・・・僕はまだ君のことが忘れな


やめだやめ、そもそも携帯自体止められている。何年前に別れた彼女をいまだに引きずっているんだろう。自分に腹立だしさを感じながら家をでた。駅に向かう途中イチョウ並木があり、そこを抜けた先に、僕のバイト先のスーパーがある。朝はご老人、昼は主婦、夕方は子供、とまぁどこにでもあるスーパー。僕はいつも通り指定のエプロンをつけて、品だし作業に入る。僕は息が詰まった、夏子に初めて会った、あの時のような感じだ。僕の目の前には美しい君がいた。まるで雪がつもったかのような白い肌、僕は一瞬で心を奪われてしまった。その場にたたずむ君から目が離せなかった。夏子のことなどもう頭から消えていた・・・


2days

眠れなかった。昨日のあの子の事を考えたら、全然眠れなかった。今日もいるだろうか?あいたい。猛烈にあいたい。早くバイトの時間になれ!・・・時間でもないのに来てしまった。どうしよう意味もなく徘徊して、不審者だ。でもあの子はそこにいた。昨日のと同じ場所でたたずんでいた。やはりこの胸の気持ち、間違いじゃない。恋だ。僕はあの子に恋をしてしまった。でもどうやって、近づこう。口実がないし、大した特技もない・・・ん?いやあるじゃないか僕には弾き語りがある!早速曲づくりだ。あの子のこと、あの子の魅力が十分伝わる曲を・・・


3days

メロディはすぐに思いついた。歌詞も思いついた・・・思いついたが思いつきすぎて、どれがいいかわかんねぇ~。あぁどうしよう、今日はクリスマスイブ。せめて今日中には伝えたい!この気持ち。そして願わくば・・・。

・・・・・・・・・・・・おわった。バイトだ。バイトの時間だ。あぁくそ~どうしよう。てかそもそもあの子はいるのか?絶対にいる保証なんてないじゃないか!いなかったら諦めよう。うんそうしよう!運命じゃなかったんだ仕方ない!・・・仕方ないよな。うん仕方ない・・・いなかった。いつもの場所、はじめて会った、君がいた場所には、何の姿もなかった。仕方ないよな、運のいいことにバイトだし、何かに没頭出来ればそれでいい。一刻も早く忘れたいから。

バイトが終わり、帰り支度を整えて、帰路につこうとしたとき、いつもの場所に君がいた。その瞬間、僕の中に歌詞もメロディもすぐに思い浮かんだ!これだこの瞬間しかない!

僕は足早に君の元に向かった。そして君にむけて歌った・・・

「おーもち♪もーちもち♪雪○大福~♪」歌いながら、君を・・・雪○大福を手に取り、レジへむかった。


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